予防接種

 予防接種を子供に受けさせない保護者がいるというのは知っていて、子供への輸血を拒否するような極端な主義主張の人に限ったことだと長らく思っていたのですが、調べてみるとそう簡単な話ではないようです。

 まず、子供の予防接種は任意であり、受けなくても何ら罰則などはありません。逆に予防接種を受けたために何らかの健康被害があった場合、救済制度はありますが、基本的には接種をさせた親の責任ということになっています。
 しかしそのような記述は、予防接種の接種票はもとより、手引きの冊子その他にも記載されておらず、普通に過ごしていると、接種させなくてもよいという選択肢があることに、気づくようにはなっていません。そうした情報は、接種率の低下を招くものとして、知らしめない方針であることが、まず不信感を招きます。

 そもそもなぜ日本が任意接種になったのかといえば、1989年に導入されたMMRワクチンで死亡を含む1000人を超す健康被害が発生し、集団訴訟で国が敗訴したからなんだそうです。予防接種は必ずしも安全なものではないし、予防接種の普及によって、ターゲットとしている病気の罹患率が下がれば下がるほど、予防接種の副作用による健康被害の確率も考慮に値するようになってきます。

 私は、個々の母親が予防接種の対象となっている病気の危険度や接種の必要性を検討をする必要性はないと思っていて、エライ人がちゃんと考えて「こうやってね」というガイドラインが信頼に値するものであれば、ハイハイと受けておけばいいものだと思うのですが、現状でそうなっていると私には判断できませんでした。

 例えばポリオは、野生種による感染は日本では1980年を最後に起こっておらず、根絶宣言済みであるにも関わらず、予防接種を原因とするポリオが年に多くて数件とはいえ発生しており、本末転倒な状況にあります。

 逆にHibワクチンは、現在行政から接種が勧められていませんが、この接種によって、毎年500人程度の罹患があり、死亡率5%、20%に麻痺を含む重篤な後遺症を残す危険な病気をほぼ制圧することができるそうです。アジアでHibワクチンの予防接種を実施していない国は、去年まで北朝鮮と日本だけという驚くべき状況でした。

 また、予防接種を原因とした健康被害に対する救済制度も、調べた限りにおいては、決して十分なものとはいえないようです。

 要するに、厚生労働省は微妙なお役所なので、ある程度は自衛しないといけませんよ、という意味で予防接種に対する警戒心があるのは、当然なことかと思いました。
 

哺乳瓶の消毒

 育児にまつわる定説には、根拠がわからないものが多々あります。

 例えば、哺乳瓶は、何で消毒するのでしょうか? しないと何が起こるのでしょうか?
 
 食中毒? 赤ちゃんが消毒の不備で食中毒になったという事例を、私は聞いたことがありません。口内にカビが生える鵞口瘡(がこうそう)は、放っておいても治ることがほとんどで、せっせと予防に努めるほどの病気ではありません。消毒によって予防したい疾病や症状が不明なので、そもそも何がしたいのか、わかりません。

 さらに、母乳の場合には、皮膚の消毒などしないのが普通だし、哺乳瓶はよほど不潔に管理していなければ、皮膚よりも雑菌が少ないように思えます。また、一人目の子供のときは消毒していて、二人目ではしなかったけど、問題なかったというのは、よく聞く話です。また、消毒の操作は、常に上手くいくとは限らないはずですが、その割に失敗したせいで不都合があったという話も聞きません。

 要するに、やってもやらなくてもいい操作だということだと思います。哺乳のたびに消毒するのは大変ですから、やめちゃっていいんじゃないでしょうか。

ベビーソープ

 我が家に、赤ちゃんが来ました。沐浴にはベビーソープ、と思いがちですが、我が家ではボディソープはもちろん、石鹸さえも、基本的には使いません。

 沐浴は、おむつ汚れがつく場所だけ、普通の石鹸で洗い流してから、お湯を張ったベビーバスに入れ、お湯をよく含ませたガーゼを使って汚れが溜まりやすい場所を撫で洗い、温まっておしまい。くさくなったら、石鹸洗いしようと思っていましたが、いつまでたっても、くさくなんてなりません。

 子供が大きくなったら、泥んこを洗うために、石鹸を使うこともあるのでしょうが、まだ外遊びをしない赤ちゃんには、石鹸やシャンプー、リンスの類は、不要なようです。

 よく「赤ちゃんの敏感な肌に」というキャッチ・コピーがありますが、肌トラブルのない健康な子の場合、新陳代謝が活発なために、湿疹などの肌トラブルは数時間で治ってしまうし、むしろ大人よりもフレキシブルで、丈夫ではないかとさえ、思えます。

 それに石鹸を使わないと、石鹸が赤ちゃんの目に入ったり、手すべりで赤ちゃんが頭を打ったりといったトラブルがなく、お父さんでも余裕を持って沐浴させることができて、いいことずくめです。

