エネルギー問題の最近のブログ記事

世界風力地図

「世界風力地図」が示す風力発電の大きな可能性

 スタンフォード大学の研究チームが編纂したこの地図は、世界の8000ヵ所を超す地点の風速を示したものだ。 研究チームによると、そのうち、現在使われている風力タービン1基を動かすのに十分な強さの風力が観測された場所は 少なくとも13%にのぼり、こうした地域すべてに風力タービンを設置すれば、72テラワットの電力を生成できるという。

もちろん全ての場所に風車を設置できる訳はないが、 こういう調査が行われたのは自然エネルギーを見直すきっかけにもなるという意味で good jobなのではないかと思う。

途上国での発電には、厳格な運用が必要な原発とかよりも、 間違いが起きてもリスクが小さい風力などの自然エネルギーによる発電は良いと思う。 コストは依然として問題であり、先進国による技術支援が欠かせないのは言うまでもない。

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うーむ。

エネルギー問題のコーナーの見栄えを良くした。

「原子力発電で本当に私たちが知りたい120の基礎知識」(広瀬隆 藤田祐幸、東京書籍)を読んでいる。
日本の原子力行政の現状についてかなり詳しく書いてあり、暗い気持ちにさせられる。

高速増殖炉やプルサーマル計画、核燃料再処理工場など、フランスやイギリスも撤退している技術になぜか日本は固執している。 日本の原子力は、もはや世界で完全に孤立している。
このあたりのことはいずれ詳しく書くつもり。

これを改善するにはどうしたらよいのだろうか。
通産省関係の官僚を動かすというのも手だが、現実的にはより有望な技術を発展させていく方向だろう。 世界一高い電気料金にしているくせに赤字まみれの電力会社も、電気料金自由化であまりバカなことをしている余裕はなくなったはず。 市場原理が導入されることで、合理的な技術が主力になるのを期待。

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省エネ、してみないか。

TOPのページを始め、いろいろリニューアル。
見栄えの改善に重点を置いた。というか内容はいじってない。
やっぱり画像だよなー。

イギリス政府は、2010年の温室効果ガス排出量を1990年比で23%削減することを計画しているそうな。 京都のCOP3で英国に義務付けられた削減目標の12.5%の倍近い。 具体策としては、電力供給量の10%を風力などの代替エネルギーに転換することや、 低公害車の開発促進などをあげているとのこと。 ちなみにドイツも20%以上削減目標を掲げていたはず。

にもかかわらず、日本は相変わらず「90年比で6%減はムリ」という構えだ。 政府は産業界からの要請で、省エネ努力による削減に二の足を踏んでいるのだ。 省エネ努力って当然なんじゃないの?うーむ。

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また原発

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・原発立地特別措置法案に与党内からも異論!
 与党三党が駆け込み成立を狙っている「原発立地特別措置法案」に対し、 野党や市民団体からの批判だけでなく、与党議員の一部からも 「原子力に一方的に肩入れし、ばらまき行政拡大の象徴的存在」と異論が出ていることが明らかになった。 それでも与党側は「与党質問を省いてでも早期採決を」との強硬姿勢を崩していないという。
(11/21 共同通信)
<関連記事>
『原発推進特別措置法案ってなに?』
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日本はクリーンエネルギーに本気で転換する気が無いようだ。 「原子力はクリーンだ」などという欺瞞がまだ通用すると思っているのだろうか。

だいたい原子力発電所は大体地方にある。 理由は「近くにんなもんがあるとイヤだ」というのが普通だからで、 財源に困っている地方都市が、この「給付金」欲しさに原発建設を受け入れるというパターンが多いのだ。 原発建設をを受け入れると、その町には道路や鉄道などのインフラ設備が整えられたり、 毎年給付金がもらえたりする。 一度その金をもらってしまうともう戻れないのだ。 そしてその金は年に数千億と言う単位だったりする。

原子力のためにばらまく金があるならクリーンエネルギーに回しなさい、 一桁違うんだから、といつも思う。

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嘘・エネルギー

その1
Dの嘘のいろいろなコーナーを見てみたのだが、いろいろな意味ですばらしい。
ネタの充実度、レパートリーの広さ、見栄えもいい。なにより笑える
見習って生きていこう。

