「本」カテゴリーアーカイブ

感想メモ:のうだま1 やる気の秘密

★★★★☆

やる気、すぐどっか行っちゃいますよね。
そして探してもなかなか出てこない。

そんな「やる気」さんを自在に召喚する
魔法を身につけられたらすばらしいですね。
ということで読んでみました。

結論:やる気を出すにはカラダを動かす

やる気はじっとしていても出てこない。
カラダを動かして、初めて出てくる。

割り箸を咥えて本を読むと
おもしろく感じたり、
ずっと猫背で暮らしてると
元気がなくなってしまったり、
というやつですね。

やる気が出るのは、
「淡蒼球」という脳の部位。
活動が活発になると、やる気も高まる。

たんそうきゅう。覚えた。

淡蒼球の起動スイッチ4つ

  • Body カラダを動かす
  • Experience いつもと違うことをする
  • Reward ごほうびを与える
  • Ideomotor なりきる

やる気が出なくても、とりあえず机の前に座る。
パソコンを開く。ノートを開く。
散歩してみる。簡単な家事をする。
何かを始めれば、作業興奮で
やる気が後から付いてくる

大きく伸びをしてガッツポーズをするだけでも
気分が変わるようだ。

試してみよう。

感想メモ:PIXER 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話

★★★★★

PIXERと言えば、
トイ・ストーリーやファインディング・ニモ、
カーズなど、数々の3DCGアニメをヒットさせた会社。

と同時に、アップルから追い出されたスティーブ・ジョブスが、
ネクストの次に経営し、IPOで復活を果たした会社、
畑違いの業界でも結果を出すとは、ジョブスすげーなー、
というのが、浅い私の理解だった。

この本の著者は、スティーブ・ジョブスから誘われ、
PIXERのCFOとなったローレンス・レビー氏。
前職はシリコンバレーの弁護士。

アニメーション映画事業というのは、
一本作るのに数年かかり、それが当たれば大きいが、
当たらなければ数年収入なし、という
リスクの塊のような事業。
そんな先の見えない事業を専業とするスタートアップが、
どうやってIPOを果たすのか?

IPOといっても、「お金がいっぱいもうかるやつ」
というくらいの知識のワタクシにとっては、
へぇ〜、IPOってこんなに大変なんだ〜、
という雰囲気も感じられ、
「あ〜、IPOね、アレ、大変だよね〜」
とニワカIPO通になることができた。

現実の話なので、結果はわかっているのだが、
当事者の視点で語られると、確かに簡単な話などでは全くなく、
むしろ異常にハードルの高いIPOだったようだ。
それを成功させた、経営陣の手腕はすばらしい。

ハラハラしながら、どんどん読み進められた。
訳者後書きにも書かれているが、
一般的に知られているスティーブ・ジョブス像とは、
違う一面が見られて、その点も興味深かった。

久しぶりに読書メモをしたためるくらい、おもしろかった。
オススメ。

感想メモ:ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。

★★★★☆

34歳で、多発性骨髄腫というガンを発症。
遠くない未来に命を失う可能性が
非常に高いという、著者の幡野氏。

死というものは、間違いなく、
人生において最も重いものの一つだろう。
余命が宣告されるという状況になったとき、
残される家族に何を伝えたいと思うだろうか。

そこで僕は、息子に宛てて
手紙を書こうと思った。
僕が息子に残したいのは、
言葉だと感じたから。

だからこの本は、
僕の息子への手紙であり、
あなたへの手紙でもある。

息子には、「嫌な人は徹底的に避けろ」と教えたい。
僕は嫌な人から仕事の依頼が来たら、
断ってしまう。
それで逃すチャンスがあったとしても、
嫌な人から距離を置き、
自分が優しい人であるように努めれば、
優しい人から別のチャンスが必ず来ると
信じているから。

「優しい人」かどうかを見分ける方法を、
息子に2つ教えたい。
ひとつは、悩み相談にその人が
どう答えるかということ。
もうひとつは、弱い人に
どう接するかということ。

「職業を夢にしてもあんまり意味がない」

お金と仕事というツールを得るために
必要なのが学歴や職業で、
それ以上の意味はないんだよ、と。

仕事をアイデンティティにするより、
家族をアイデンティティにしたほうが
よほどいいと、息子には伝えておきたい。
家族は仕事があろうがなかろうが、
病気になろうが健康になろうが、
変わらないのだから。

「子育てって何だろう」ということを、
僕はつねづね考えているけれど、
最大の目的は子どもが
死なないようにすることだ。

いつか大切な人の病に直面したとき、
「長生きしてね」とたやすく言う前に、
その人の幸せの定義について、
考える優しさを持ってほしい。

人間、未来のことはわからない。
いつ死ぬかはわからないのだから、
自分が学んできたことは、
まとめておきたいと思った。

この読書のメモも、その一つの形なのかもしれない。
今年は、よりアウトプットに力を入れていきたい。
(毎年言ってる)

