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感想メモ:脳を活かす!必勝の時間攻略法

脳を活かす!必勝の時間攻略法 (講談社現代新書)
脳を活かす!必勝の時間攻略法 (講談社現代新書)
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 735
  • 発売日: 2003/06/21

★★★☆☆

 国Iに受かったりNHKのアナウンサーだったり議員の秘書だったり医者だったりする、スーパーマン的な肩書きを持つ著者の勉強法の紹介。

 「一日の時間=(24h – 睡眠 – 無駄な時間)×脳の活性度」

 上の式を前提として、効率化を図るという方針。睡眠は削る弊害が大きい。無駄な時間を削るのはほどほどに。一番重要なのは脳の活性度、従って脳の性質や特徴を理解することが重要ですよ、という主張。

 内容については、よくまとめられている書評があるので、こちらを参照されたい。
脳を活かす!必勝の時間攻略法

 こういった本は「ノウハウのピックアップではなく、理念を理解することが大事」という但し書きと共に書かれていることが多いが、結局はノウハウのピックアップにならざるを得ない。書かれていることすべてに、完全に同意できるというケースがあればいいが、そんなことはほとんどないからだ。

 人には好みがあるので、万人に合う方法というのは存在しないといってもいい。従って、自分の性に合いそうなものは試してみて、良ければ取り入れる、合わなければ捨てる、というのがこういった本の使い方なのだと思う。


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感想メモ:サブプライム問題とは何か

サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉 (宝島社新書 254) (宝島社新書 254)
サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉 (宝島社新書 254) (宝島社新書 254)
  • 発売元: 宝島社
  • 価格: ¥ 735
  • 発売日: 2007/11/09

★★★★☆

 ーサブプライム問題ー

 わかったようなわからないような、アレな感じですませている人が、結構多いのではないか。本書は「一般の人にもわかりやすいように」というコンセプトで書かれているため、問題の基本的な骨格が掴めるように大きな流れを説明することを重視している。実際、読んでみてわかりやすかった。

 ということで、サブプライムローン問題の流れをザックリ書くと、以下のような感じだ。

  • NINJA(No Income No Job and Asset:仕事・収入・資産がない人)な人たち向けの住宅ローン=サブプライムローン
  • サブプライムローンの支払いを証券化したCDO(Collateralized Debt Obligation:資産担保化証券)という非常に危なっかしい商品が、なぜかトリプルAの格付けをゲットしまくり
  • 銀行がこの危ない商品を、企業への融資に華麗に紛れこませる
  • これを見抜いたえらい人が「あれマジヤバい」と発言
  • みんな爆売り。抱え込んでいた銀行が天文学的に強烈なダメージを食らう
    →ドカーン\(^o^)/

適当なので、情報の三次ご利用の際にはきちんと本を読んで確認しましょう。

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感想メモ:セイラー教授の行動経済学入門

セイラー教授の行動経済学入門
セイラー教授の行動経済学入門
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2007/10/27

★★★★★

 おもしろい。

 古典的な経済学では「人は全ての選択肢を考慮し、その中から最適なものを選択する」という無理な前提の元に組み立てられている。しかし現実の人間は、そんなに賢い存在ではない。とすると、その前提から導き出される古典的な経済学の理論というのは、本当に確かなものなのだろうか?

 例えば、人は必要以上に現状維持を好むし(現状維持バイアス)、理論的な最適な行動以上に損を避けようとする(損失回避)。あるいは、期待値の最大化とはほど遠い行動を取ってしまう(ギャンブル)。そしてその根本的な原因こそが、人間が理性的な計算よりも心理的な判断に拠って行動する生き物だから、ということなのである。

 古典的な経済学では心理的な要素を重要視しないのに対し、行動経済学では人間の心理的な要素を取り入れることで、既存の経済学の前提に修正を加えようとするのが、この行動経済学である。私には、その試みは非常にまっとうであるように思えるのだ。★5つ。 オススメ。