その2
エネルギー関連のハナシ。

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グリーン電力制度導入へ
 10月から全国的にグリーン電力制度が導入されることになった。 参加希望者が毎月の電力料金の支払いと合わせて1口500円(何口でもOK)を納め、 電力会社も集まった募金とほぼ同額を寄付して「グリーン電力基金」として運用する。 具体的には、風力発電業者に対し、発電量に対し一定の割合で助成したり、 学校などの公共施設に太陽光発電を導入する際の助成金として支給されるという。
(9/28 共同通信 毎日新聞 時事通信)
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是非参加するつもり。
「風力や太陽光発電じゃ電力の絶対量が足りない」と言ってる人たちに、 一泡吹かせてやりたいところだ。 積み重ねは思いのほか大きいものなのだ。たぶん。

その3
テレビがおもしろくない。
やつらが流す報道をフィルタリングしているのが納得いかない。 これは雑誌だってそうだが、雑誌はテレビより多様性がある。 テレビは逆に選択肢が少ない分、洗脳効果が高い。

すべての情報はなにかしらのバイアスが含まれている。 そのことを自覚していない人たち(が多い?)に対して、ゆっくりと洗脳が進行する。 洗脳されている側にはされているという自覚はない。

幸い今はネットがあるので情報は自分で集めることは可能である。 世の中、頭が下がるような善意の活動をしている人が案外多い。 別にネットが一番だ、と言ってるわけじゃない。 もちろんネットにはいかがわしい情報も多いが、それを見分ける力も持つべきということ。 ただ、ネットが本より情報が早いのは間違いないでしょうな。

なにやら、マジメになっちゃいました(笑)

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なぜ?

通産省・資源エネルギー庁が行っていた太陽光発電の家庭向けの補助金制度がうち切られることになった。 2001年度にさらに補助金総額を減らし、2002年度を最後に制度の延長はしない意向。 補助金の打ち切りにより、コスト引き下げに向けたメーカーの自助努力を促すことが目的だが、時期尚早との批判の声も上がっている。
(8/23 共同通信)
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だそうです。補助金打ち切りの意図がまったくわからない。
家庭向けの太陽光発電に対する国の補助は、最近半分から1/3に切り下げられたばかり。 初期費用が百万円を切れば普及が大きく促進される、と見られている中での補助金打ち切り。 全くタイミングが逆だ。 原発の予算に比べればささいな金額なのに、なんでケチるかね。

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エネルギー?

エネルギー関連の話。

原発を進める理由の一つに、新エネルギーは供給できるエネルギーの絶対量が少ない、 というということがあるらしい。 例えば太陽電池だけで今原発が作っている電力全てを負担するのは、 かなり膨大な面積が必要になる、ということ。 風力と太陽電池を合わせても、国内のエネルギーの30%を作るのはかなり厳しく、 実現するとしても先のことになるだろう。

確かに、即座に原発を全て廃止する、というのは現実的ではない。 しかし、国の補助によって、徐々に新エネルギーの割合を増やしていくという方向は可能だろうし、そうするべきではないか。 なのに国は太陽電池導入時の補助金を減らしたりしてる。
どーゆーこっちゃ?

原発にかけている税金と新エネルギーにかけている税金はだいたい一桁も違う。 太陽電池の導入時の補助金として使うならば、 かなり効果あるだろうから新エネルギーにかける金は倍ぐらいにしてもいいんじゃないかなぁ。

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Part 5 原子力発電について(2)

エネルギー問題 Part 5
Part 5 原子力発電について (2)


5.4 原子力発電の必要性

これまで、原子力発電を進めるために、国と電力業界がかなり強引な手段を用いて 進めてきていることを見てきました。 そこで、一度原点に戻って考えてみたいと思います。

原子力発電はなぜ必要なのでしょうか?

まず、原子力発電を最も強く推進している、国の「エネルギー基本計画」(平成15年10月閣議決定)を見てみましょう。 これは、エネルギー政策基本法に基づき、 今後10年間の日本のエネルギー政策の基本的な施策方針を示すものです。 ここでは、原子力発電は次のように位置づけられています。

  1. 原子力発電は国際情勢の変化による影響を受けることが少なくウラン資源の供 給安定性に優れている。
  2. また、発電過程で二酸化炭素を排出することがないため地球温暖化対策の面で 優れている。
  3. 以上のことから、安全確保を大前提として、今後とも基幹電源と位置付け引き続き推進する。 原子燃料サイクルは原子力の供給安定性を更に改善するもの。 原子燃料サイクルの推進を国の基本的な考え方としており、 安全の確保と核不拡散を前提として、着実に取り組むことが必要。

