別のことを調べていて、ふと行き当たった加藤諦三氏のサイト。
膨大な量のテキストが収蔵されていて、とても読み尽くせませんが、メンタルな偏りをチェックするのに役に立ちます。加藤諦三の言葉で当たっていて痛いなー、と思うことが少なければ、けっこう心理的に健康かもしれない。
以下、ちょっと抜粋。
"あなたのために"という言棄ばまず嘘である。"自分が嫌われたくないからしている"というのが大抵の場合は真実である。 青い鳥を探しすぎる心理 (P.175) (PHP研究所)
人は自分のために働いている。それなのに人のために働いていると思う人がいる。そして人のために働いていると思うから相手に対して要求が出て、不満が出るのである。自分のために働いていると思えば、とんでもない結果が出てきたときでも「これも甘受しよう」という気持ちになる。
「あなたのためにしてあげた」という感情こそ、人間関係の最大の障害である。恋愛関係であろうと親子関係であろうと仕事の上司と部下との関係であろうと、この感情があると関係はこじれる。その人を好きなら、あまり「あなたのために」とは思わない。
その人を好きでないから、何かをするときに、「あなたのために」と思うのである。「あなたのために」を連発する人は人を愛する能力にかけている人である。
ある高齢者が死を前にして書いた目記には次のようにあった。「人のためなどと偉そうに、言ったりやったりしたことは、全て相手のためではなく自分のためだった」。正直な感想である。