感想メモ:最強の健康法

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★★★★⭐︎

健康について、各分野の専門家にヒアリングし、
まとめた内容については医師のチェックを受けている、
という「健康についてまとめ」的な本。

メンタリストのDIAGO、茂木健一郎、
ロルフィングの藤本氏、Testosterone氏など、
様々な分野の人の名前が並んでいる中で、
特に私の興味を引いたの、
疲労、特に精神的な疲労についてだった。
精神的な疲労は、自律神経の疲れであるようだ。

日頃から交感神経が
優位になりすぎているから、
あえて副交感神経を
優位にする時間をもつことが、
パフォーマンス向上につながるのです。

疲労は、脳、より厳密にいえば
自律神経を司る脳の神経細胞が
酸化ストレスにさらされることで
起こるという。

疲労とは、体の自然な防御反応…
自律神経の疲れは、
体のあちこちで『疲労』として
感じさせられるようになっている

自律神経の疲れの原因は、
神経細胞が酸素を大量に
消費する際に生じる活性酸素…
発生してしまった活性酸素に
うまく対処することが、
疲労を予防する鍵となる…

筋肉の疲れをとるのと同じやり方では、
神経の疲れはとれない…
ビジネスパーソンの方に特に
おすすめしたいのは、
3点座り、耳ひっぱり、水平な目線、
ちょうちん袖ワーク、
ストロー呼吸の5つのボディーワーク

重要で、なおかつすぐに、
誰にでもできるのは深呼吸です…
呼吸によって自律神経のバランスを
整えることができるのです。

「幸せホルモン」と言われることもある
「セロトニン」は、何と約9割が
消化管に存在している

副交感神経優位にする行動、例えば深呼吸や瞑想を、
日常生活の中に短時間でもいいので取り入れると、
生活の質が上がるのではないかと、
健康&効率化マニアとしては感じた。

健康は身近なトピックであるだけに、
プロからアマチュアから、
様々な人による、様々な言説が
飛び交っている。

医師によるトリプルチェックを受けた
という本書の内容は、
出どころが確かな情報として
有用なものだと思う。

本書は姉妹書として
「病気にならない最先端科学 編」もある。
興味がある人はこちらもチェックしてみては。

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感想メモ:天才ハッカー安部響子と五分間の相棒

★★★☆☆

ねずみ小僧的ハッキング集団を描いた、
サイバーミステリーもののライトノベル。

サイバー犯罪をするには、匿名性の確保が第一。
相当周到に準備をしないと、
簡単に個人が特定できてしまうのが、
SNS全盛の現代社会。

うわー、確かにこうされたらこうなるなー、
でもお話でしょ?とか思っていたが、
巻末の用語説明を読んだところ、
現実に起きている内容も
多分に含まれていたという。
恐ろしい・・・

ラノベなので、気軽にさーっと読める。
作者さんは、他にもサイバーミステリーものを
書いているらしい。おもしろかったので、
他のも読んでみようかなと。

ちなみに、天才ハッカーの安部さんのキャラクターは、
なんとなくビブリア古書堂の栞子さんを連想させられた。

感想メモ:仕事力が上がる睡眠の超技法

★★★★☆

睡眠が健康に大事なのは、
頭ではわかっていることだろう。

しかし、どうすれば質の良い睡眠を
得られるかについては、
あまり理解されていないようだ。

  • 眠っていなくても寝床で横になっていたほうが体が休まる
  • 睡眠時間は30分、1時間単位で増やさなければいけないと思っている
  • 寝つきが悪く睡眠時間が短いので、できるだけ早寝をする
  • いつも眠いのは睡眠が足りないせいだから、休日は昼頃まで眠っている
  • 規則正しい生活のために、就寝時間をそろえている

これらはすべて間違いです

はい。上から2つは、正しいと信じてました。

睡眠不足の弊害は、
どんなところに現れるのだろうか。

集中力とは、
「無関係な情報を無視し続ける力」
と定義づけられます。

なるほど!
気が散るということは、
集中力が下がってるということか!

「落ち着いてからまとめて処理しよう」
と作業を後回しにするときは、
脳内の注意エネルギーの配分が
乱れているサインです。

なるほど!
注意エネルギーの配分乱れてるかも!
どれもこれも、睡眠不足のせいだ!

では、睡眠の質を上げるには?
ヒントは以下の通り。

ステップ1 眠りに関係ない物を寝床に持ち込まない
ステップ2 睡眠効率を85%以上にする
ステップ3 起床時間をそろえて15分でも早寝をする

起床6時間後、日中の眠気の前に目を閉じる…
起床11時間後、夕方は姿勢を良くする…

ちょっと意識して生活してみよう。

他にも、睡眠に関する小ネタが色々と得られた。

夜中になると脳の活動は低下していきます。
すると、実際にはお腹はすいていないのに、
脳が勝手にエネルギー不足だと判断し…
「小腹が空いた」「なんか口さみしい」
と感じるのです。

