感想メモ:人はなぜ治るのか

人はなぜ治るのか―現代医学と代替医学にみる治癒と健康のメカニズム
人はなぜ治るのか―現代医学と代替医学にみる治癒と健康のメカニズム
  • 発売元: 日本教文社
  • 価格: ¥ 2,450
  • 発売日: 1993/11

★★★★☆

いわゆる西洋医学を「アロパシー」とし、
明確に弱点と限界があるものとして、
他の医療も敬遠せずに併用するべし、
としている。

アロパシーでは体の器官の異常を
心と結びつけるのは得意ではない。
従って、治療法としては症状が出た
その器官に対するアプローチとなる。
これは「心はなぜ腰痛を選ぶのか」でも触れられている。

一方、患者の生まれてからの背景を重視し、
体全体のバランスの崩れや
エネルギーの滞りを解消することを
主眼に置いた治療法もある。
それが、ホメオパシー、オステオパシーなどである。
整体もこちらに属する気がする。

しかしこれらはアロパシー全盛の現在は主流ではない。
そういう意味で「三大異端医学」として
「ホメオパシー」「オステオパシー」
「カイロプラクティック」
を取り上げ、他にも
「ナチュロパシー」「東洋医学」
「シャーマニズム」「マインドキュアー」
「信仰療法」「心霊治療」
「ホリスティック医学」「ニセ医療」
など、様々な治療法について説明されている。
東洋医学がシャーマニズムと並んでいるのは
東洋人としては違和感があるが、
そういうものなのだろうか。
もちろん扱いは異なるが。

また、紹介されている
「健康と病気の十大原理」は
ぜひ知っておくべき。

  1. 完璧な健康は達成できない
  2. 病気になってもだいじょうぶ
  3. からだには自然治癒力がある
  4. 病気の作因は病気の原因ではない
  5. あらゆる病気は心身相関病である
  6. 病気には必ず軽微な初期症状がある
  7. からだは人によって異なる
  8. どんな人にも弱点がある
  9. 血液は治癒エネルギーの主要媒体である
  10. 正しい呼吸は健康への鍵である

効果という点だけで考えれば、
宗教的な治療法であっても
多くの患者が治ったという実例がある。
それでは、人が治るというのは
どういうことなのだろう?
それらすべて治療法に共通するものとして、
以下のように述べている。

統一変数は治療に対する信仰心である

なるほどなぁ。
これを日本的に言うと、
「病は気から」
となるのだろう。

いろいろと興味深かった。
健康は誰しも関係のあるところ。一読すると良いでしょう。
オススメ度は★4つです。

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