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感想メモ:ウケる技術

ウケる技術
ウケる技術
  • 発売元: オーエス出版社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2003/07/19

★★★★☆

 読むだけでもおもしろいのだが、実践すると使えることに気付く、二度おいしい本。紹介されている6の戦略と38の技術を身に付けねば!などと身構える必要は全くなく、おもしろいと思ったところだけ記憶に留めれば良し。

 おもしろいことで評価が高い友人にこの本を貸したところ、「ガイジン化」(ギャグを放つときはガイジン風にテンションを高く保つ)に深く共感していたのが印象的だった。

 同じことを言ってもウケる人とウケない人がいるように、やはり「ギャグを言うぞ!」という気合いと勢いが重要だと深く信じ込むことこそが勢いを産むのだと、周りを見ていて思う。

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感想メモ:ランチの行列に並んではいけない

ランチの行列に並んではいけない
ランチの行列に並んではいけない
  • 発売元: 青春出版社
  • 価格: ¥ 767
  • 発売日: 2006/11/02

★★★☆☆

時間を効率よく使う考え方+TIP集。
いわゆるLifehack本に類すると言えようか。
朝素早くでかけるコツとか、通勤電車での時間の使い方とか、そういった内容。好きな人は、ネタを拾って試してみるといいだろう。
 私がメモしたのは以下のようなところ。

  • PODCASTの活用
  • 手帳+4色ボールペン
  • 残業を前提とせず、締め切りから逆算して効率よく→トリンプの例
  • お風呂にホワイトボードを持ち込む

 時間の活用といったものは習慣なので、日頃から意識していると生活は変わってくる。しかし行きつくところは皆それほど変わりはないようで、本屋で軽く立ち読みしてみても、内容は大体似通って来るものだと感じる。 例えば「無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法」「TIME HACKS!」など。

 人それぞれなので、書いてあることすべてが自分に合うわけはない。読んでみて、試してみたいと思ったものを拾っていけば良いのではなかろうか。

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感想メモ:上達の法則

上達の法則—効率のよい努力を科学する (PHP新書)
上達の法則—効率のよい努力を科学する (PHP新書)
  • 発売元: PHP研究所
  • 価格: ¥ 714
  • 発売日: 2002/05

★★★★☆

 何でも覚えがよく、すぐに上達する人がいる。
特に、既にある分野での上級者である人が、他の分野にも専門分野の知識・経験を活かしてすぐに上達することが多い。
「一芸万事に通ず」というやつだ。

これはどうしてなのだろうか?また、自分がなるべく効率よく上達するためには、どうすればいいのだろうか?
このような内容が、いわゆる「上級者」に共通してみられる要素を抽出するとともに、知識や記憶を行う脳の仕組みにも触れながら書かれている。

 つまるところ、上達というのは肉体:ハードウェアではなく脳:ソフトウェアの問題である。
いかにコツを見抜き、不要な情報をそぎ落としエッセンスをシンプルに把握するか、ということだと考える。
「上達」は、年齢を問わず生きている上で常に必要であるため、読んでおいて損はないと思えた。

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感想メモ:ランチタイムの経済学

ランチタイムの経済学—日常生活の謎をやさしく解き明かす (日経ビジネス人文庫)
ランチタイムの経済学—日常生活の謎をやさしく解き明かす (日経ビジネス人文庫)
  • 発売元: 日本経済新聞社
  • 価格: ¥ 900
  • 発売日: 2004/09

★★☆☆☆

 私は経済学の拠って立つ前提に疑問を持ってしまっている。

 それは例えば「人は全ての選択肢を考慮し、最適な行動を選択する」といったようなものだ。んなわけないと。人はもうちょっと愚かなので、その辺を考慮するモデル化が必要だと思う(経済学すべてがおかしいと言っている訳ではない)。

 従って、この本に書かれているような、その前提に基づき導き出された結論にも、自動的に疑問を持ってしまう。その結論が直感に反するものである場合、なおさらだ。その前提を、より現実的なものになるよう修正を加えた場合、結論はどの程度変わってくるのだろうか。その辺が知りたい。

 こんな考えを持っている私には、「セイラー教授の行動経済学入門」の方がはるかにしっくりきたのだった。


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感想メモ:STUDY HACKS!