つまり、燃料の供給安定性CO2排出がない、という利点があるため、安全、核不拡散に留意しつつ、 着実に原子力発電に取り組んでいきましょう、と述べています。

それでは、まず1の燃料供給安定性について考えてみます。
原子力発電の燃料であるウラン資源は、供給安定性に優れている?
ウラン価格20年ぶりの高水準に(東京電力サイト)
ウランの年間採掘量には限界があり、現在需要が供給をオーバーしているため、 供給安定性があるとは言えないようです。 今後もアジアでの需要の増加が見込まれ、供給が需要を上回ることはないという予想です。

ちなみにウラン235(再処理をしない場合)の可採掘年数ですが、四国電力サイトでは、61年と天然ガスと同じ(平成13年度資料)、 東京電力では64.2年となっています(平成12年度資料)。

つまり、ウランの資源量は石油の数分の一に過ぎず、 核燃料サイクル(高速増殖炉での利用)が不可欠なのです。 しかし高 速増殖炉は技術的、社会的に抱える困難が多すぎて、 一度は手を染めた世界の核開発先進国はすべて撤退してしまったそうです。 (京都大学原子炉実験所小出裕章氏「日本の原子力推進策は破綻した」:PDFファイル)

ウラン資源は貧弱であり、原子力を意味のあるエネルギー 源とするためには、 「燃えないウラン(U-238)」をプルトニウムに転換して利用する高速増殖炉計画が不可欠です。 そのことは原子力(核)開発の当初から分かっていましたし、 米国を含め核先進国は一度は高速増殖炉路線に足を踏み込みました。 世界で一番初めに原子力発電に成功したのはEBR-1と呼ばれる高速炉で1951年12月のことでした。 ところが、高速増殖炉は技術的、社会的に抱える困難が多すぎて、 一度は手を染めた世界の核開発先進国はすべてが撤退してしまい ました。

また、仮に高速増殖炉が動いたとしても、エネルギー問題の解決には役に立たないと小出氏は述べています。

実現したところで、エネルギー問題の解決には役立たない
高速増殖炉の燃料は天然には存在しないプルトニウムで、それは自分自身で作り出す以外にありません。 1基の高速増殖炉が動き出したとし、それが次の高速増殖炉を動かし始めるのに足りるだけのプルトニウムを生み出すのに必要な時間の長さを「倍増時間」と呼びますが、 電力会社の試算でも、それは 90年です。 日本では、過去120年以上にわたって平均で年率4.5%の割でエネルギー消費を拡大させてきました。 それは約15年で倍になるスピードであり、「倍増時間」が90年というようなエネルギー源では到底役に立ちません。 そんなものに、すでに日本は1兆円を超える投資をしてきましたし、今後更なる投資をしようとしています。

次にCO2排出についてです。
原子力発電は二酸化炭素を排出することがないため、地球温暖化対策の面で優れている、 という点は正しく、CO2は確かに排出されません。 CO2の排出量削減については、京都議定書の実現も危ぶまれています。 この問題に対して、原子力発電が有効なアプローチである、というのはその通りでしょう。

しかし一方で、原子力発電では、何百年〜何万年というスパンで放射能をまき散らす、放射性廃棄物が出るのです。 既に現時点でも、広島原爆の核分裂生成物の量の90万発分に相当する量が出ています。 私には、「二酸化炭素が出ない=クリーン」という見方は、一面的であるように思えます。 コスト、国のセキュリティー、安全性、トータルで考える必要があるのではないでしょうか。

この安全面についての問題はどうでしょうか。
国や電力会社の説明では、安全性は何重にも担保されており、暴走するような事態はあり得ないということです。 しかし、人間がすることにミスは付き物です。

また日本で度重なってきた事故でも、原子力推進派はいつもその度ごとに「予 想を超えた事態だった」と言い続けてきました。 1995年の高速増殖炉原型炉もんじゅでのナトリウム漏 洩火災事故、1997年の東海再処理工場での爆発事故も、 まったく想定外の事故でした。 1999年秋には、茨城県東海村の核燃料加工工場で臨界事故が発生し、2人の労働者が筆舌に尽くしがたい苦悶のうちに死に至りました。 臨界事故などは世界ではすでに20年も前に根絶されていたもので、まさかそんな事 故が起きるとは原子力関係者の誰一人として思っていませんでした。 また、2001年11月に浜岡原発1号炉で起きた一次冷却系配管内での水素爆発も、 それが起きてしまうまでは誰も予想だにしなかった事 故でした。 それでも、そこに危険物があるかぎり、やはり事故は避けられずに起こります。
(前出:小出裕章氏「日本の原子力推進策は破綻した」より)

