感想メモ:子どもの貧困―日本の不公平を考える

子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)
子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)
  • 発売元: 岩波書店
  • 価格: ¥ 819
  • 発売日: 2008/11

★★★★☆

少子化対策にスポットが当たってきている。
担当大臣に「子供を持たない選択」とか言っていた人がなっているのは
内閣一流のジョークなのだろう。おもしろくないが。

さて、少子化対策と同様に、せっかく生まれてきた子供の幸せについても
考える必要があるだろう。
できるだけ幸せに育って欲しいと思うのは、誰しも同じだろうから。

しかしこの本では、あまり一般に知られていない衝撃的なデータが
いろいろと紹介されている。

まず、日本の母子家庭における貧困率の高さ。世界的に見ても有意に高い。
日本の労働市場の、女性や年配者に対する不条理な厳しさが現れている。
その結果、日本の子供の貧困率は15%近くとかなり高い。
6,7人に一人の計算。これは多い・・・

また、国の制度も問題が多い。
貧困世帯の税負担が、逆に多くなってしまっている。
そして、貧困世帯に育った子供は、将来にもその影響を受け続けてしまう。
いくら金持ち優遇とは言え、これはあまりによろしくない。

子供手当て政策も、ROIを考えるとより重点的に配分する方が
良いのではなかろうかと感じる。

知らないものは問題であることすら認識できない。
読んでおきたい本。オススメ度は★4つ。

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