STUDY HACKS!
STUDY HACKS!
  • 発売元: 東洋経済新報社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2008/02/28

★★★★☆

 思想としては、おおむね他のいわゆる勉強本と共通の部分が多い。ので、他のものを読んだことがある人は、個別のツールやテクニックの紹介として読むと良いだろう。私がメモしたのは以下の項目。

  • WIKIで自分辞書作り
  • はてブのタグ検索、TECHNORATIの検索結果のRSS購読
  • 手帳へのメモの仕組み
  • 環境整備の重要性
  • シータ波:知らない場所で危機感から発する→喫茶店
  • スポットライト効果、黄色い照明で集中力UP
  • スティックタイプのアロマ NEAL’S YARD REMEDIES
  • コクヨ色彩の達人
  • アフォーダンスの概念

 こういった本を読むことで、日頃から効率や集中力を高めることを意識し始めると、日常の行動も変わってくる。そういう小さな行動の積み重ねこそが、このような本を読む一番大きな意味なのだろう。

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感想メモ: 光と物質のふしぎな理論—私の量子電磁力学

発売元: 岩波書店
価格: ¥ 1,050
発売日: 2007/06

posted with Socialtunes at 2008/06/01

 

★★★☆☆

QED(量子電磁力学)の内容を、ノーベル賞物理学者のリチャード・ファインマン教授が素人にもわかるように説明した講義の内容。こんな硬派な内容なので、量子力学に多少なりとも興味がある人以外には全くオススメできない。多少興味がある私でも、ファインマン図には興味が湧かず、途中からどうでも良くなった。

 とはいえ、へぇ〜な情報も色々と含まれていた。私の記憶に残ったのは以下の点。小学校で習うことは、近似であって正確ではなかったのだな、と。

  • 光は最短経路しか進まない、のではない!直進以外にも、考えられる全ての経路を進みうる(最短とそれに近い経路以外は互いにキャンセルされ、寄与が小さいだけ)
  • 鏡も、最短距離一点だけで反射するのではない!
  • 鏡を最短距離の部分だけを小さく残しても、反射する光は弱くなる!
    →他の部分も反射に寄与している
  • 二重スリットで「波束が収縮」する問題は、「粒子の存在確率は、最初の状態と最後の状態を正確に定義する必要がある」と考えると当たり前になる
  • 一枚目のスリットを通過した時点で測定を行えば、そこが「最初の状態」となるので、スリットを通る前に計算した存在確率とは「最初の状態」が異なるから

読み返してみると、やっぱり相当読者を選ぶようだ。

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感想メモ:偶然からモノを見つけだす能力—「セレンディピティ」の活かし方

偶然からモノを見つけだす能力—「セレンディピティ」の活かし方 (角川oneテーマ21)
偶然からモノを見つけだす能力—「セレンディピティ」の活かし方 (角川oneテーマ21)
  • 発売元: 角川書店
  • 価格: ¥ 680
  • 発売日: 2002/08

★★★☆☆

セレンディピティという言葉になじみがない人は、本書でどういう概念かが語源から把握できる。知っている人には、著者のセレンディピティを生み出したいときに用いる一連の手続き(決まっているわけではない)などが紹介されているので、そのあたりが参考になると思う。

 その手続き(流れは)以下のようなもの。

感動→観察→記録→ネーミング→課題の認識→連想→情報交換→ファイリング→行動範囲の拡大→仮説→検証→発見→創造

 ある課題を頭の中にインプットし、他のものを眺めている時にもひっかかるようにしておくことで、結びつけの確率を高めるということかと理解した。軽く読める本。

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