そして2004年8月、美浜原子力発電所の配管破損により4人の死傷者が出てしまいました。 完全に安全なシステムが存在しません。 そして、原子力発電は何かあった場合の被害が非常に大きいことが特徴なのです。 それこそが、原子力発電において安全性が重視される理由です。

5.5 まとめ

原子力発電は様々な問題を抱えながらも、「国策」として政策に組み入れられ、 進められています。 しかし見てきたように、そのストーリーには疑問を持たざるを得ない点があるのも、また事実です。

もしこの政策が正しく、そのシステムも運用も万全なのであれば、 隠すことはなにもないはずです。 税金や電気料金という形で、我々も原子力発電の費用を負担しているわけですから、 我々一般市民に対してきちんと情報を提示する義務があります。 この義務を果たしていないことが明らかになったことが、私が今回の問題を重視する点です。

原子力発電には非常にコストがかかります。 毎年何千億という税金が注ぎ込まれ続け、また核燃料廃棄物の処理などの費用も、 計算で何兆という金額が動くほどです。

と言っても、原子力発電をすぐにやめるということは現実的ではありません。 対案としても、残念ながら確実なストーリーはありません。 しかしこの原子力発電にかかる莫大な費用を、新エネルギーや、燃料電池などによる分散型発電などに分配していくことで、 実現の可能性が上げる必要があるのではないでしょうか。

皆さんはどう考えますか?

5.6 参考サイト

  1. 日本の原子力推進策は破綻した(小出裕章:京都大学原子炉実験所)
  2. AQUARIAN:原子力問題
  3. 「東海村ウラン加工施設での臨界事故を検証する」(小出裕章:京都大学原子炉実験所)
  4. 市民的危機管理入門
  5. 高速増殖炉「もんじゅ」が抱える問題点
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Part 5 原子力発電について(1)

エネルギー問題 Part 5


久々にコンテンツを追加します。
きっかけは、'04年7月に核燃料廃棄物を、再処理した場合と直接処分した場合にかかる費用の試算について、 国の原子力委員会、電気業界両方が情報隠しを行っていたこと明らかになったことです。 この試算は、以前に国会においても「ない」と答弁していたものなのです。 都合が悪いことは黙っていよう、と隠しておいたらバレてしまったようです。

では何を隠そうとしたのか、なぜ隠そうとしていたのでしょうか。 ということで、原子力発電についてもう少し考えてみます。

5.1 核燃料廃棄物処理費用の試算隠し

原子力発電を行うと、核燃料の放射性廃棄物が出ます。 この放射性廃棄物の処分方法には、核燃料を一度使って処分する「直接処分」と、 再処理を行なって再び利用する「再処理(=核燃料サイクル)」とがあります。

再処理の費用については、2003年度に電力業界の試算が公開されていました。 国の原子力委員会は、直接処理する場合の費用も試算して比較する試算は 「していない」と言っていました。 しかし2004年7月6日、実は十年前に試算していたということが明らかになりました。
使用済み核燃料再処理、原子力委もコスト試算公表せず

原子力発電所の使用済み核燃料の処分方法を巡り、国の原子力委員会が1994年に、 使用済み核燃料を再処理・再利用する費用は地中に埋める直接処分より10〜14% 高くなるとの試算をまとめていたことが6日、明らかになった。

翌7日、電力業界においても試算をしていたことが発覚しました。
核燃料再処理費の試算、電事連も未公表・96年に実施

大手電力10社で構成する電気事業連合会(藤洋作会長)は7日、 原子力発電所の使用済み核燃料の処分費用を比較検討する事実上の試算を1996年に実施していたと発表した。 試算では、使用済み核燃料を再処理・再利用する費用は、 地中に埋める直接埋設処分の費用より3割高くなるとしている。 電事連はこれまで再処理路線を推進するよう主張、直接処分した場合のコストは試算していないと説明してきた。

いずれも再処理をした場合の方が2〜4割高くつくと試算されたため、 公開すると既定の核燃料サイクル路線を継続するのに不利になる、 ということが隠していた原因です。

当然、その直後に行われた原子力長期計画策定会議では、 「最近の試算の妥当性を再検証すべき」との批判が相次いだそうです。

またこの一件から、日経のサイトにも原子力政策への批判の社説が書かれました。
社説1 政策の正当性問われる核燃試算隠し
原子力発電が国策として正しいというのならば、きちんと国民に情報は公開はするべきですよ、 都合の悪い数字だからといって握りつぶしては不信を招くだけだ、 というしごくもっともな意見です。

