感想メモ:カモメになったペンギン

カモメになったペンギン
カモメになったペンギン
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2007/10/27

★★★★☆

ジョン・コッター教授と言えばリーダーシップ論で有名。
「企業変革ノート」が特に有名だと思うが、当然ながらマジメな堅い本だ。
この本は、タイトルからもわかる通り、柔らかいタッチで
そういったリーダーシップについて説明しようとしている。

主人公はペンギンたちで、暮らしている氷山が溶けて沈みそうになっていることを
1羽のペンギンが発見する。
しかし、普通に暮らしているペンギン達には、そんなことはにわかに信じがたいし、
信じたくもない。むしろ、そんなことは聞きたくないというペンギンだっている。

かといって黙っていたら、みんな暮らすところがなくなって、
子供や年老いたペンギンたちをも含め、皆死んでしまうかもしれない・・・

こんな状況下で、どうやってこの危機を乗り越えていくのか?

ストーリー形式なので、スラスラ読める。
しかしその中には、現実にプロジェクトを進める上で
立ちはだかるだろう問題と、その対策が盛り込まれている。
例えば、反対勢力による活動など・・・

このお話のエッセンスをまとめた、「変革を成功させる8つのステップ」
がまとまっていたので、紹介しておく。

    準備を整える

  1. 危機意識を高める
     周囲の人々に変革の必要性と重要性を理解させる
  2. 推進チームを作る
     リーダーシップ、信頼性、コミュニケーション、専門的知識、分析力、危機意識に優れたメンバーが望ましい
  3. すべきことを決定する

  4. 変革のビジョンと戦略を立てる
     将来がどのように変わるのか、その将来をどのように実現するのかを明確にする
  5. 行動を起こす

  6. 変革のビジョンを周知する
    ビジョンと戦略について、なるべく多くの人の理解と賛同を得るようにする
  7. 行動しやすい環境を整える
     障害はできるだけ取り除き、ビジョンを実現したい人たちが行動しやすくする
  8. 短期的な成果を生む
     できるだけ早い時期に、目に見えるはっきりとした成果を上げる
  9. さらなる変革を進める
     変革をさらに推し進め、加速させる。ビジョンが実現するまでは
     変革に次ぐ変革で、手をゆるめない
  10. 変革を根づかせる

  11. 新しいやり方を文化として根づかせる
     新しい行動様式に完全に置き換わるまでは、
     その新しいやり方を持続し、成果を上げていることを確認する

100ページほどの薄い本だが、エッセンスはぎっしりと詰まっている。
おもしろかった。オススメ度は★4つ。

カモメになったペンギン
カモメになったペンギン
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2007/10/27

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