"... poverty in the world is an artificial creation"
今月の上旬に発表された今年のノーベル賞は、村上春樹氏がノーベル文学賞を逃したことと、平和賞の報道くらいで、そのほかの賞に関する記述は、日本語ではあまり見かけないようです。ということで、医学、物理学、化学、経済学、文学の各賞について、力の続く限りご紹介しようと思います。今日はまず、日和って平和賞から。
2006年のノーベル平和賞は、バングラディシュの銀行家、ムハマド・ユヌス氏とグラミン銀行に授与されたそうです。
グラミン銀行は、1976年にユヌス氏が始めたマイクロ・クレジット(個人に対する少額の無担保融資)を実施するプログラムが、1983年に銀行になったもので、バングラデシュのほぼすべての村で融資の実績があり、その借り手の97%が女性なのだそうです。そのあたりの経緯はこちらでよく紹介されています。
返済の動機付けのために5人組を組ませて、初めは二人にしか貸さず、さらに6週間後に返済実績ができてからさらに二人に、最後のリーダーに貸す、だとか、毎週返済のための会議を複数の5人組合同で持つだとかの、様々な工夫により、返済率98%。日本の消費者金融より高いです。
実情は、いろいろあるのではと思いますが、「貧困をなくすことが夢」で、それに基づく行動によって、一定以上の成果が上がっており、素晴らしいことだと思います。