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電車に乗ると、黒いTシャツを着た、見た目30歳半ばぐらいの男性がいる。 Tシャツの背中には、ヤンキーテイストみなぎる感じの龍が描かれている。 今にもおなかの四次元ポケットからドラゴンボールを出してくれそうだ。

きっとバンドとかやってるんだろうなー、お兄さん。ごつい革靴を履いてるし。 お、龍の下の方に、何か英語が書いてある。 世界平和とか戦争反対とか北斗神拳とかそんなだろうか。読んでみよう。

「POWDERED MEDICINE」

粉薬。

はい?

他にも文字が書いてある。

「龍角散」

私が聞きたかったのは、それを狙って買ったのか、 それとも間違えて買っちゃったのか、だ。 もちろん引っ込み思案な私のこと、聞けませんでしたけど。

「お、龍のTシャツ。」
購入。帰宅。ウキウキ広げる→龍角散。

「やったー!これ、欲しかったんだー!」
心からそう言えたのか。
笑顔でそう言えたのか。
笑顔はひきつっていなかったのか。
そういうことです。

ちなみに私は、バカにしか見えないTシャツをいつも着用しています。