感想メモ:インナースキー―自然上達への最短距離

W.ティモシー・ガルウェイ,ボブ・クリーゲル
日刊スポーツ出版社 1978-11
¥ 1,030

★★★★☆

「どうすれば本番でいつもの実力を発揮できるのか?」
「どうすれば最高のパフォーマンスを発揮する精神状態に入れるのか?」

多くの、というかすべてのプレーヤーが
答えを求めていることだろう。

スキーに限らず、スポーツはメンタルの要素が
テクニック以上に重要となる。
かといって、メンタルトレーニングは
一般のプレーヤー向けではないのが現状。

そこで、冒頭の問いに戻るわけだが、
この本には、そのヒントが書かれている。

自分を制限しているのは自分

自分に命令し、激励し、批判する。
自分を萎縮させる一番の原因は、
こうした自分の声
だ。

転ぶのは、技術が悪いのではなく、
それを百%発揮することに失敗するからなのだ。
これが「インナー理論」の骨子だ。

問題は、技術が足りないことではなく、
持っている能力を発揮できないように
している自分自身。
答えは「内側」にある。
これが根本の考え方。

精神集中

「知る」こと、「感じる」ことは、
同時にスポーツで最も重要だと言われている
精神集中への大事なステップだ。
より深く知ろう、よりしっかり感じようとする心は、
そのまま精神集中に繋がっているのだ。
スキー板がいまどこに「あるべきか」を知るよりも、
いまどこに「あるか」を感じることが大事なのだ。
「よい」「悪い」と結果を判断する習性をやめることだ。
精神集中は、単純に「興味」によって
引き起こされるものだ。
興味が強ければ集中は深まる。

完全な精神集中は"歓喜"を生む
精神集中の練習には、二つの要素がある。
一つはセルフ1を静め、妨害活動をストップさせること。
もう一つは内部感覚の意識を高めることだ。

まとめは以下の通り。

・自発的な精神集中状態を操れるようになるコツ
 →考えない。感覚を感じる。
からだの内部から沸き起こってくる"歓喜"の声に耳を貸してみる

・セルフ1を黙らせる心の持ち方のコツ
 →良い悪いの判断をしない
 →「よかったとき」ではなく「いま、ここ」に集中。

ブルース・リーのあの言葉が鍵なのかもしれない。
「Don’t think. Feel!」
オススメ度は★4つです。
スポーツをする人なら、読むべきです。

W.ティモシー・ガルウェイ,ボブ・クリーゲル
日刊スポーツ出版社 1978-11
¥ 1,030


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