2003年の、東京電力の原子力発電に関する情報隠しは記憶に新しい所です。 このようなことが続くため、「原子力発電について都合が悪い情報は、一般市民に隠されている」 というイメージが広がってきています。

5.2 核燃料再処理費用

核燃料再処理の費用については、2003年度に電力業界の試算が公開されていました。
それ以前は、かかる費用は約10兆円と見込んでいたのが、 この試算では80年間操業で(40年操業という記載もあり)約19兆円かかると出ました。

既存の制度で11兆円程回収できるものの、7.5兆円ほど足が出るそうです。 さて、増えた費用は誰が負担するのでしょうか?

電力業界の思惑はというと、 2004年3月17日「電力9社、原発後処理費を送電料に上乗せ〜国に基金要求」ということで、 電力会社は利用者に負担させることを国に求めました。 これに対し経済産業省は、5月7日「7.5兆円のうち、2.5兆円分の電気料金に上乗せは認めないよ」 と回答しました。逆に言えば5兆円はOKということです。

結局経済産業省は、5月21日に「後処理費用として処理するのにふさわしくない分を除く4.1兆〜6.2兆円(範囲は未決定)を料金に転嫁して回収することを認め」ました。

つまり、今回の試算で増加した核燃料再処理費用のうち、5兆円程度は電気料金に上乗せして利用者負担、ということになったのです。

5.3 再処理費用による電気料金増加?

上記の通り、再処理費用の試算し直しによる費用の増加分は、約5兆円分は電気料金に転化されます。 それではどれぐらい増えるのか、見てみましょう。

まず、これまではどうなっていたのでしょうか?
家庭の月額負担増えず 原子力発電後処理費で経産省試算 によると、

既存制度で電気料金に上乗せされていた後処理費用(10兆1000億円)の負担分は、過去3年間の平均で1世帯(月間300キロワット時の電気を消費)当たり毎月144円。

つまり、現在既に核燃料の後処理の費用が一般家庭からも取られている ということです(初めて知ったので驚きでした)。
さて、今後はどうでしょうか。

料金転嫁が適当とされた約5兆円について新たな徴収制度を創設した場合でも、毎月の負担額が合計で105円〜117円になると試算した。

「負担額が5兆円も増えるのに、負担額が減る」との試算です。 どういうことなのでしょうか?

再処理工場の稼働年数延長に伴う費用平準化や後処理に相当しない燃料加工など関連費用の削減などを織り込み、 現行制度が対象とする負担分相当が1キロワット時あたり48銭から約21銭に減少。 5兆円相当分についても当初15年間は同14銭〜18銭程度で済むとした。

つまり、今までは「全量の再処理」を前提としていたものを、 「一部再処理、一部中間貯蔵施設で保存(費用徴収の先送り)」 とする、つまり 「コスト削減したり徴収先送りにするので、これまでの負担額の部分は半分になります。 今後増える分も、最初は少なくしときます(後で増やします)」 ということのようです。 利用者の負担増による、核燃料サイクルへの反対気運を抑えるためなのでしょうが、 原子力発電のためなら電気料金も簡単に変わってしまう、というのはひどいのではないでしょうか。

その2

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Part 4 グリーン電力制度

エネルギー問題 Part 4


ここまで、エネルギー問題とそれを解決する技術について説明してきました。ではこの問題について私達には何ができるのでしょうか?

ここからは、その答えのカギとなるグリーン電気料金制度と、この制度を通して私達に何ができるのかを考えていきます。

4.1 押し寄せる電力自由化の波

95年12月に、電気事業法が改正されました。 これは、今まで電力会社が完全に独占してきた電気市場に市場原理を導入し、 世界一高い(日本の電気料金は欧米諸国より2〜3割高い)と言われる日本の電気料金を引き下げることが狙いです。

改正点は、大きくまとめると次のようになります。

  1. 電力会社以外の企業が電力会社に電気を売ることができるようになった(卸電力自由化)
  2. 電力会社以外の企業が特別地域に直接電気を供給、販売できるようになった(特定電気事業の自由化)
  3. 企業が自家発電した電気を、電力会社の送電網を使って
    別の事業所に送る
    ことができるようになった(自己託送制度の自由化)
  4. 競争原理の導入、経営効率化により電気料金値下げが図られた(電気料金制度改正)

