感想メモ:ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則

ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則
ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則
  • 発売元: 日本実業出版社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2010/06/24

★★★★★

世の中に「プラス思考であれ」という教えは多い。
この本も、大きなくくりで言えばその1つだが、
心理学の研究の成果を用いて、学問的に紹介されている点が特徴的。

紹介されている内容は、非常におもしろい。
ポジティブとネガティブの割合にはある閾値があり、
その値を超えるとパフォーマンスが急激に高まるというのだ。
タイトルからわかる通り、それが3:1なのだという。

そんな比率があるということ自体が意外だし、
プラス100:マイナス0でなくても、十分に
パフォーマンスが高まるというのもおもしろい。
そんなところを目指さなくてもいいのだ。

100%のポジティビティを求めれば、人間的な部分を無視、
あるいは拒否することになります。
ネガティビティもまた大事だからです。
ネガティビティなしの繁栄などはありません。

確かに、ポジティブでいたいのは山々だ。
しかし楽しいことばかりではない世の中で、
ポジティブでい続けるのは難しい。
根性では感情はコントロールできないからだ。

と思っていたら、誰にでもできるコツがあるという。それは
「今、うまく行っていることを探す。恵まれていることを探す」
というもの。
脳は、質問を与えると答えを探してしまうという習性をうまく利用している。
実際、やってみると心が落ち着くし、逆の質問をすると心がささくれ立つ。

齊藤一人さんの「ツイてる」や
和田裕美さん「新・陽転思考」も、この方法を使っている。
マイナスなことがあるのは避けられない。
しかしそういった中にも良い点を探す、という訓練なのだろう。

一方、ネガティビティを減らすことも必要。
ネガティブなことというのは、考え始めると頭の中で
グルグルと回ってしまうもの。
それを止める方法も紹介されている。

このサイクルをストップさせるには、
ネガティブ思考に「dispute(反論)」するのが有効であることが、
科学的に証明されています。
最初のステップは、自分が有害な反芻をしていると「気づく」ことです。
次は、健全な方法で「気持ちを問題からそらす」ことです。
そして大事なことは、「気持ちをそらすことは一向にかまわない」と知っておくことです。

最後に、ポジティビティを増やすコツを一つ。

外に出る、というのもまた、ポジティビティを増やすシンプルな方法です。
天気のよいときに20分以上屋外で過ごした人に、ポジティビティの上昇が見られたのです。

ポジティブであることは、視野も心も広くし、
生きやすく、そして成果も出しやすくなれる。

日本人というのは、根性で歯を食いしばってがんばっているのを
よしとする民族なので、ポジティビティが発揮されている場面は
あまり多くないように思う。
それだけに、ただしい知識を持って、自分の生活を見直したい。

とても学ぶところが多かったので、オススメ度は★5つです!
脳のしくみからポジティブであることの重要性を説いた、
脳に悪い7つの習慣も合わせてオススメ。

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その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

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