 ちなみに、赤ちゃんの沐浴は、清潔のためではなく、運動なので、毎日した方がいいんだそうです。ベビーソープ、いただいたらありがたく楽しむと良いですが、用意する必要はなさそうです。

水素マイナスイオン

 最近見つけた石鹸が、おそろしくインチキ臭いです。こういったセールストークに疑問を持たない人がたくさんいるんだろうことを考えると、大変ウンザリします。

 原料が、
 「石鹸素地、サンゴカルシウム、水素パウダー、マグネシウム(すべて天然素材を使用しています) 」
 単体の金属マグネシウムは、マグネシウムの化合物より高価で、石鹸に配合する段階で酸化マグネシウムなどの化合物に変わってしまうので、わざわざ金属マグネシウムを使用していることは考えにくいです。商品名としては「マグネシウム・サプリメント」などの表記はアリと思いますが、原料欄にマグネシウム、と書くのは適切なんですかね・・・?

 もっと怪しいのが、水素パウダー。水素って、液体にするのも大変なんですよ。常温・常圧で固体になんかなるわけがない。水素そのものでなく、「水素パウダー」と俗称される物質があるのかな?と検索してみると、出るわ出るわ、怪しいネットワーク商品の数々。固体水素マイナスイオンってナンだ? 水素イオンは、陽イオンだろう・・・? もはや水素パウダーが物質名として何であるのかを探求させる気を失せさせるインチキっぷりです。  

 石鹸として、使用感のよしあしについてはわかりませんが、この石鹸業者がロクなものではないことは間違いありません。こういう商売ってなくならないんでしょうね。

切り花の日持ち

 頂いたり、買ったりした切花は、なるべく日持ちさせたい。最近、気温が低いこともあって、1週間以上、買ったままの状態を保つことができようになった気がするので、その方法について書きたい。

 切花がダメになる原因は、

1) 有機物(糖類)不足
2) 無機物(ミネラル)不足
3) ビタミン、ホルモン不足
4) 腐敗による導管などの閉塞

 などがあると考えられる。よく、10円玉を花瓶に入れておくといいというのは、主に4の防止のためであるが、この施策だけでは、実効性が薄い。

 私が採っている方法は、花瓶の水に少量(水の5%以下)の砂糖と、その100分の1くらいのごくごく少量のクエン酸を添加するというものだ。これは、1と4の防止ということになる。これくらいであれば、キッチンで毎日水換えをする際に添加しても、面倒というほどでもない。ちなみに砂糖やクエン酸は放置しておけば溶けるので、混ぜて溶かす必要はない。クエン酸がなければ、酢でも構わない。

 ミネラルやビタミン、ホルモンは園芸専門店などで売っている液肥で補えるが、切花であれば、そこまでしなくてもいいかなー、と思っている。

 腐敗の防止のためには、界面活性剤や防腐剤を使うと良いらしいが、それも抵抗がある。

 実感としては、切花の劣化は、主に糖類の不足に拠るところが大きいようだ。花瓶の水に砂糖を入れると、雑菌の繁殖を促すので、4と相反するという記述もあるが、pHコントロールで十分腐敗は防止できているように思うので、それほど心配する必要はないと思う。

ビル・メンテナンス

 最近、新しい商業複合施設がオープンすることが多いですね。オープン後しばらくしてから行ってみると、メンテナンス状況に差があることに気づきます。やはり来訪者数の桁が違うのか、デパートや商業複合施設は、オフィスビルよりも、どうしても汚い。エアータオル(手洗い後、風で手についた水滴を吹き飛ばす機械)は、掃除の対象になってないのかな〜、とよく思います。そして、汚い施設は、掃除をされている方の意欲が低いように見えます。

 しばらく仕事をしていたオフィスビルは、竣工は50年以上前ですが、メンテナンス状況が素晴らしく、故障に対するアクションが迅速で、新規の設備投資も怠りなく、階段のふちの真鍮製の滑り止めをピカールでせっせと磨かれているのをよく見かけました。このビルでメンテナンスに従事をされている方々とお話していて気づくのは、モチベーションが高くて、明るいということ。掃除が好きで、きちんとしている。こういう人たちを集めるのは、けっこう大変だろうな、と思います。そして仕事の品質は、管理がどうとかでなく、働く人の意欲が大事だということ、実感します。

食洗機対応漆器

 私は食器をあまり増やしたくないと思う一方で、合羽橋を見て回るのも大好きだったりします。

 漆器も大好きで、この季節に店頭に並ぶ屠蘇器なども惚れ惚れと眺めますが、使用頻度や収納場所を考えると、ちょっと手が出ません。漆器は欲しいのですが、普段使いできるもの、となると食洗機で洗えないのは考えものです。敬遠して、使用頻度が低くなるのが目に見えています。

 ところが、最近は食洗機で洗える漆器もあるようです。私が購入したのは、なちやさんの自在椀。買ってそろそろ半年以上経っているはずですが、ぴかぴかの漆に一点の欠けも曇りもなく、買ったとき同様の美しさ。熱い汁物が入っていても、持って熱くならず、軽くてとても優秀です。デザインもモダンで、バランス良し。おすすめです。