このことは何を意味するのでしょうか。

電力事業は、電気を起こす「発電部門」、発電所で起こした電気を送 電線を使って電力を各地へ送る「送電部門」、 その電力を最終的に家庭や企業に届ける「配電部門」に分けられます。 今まではこの三つのすべてを電力会社が独占してきました。

しかし改正により、誰でも発電し、その電気を販売できるようになりました。 実際、96年度に初めて実施された電力会社6社による卸電力募集(電力会社が電力を募集して、安いものを買うもの)では、 265万5000kWの募集枠に対し4倍の1081万5000kWが。 翌97年の募集では285万5000kWに対し、5倍の1425万4000kWの応募がありました。 さらに重要なのは、応募した企業の入札価格が電力会社の価格より2〜3割も安くかったということです。 例えば東京電力に応募、落札したゼネラル石油の電力価格は、東京電力の売り値19.28円の40%以下の6円台後半だったのです(*9)。

これまで電力会社は発電、送電、配電の総コストしか公表してきませんでした。 しかし卸電力自由化によりそのコストが明らかになり、その費用が適正なものか問われることになっていくのです。

また97年には、電力会社による地域独占の撤廃と電力小売供給の自由化に向かうことが決定されました。 2000年3月より大口の需要家むけの小売を解禁、2003年に見直した後に、一般家庭向けを含めた完全に自由化を目指しています。

4.2 電力自由化がもたらすこと

電力自由化は、競争原理の導入により電力会社に根本的な改革を迫ります。 このことはいくつかの大きな影響をもたらすでしょう。 まず、電力市場の透明化をもたらすことにより、電力会社は今までのように独占に頼った不透明な価格設定はできなくなります。 その結果安価な電力の供給がなされることになるでしょう。 またコスト競争がなされることにより、コスト高の原発の新設が不可能になり、脱原発に向かうことになるでしょう。

しかし、電力自由化がいいことばかりとは言えません。 安い電力が供給されれば、その分電力消費の増加が予想されます。 これは明らかに省エネルギーという流れに逆行してしまいます。 また安さだけを求める結果、大型の石炭火力発電など安価なものの環境へ与える影響が大きい化石燃料だけが落札されているのです。 これでは、まだコストの高い太陽光発電などのクリーンエネルギーの発展がさまたげられる恐れがあります。 経済性だけではなく、環境に与える影響も考慮していくことが必要なのです。

エネルギー問題の解決に重要な役割を果たす電力の自由化が新規参入企業と電力会社のかけひきになってしまうのは好ましくありません。 その目的は持続可能な社会を目指すことであるべきです。

この動きを正しい方向に導くために私達ができることはなんでしょうか。 その一つの答えとなりうるのがグリーン電力制度です。

4.3 グリーン電力制度の実現に向けて

グリーン電力制度とは月々の電気料金に加えて小額のグリーンファンド(北海道グリーンファンドでは電気料金の5%)を支払い、 その分を自然エネルギー普及のための基金にするというものである。 たまったグリーンファンドにより自然エネルギー発電所づくりに運用、 売電事業に参加するのです(このことに電力自由化により可能になったのは言うまでもありません)。 もしその5%分を節電でまかなえば、環境への負担低減とクリーンエネルギーの普及の両方に貢献することにもなるのです。

欧米では既にグリーン電力制度が導入されており、上にあげたものの外にも電源選択型のグリーン電力制度があります。 これは、例えば原始力発電による電気と風力発電による電気から、好きな電気を選んで購入できる、というものです。 この制度が、日本でも2003年の電力自由化の見直しで採用されれば、日本のエネルギー状況に非常に大きな影響を与えることになるでしょう。

電力市場は私達生活者が料金を払うことにより成立しています。 私達の選択は電力市場に対して大きな影響力を持っているのです。 ですから、「グリーンファンド事業は電力需要の削減と自然エネルギーの普及という差し迫った地球規模の課題を、 意志ある市民が個人レベルで同時に解決できる、一石二鳥のシステム」(*10)といえるのです。 私達一般生活者にも可能であり、しかも企業中心の電力自由化の流れや原子力中心の日本のエネルギー政策にも大きな影響を与えることができる制度なのです。

4.4 終わりに

エネルギー問題について、私達一般の生活者ができることはなんでしょうか。
まず一つは、節電に気を付けることです。これはそれほどなにも難しいことではありません。 使わない電気機器のコンセントを抜いたり、人がいないところの電気を消したり。 この程度のことでも10%近く電気の消費を減らすことができます。
(わが家の環境武装計画にはさらに多くの身近な環境対策の試み紹介されています)