レム睡眠に差し掛かると、
体のまわりに注意が向けられます…
なんらかの物が置いてあると、
そのものに注意が向けられて
目が覚めるということが起こります

起床時間を3回唱えると
スッキリ起きられる

普段から睡眠の絶対量が確保できていると、
お腹が空いても我慢できることが
知られています…

睡眠不足によるパフォーマンス低下は、
自覚できないところが恐ろしい。

意識的に睡眠の質を高めるように、
気をつけてみよう。

感想メモ:One World

喜多川 泰
サンマーク出版 2014-10-22
¥ 1,512

★★★★☆

さわやかな読了感だった。

それぞれの登場人物が作り上げる、
7つのショートストーリー。
一つ一つ長くはないが、
それぞれの人生が変わる、
きっかけとなった出会いを描いている。

人の心に火を灯すのは、
人や言葉との出会い。

偉業を成し遂げた人の話を聞くと、
大きく影響を受けた、運命の出会いが
あったりする。

だからこそ、人に触れ、本を読む。
そういった準備をしていきたいし、
人にそうしたきっかけを与えられるように、
なれるといいなと感じた。

「自分の時間を
誰かの喜びに変えることが、
働くということだよ」

自分にできることを増やしたり
深めたりする努力を続けること。
そして、幸せにできる人の数を
一人でもいいから増やそうと
努力することだ。
それこそがまさに
仕事の醍醐味と言える

自分も知らない間に、
他の人に影響を与えているのかもしれない。

袖触れ合うのも他生の縁。
One World。

さすが喜多川さん、
いつもながらステキな本でした。

喜多川 泰
サンマーク出版 2014-10-22
¥ 1,512

スポーツや健康好きに贈る、身体についてなるほど!と思える5冊

早速行ってみよう!


外からは同じような動きに見えても、意識は全然違ったり

 

身体は左右対称ではない!

 

クリストファー・マクドゥーガル
日本放送出版協会 2010-02-23
¥ 2,160

感想メモ:BORN TO RUN 走るために生まれた

ベアフットランニングブームの火付け役

 

NHKスペシャル取材班
角川書店(角川グループパブリッシング) 2013-02-09
¥ 843

フォアフット着地について。

 

前田 和男
新潮社 2003-08
¥ 734

足の骨とか、知ってる?

 

舌の位置とか、マニアックで楽しい。

 

成瀬 悟策
誠信書房 2007-02-09
¥ 3,024

心と身体はつながっている 入門編としては感想メモ:姿勢のふしぎでもOK

 

野口 晴哉
筑摩書房 2002-06
¥ 648

野口先生は神。

 

有吉 与志恵
祥伝社 2009-07-28
¥ 1,404

足のケアの方法

 

心と身体はつながっているどころか、
身体が心をコントロールしている?

 

藤本靖
BABジャパン 2010-08-09
¥ 1,620

目や耳の使い方がおもしろかった。

 

操体法の初歩。お子さんがいる方にも。


ということで、全然5冊じゃありませんでした!
でも全部おもしろかったですよ。マニア向けかも。

感想メモ:スマホに満足してますか?

★★★☆☆

テレビのリモコンは、
「見たい番組を見る」という目的を
達成できるのであれば、
あの形である必要はない。

同じように、電車の切符も、
ポイントカードも、
そもそもの目的を考えれば、
あの形である必然性はないものだ。

冷静に考えると、
「設計がおかしいだろう」
と思われる場合であっても、
自分の使い方が悪いのだ、と
謙虚に使ってしまっていることは多いようだ。

著者は、携帯の予測変換と、
スマホのフリック入力の開発者の増井さん。
同じ人が開発したというのも驚きだが、
彼は日々こんなことを考えているようだ。
おもしろい。

ユーザは自分が何を望んでいるのか
わからないのが普通であり、
基本的な使用に関して
ユーザに意見を求めることはできません。

何かを設計する人には、
将来のユーザが満足するであろう
新しいインタフェースやデザインを
発明する能力が必要なのです。

あと、これは発想がすごい。ステキだ。

面白いページを見たとき
「おおっ」と身を乗り出して体重計に
4キログラム以上の重みがかかると、
現在見ているページがブックマークされる
ようになっています。

どうも、枠にはまった発想しか
しなくなっているな、と反省した。
もっといろんなことを考えて、
遊んでみようと思った。

頭に刺激的を与えてくれる本だった。

感想メモ:日本の弓術

オイゲン ヘリゲル
岩波書店 1982-10-16
¥ 518

★★★☆☆

河合隼雄氏の推薦図書シリーズ。

日本にやってきたドイツ人の哲学者が、
日本文化への理解を深めるため、
弓術の師に弟子入り。

「弓を腕の力で引いてはいけない。
心で引くこと」
「手は離そうと思わない」

「あなたは無心になろうと努めている。
つまりあなたは故意に無心なのである。
それではこれ以上進むはずはない」

「矢は中心から出て中心に入るのである。
それゆえあなたは的を狙わずに
自分自身を狙いなさい。」

日本人であれば、なんとなく
ああ、そういうものなのかな、
と受け入れそうなところもあるが、
ドイツ人は、理論こそが考え方のベースにある。
それはそれは、難題だっただろう。

著者は、結局5年以上弓術を学び、
免状を授かるに至っている。

その過程をたかだか60ページほどで辿るのは、
ほんの表面をなでたに過ぎないのだろう。
それでも、興味深い本だった。

オイゲン ヘリゲル
岩波書店 1982-10-16
¥ 518