コンタクトレンズ 2

 さて、抗議メールの翌日、返信が来ました。

お急ぎのところ未だ一部商品が届かず、お客様にご迷惑をおかけしておりますこと深くお詫びいたします。

弊社でも原因追及してまいりますが、これ以上お客様をお待たせしないよう、ご注文商品の再発送手続きをさせていただきたいと存じます。

 さらに翌日、

お客様のご注文をお調べいたしましたところ、今現在、物流部にて商品発送準備中でございました。

近日中に商品発送予定との報告を受けましたので、商品発送まで今しばらくお待ち下さいますよう、お願い申し上げます。

商品が発送され次第、再度ご連絡させていただきます。

 ということになり、その翌日、

お手元にお届けできなかった商品につきましては、X月X日EMS(国際スピード郵便)にて再発送いたしました。 商品の追跡番号は・・・となっております。

 ということで、あっけなく解決しました。いやー、よかったよかった。

 結果的に見ると、単にオペレーションが悪い店なのか、商品を送らないでおいて、客が諦めることを期待しつつ、しつこい人には対応するという消極的な詐欺なのか、判断に苦しむところではあります。しかし、日本で普通にネット通販を利用すると、トラブルがないことが当たり前で、こうした信頼がない前提ではかかるだろうさまざまなコストを省けているという現状では、掲示板にスレッドが立つ程度に被害実績があるこのサイトの掟破りな状況は、個人的には放置すべからざるレベルにあるのでは、と思いました。安く提供してくれるお店は、本当はとっても有難い存在ですが、バトルが必要だとわかっていたら、そりゃ買いませんよ・・・。

 同様の被害が出ると報告されているサイトは以下です。自分の間抜けを棚に上げてナンですが、以下のサイトから買わない方がいいですよ。アフィリエイトやってるみたいで、宣伝してるサイトも散見されますが。


 しかし、コンタクトレンズに限らず、内外価格差ってうっとうしいですね。

コンタクトレンズ 1

 使い捨てのコンタクトレンズが通販で安く買えることは知っていましたが、長らく行きつけの眼鏡屋さんで検診がてら購入していて、なかなか通販を利用する機会がありませんでした。今回、初めて購入してみて、ちょっと面倒なことがあったので、他の方の参考になればと思い、書きます。

 今回、使い捨てコンタクトレンズを3ヶ月分、購入しました。サイトは価格比較サイトなどを見て、クレジットカードが使えることや、送料から適当に決めました。サイトには、発注後5-10営業日で到着との記載があり、2週間後に自宅に不在連絡票が入りました。開けて見ると、発注量が全量入っていません。薬事法で、2ヶ月分までの個人輸入では、薬監証明が不要になるので、2つに分けて発送したとのこと。少ない方だけ届いたようで、片目分だけ2ヶ月分あってもしょうがないなあと思いつつ、残りが到着するのを待ちます。
 第一便が到着してから5-7営業日で、別送の第二便が来ると言っていたのですが、10日経っても来ませんので、まずメールで問い合わせ。翌日中に返事なし。ここで、おかしいと思い始めて、戦闘(?)開始です。

 まず、発注時のクレジットカードの請求の引き落とし日が1週間後に迫ってきているので、クレジットカード会社に相談。今回のようなケースでは、支払いの差し止めはできないようですが、最終的にモノが届かなかった場合には、その相当額の返金要求などはカード会社を介して可能とのこと。この場合は、一旦、口座から請求額の引き落としがあり、後日届かなかった分だけ返金という処理になるようです。
 ただ、今回の場合モノの一部が届いてしまっており、しかも片目分だけという微妙な届きっぷりなので、これを返品した場合、送料はこちらの負担になりそうだし、相手が返品分の返金に応じるのかわからないし、などの問題があります。

 さらに検索してみると、同様の被害に遭った人がいるわ、いるわ。
 この会社は、サイト名を変えて複数のコンタクトレンズ販売サイトを運営しており、2006年秋くらいからトラブルがあるようです。発注後、納期が守られず、クレームしても返答がなかったり、サイト記載のフリーダイヤルに電話しても、ろくな応対をされなかったりしているようです。ただ、問題なく届く人、クレームしたところ商品が届く人も多く、とりあえず解決例にならって、せっせとメールで抗議をすることにします。

 (つづく)

トランシーノ

 9月4日に第一三共製薬から発売された、「トランシーノ」。トラネキサム酸による、肝斑というしみの種類に対する治療薬で、薬局で買えます。

 皮膚科に来診して、処方箋で水虫薬買った方が自己負担は安く済むのに、薬局に水虫薬があふれているのと同じでしょうか。

 トラネキサム酸がなぜか肝斑に効くというのは、わりと知られており、皮膚科などで処方してくれるようですので、長期間の服用には受診がお勧めです。