そしてもう一つが、「選ぶこと」ぐらいでしょう。
しかしまた、その私達の「選ぶこと」の積み重ねで社会は動いているのです。
エネルギー問題に関しても、電力を「選ぶこと」ができれば未来を大きく変えることができるのです。
このグリーン電力制度(特に選択型)と、それに対する私達の「選択」こそが 未来を決定することになるはずです。

正しい選択肢を「選ぶ」には、知識が必要です。
少しでもその助けになれば幸いです。

Part 5 原子力問題について(1)



参考文献
北海道グリーンファンド監修『グリーン電力』1999,コモンズ
赤池学『温もりの選択』1998,TBSブリタニカ
赤池学『ものづくりの方舟』1999,講談社

(*1)北海道グリーンファンド監修『グリーン電力』1999,コモンズ,p20
(*2)同上,p57〜p58
(*3)同上,p59〜p60
(*4)原子力資料情報室編『原子力市民年鑑99』1999,七つ森書館
(*5)北海道グリーンファンド監修『グリーン電力』1999,コモンズ,p63
(*6)同上,p70〜p71
(*7)同上,p48
(*8)同上,p119
(*9)同上,p137〜p139
(*10)同上,p8

参考サイト
燃料電池開発情報センターホームページ
JGA/天然ガスで発電する燃料電池について
世界のエネルギー・環境問題入門
NEF 新エネルギー財団
『太陽電池は地球を救う』
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Part 3 クリーンエネルギー

エネルギー問題 Part 3


クリーンエネルギーというのは、環境に与える負荷が小さいエネルギーのことです。 このクリーンエネルギーのうち普及が期待されているものとしては、風力発電、太陽光発電などの再生可能な自然エネルギー、 そして燃料電池などがあります。
ここから、これらのクリーンエネルギーについて説明していきます。

3.1 あとは価格だけ--太陽光発電

まず太陽光発電についてです。
これは周知のように、太陽光をパネルで受け止めることから発電するもので、 運転中にもCO2などを排出しない、クリーンなエネルギーとして注 目されています。 製造時のエネルギーを考えても、運転に燃料がいらないことからクリーンなエネルギー生産の手段であると言えます。

太陽光発電は夏の電力使用ピーク時に最も発電量が高まります。 発電所は夏の電力需要ピーク時にあわせて作られているため、 一年間に真夏の数日しか働かない発電所もあり、 逆に夜間は電力が余っているというのが現状です。 原子力発電が出力を調整できないことも、このことを助長しています。
つまり太陽光発電の普及は、ピーク時の電力需要を支えることから、 発電所のムダな建設を避けることもできるのです。

太陽光発電に残された課題は価格だけです。 大量生産によってコストが下がり、国や自治体の援助によって初期負担が百万円以下になれば大きく普及することになる、と言われています。 しかし国の太陽光発電の目標値は、未だ低いままです。 また、98年度の太陽光発電も含めた自然エネルギー関連の予算は特別会計の270億円(住宅用太陽光発電の助成事業では148億円)に留まっているのに対して、 原子力関連の予算は科学技術庁と通産省分をあわせて4962億円にも上ります*7)。 原発の予算の1割でも自然エネルギー関連に振り分ければ、大分事情が変わってくるのですが。
本気で新エネルギー普及を考えるならば、国は補助をもっと充実させるべきでしょう。

『太陽電池は地球を救う』 慶應大学小林さんによるわかりやすい説明です。

3.2 順調な伸びを見せる風力発電

次は風力発電についてです。
風で風車を回すことにより発電する風力発電は、既に北海道など一定方向の風が強い地域で用いられています。 排出物もなく、クリーンで無尽蔵なエネルギーであり、特に運転中に廃棄物を出さない ことから企業も積極的で、普及は順調な伸びをみせています。 その結果、94年の「新エネルギー導入大綱」での2000年までの目標値の2万kWは、97年末に既に達成しています。
にもかかわらず、98年6月に出された総合エネルギー調査会の長期エネルギー需要見通しでは2010年に基準ケースで4万kW、 対策ケースで30万kWという低い見通しとなっています。 94年に新エネルギー総合技術開発機構(NEDO)が作成した「風況マップ」によると、 日本の開発可能な風力資源量は3500万kWで、すべてが利用されれば電力需要の3.8%、 約340億kW時がまかなえるということです(*8)。 多くの企業や自治体が風力発電に積極的なので、国ももっと風力発電に力を注ぐべきでしょう。

3.3 大きな可能性を秘めた燃料電池

燃料電池とは、水素と酸素を反応させることにより電気と水ができるというもので、電池ではなく発電機といったほうが適切です。
特徴としては、一つは熱に変換せずに化学的に電力を発生させるために、エネルギー効率がよいこと。 もう一つは廃棄物が水だけ、というクリーンなものだということです。 現時点では水素をそのまま保存するのが難しいため、メタノールなどの燃料から水素を作り出すことになり、 その過程でCO2が発生します。しかし前述のようにエネルギー変換効率が高いために通常の火力発電などに比べて環境に与える負荷が小さくなります。
またタービンやエンジンがないために騒音や振動が少ないため、前出のコジェネレーションに最適です。 このコジェネレーション方式の発電では、電力の発電と消費が近くで行われることから、送電のロスが少なくなるという利点もあります。 これを分散型発電と言い、これまでの集中型発電に代わる方式として注目されています。

この画期的な技術である燃料電池は、まさに次世代の発電システムとして有望視されています(といっても原理的には昔からあるのですが)。 通産省も官民共同の科学技術振興政策"ミレニアムプロジェクト"の柱として「燃料電池開発を促進」をおき、 概算要求基準で決まった2500億円の"経済新生特別枠"の目玉にしようとしています。 燃料電池は自然エネルギーにくらべると、国も力を入れています。
(燃料電池の種類についてなど、もう少し詳しい説明がJGA/天然ガスで発電する燃料電池についてにあります。)

現在商用化されているのはリン酸型燃料電池(PAFC) で、 都市ガス会社などにより普及が進んでいます。
また固体高分子型燃料電池(PEFC)次世代型の自動車エンジンとしてダイムラー・クライスラー、トヨタなど 多くの自動車メーカーにより開発が進められており、既にドイツではこの燃料電池を動力とするバスが走っています。
DaimlerChryslerFCプロジェクト総括責任者のフェルデイナンド・パニク副社長は「熱効率はガソリンが15%、デイーゼルが24%であるのに対して、 FC(注:燃料電池)は37%であり、製造コストでもガソリンエンジンを凌駕するであろう」と語っています。 また燃料電池はNOx、SOxゼロ排出、CO2もメタノール改変式のもので3割程削減できます。 将来的に水素を燃料として用いるようになれば、CO2排出もゼロという、まさにゼロ・エミッションになるでしょう。

カナダの燃料電池メーカーのバラード社は、既に固体高分子型燃料電池の大量生産に入りました。 近いうちに値段も下がり、分散型家庭用発電機も含め、大きな市場を形成することになるでしょう。

3.4 まとめ

ここまでエネルギー問題と、それを解決するためにこれから用いられる優れた技術や発電法について説明してきました。 しかし、私達がただ見ているだけでは、国の方針通り原子力発電所は増え問題は解決しないでしょう。

では私達一般の生活者には何ができるのでしょうか?その答えの一つとなるものが、グリーン電気料金制度です。

次は、現在の電力自由化に向けた動きとグリーン電気料金制度、そしてそれによって私達に何ができるのかを考えていきます。

Part 4 グリーン電力制度

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Part 2 省エネのための技術

エネルギー問題 Part 2


エネルギーの消費が著しく増大していることは今まで述べてきた通りです。 ではこれからどのような方向へ進めばよいのでしょうか?

最も現実的なのは、豊かさを保ちつつ、持続可能な形でエネルギーを効率よく利用することでしょう。 そのためには、一つは発電側のムダをできるだけ小さくすること。もう一つは利用する側もムダな消費を避けることが必要です。

前出のCOP3では、エネルギーを供給する発電プロセスそのものがどれだけ環境に負荷を与えるか、という議論がなされませんでしたが、 実際は発電に伴うCO2の排出が全体の約五割に及ぶのです。 また供給されたエネルギーのうち、利用されているのは約1/3に過ぎず、 残りの2/3は捨てられているのです(*5)。 これは余りにも無駄が多いでしょう。

ここではまず発電サイドの技術について説明します。

2.1 コジェネレーション・システム

損失するエネルギーは、通常廃熱という形で大量に捨てられています。 その熱を利用し、もう一度エネルギーを作ろうというのが「コジェネレーション」システムです。

現在私達は、40度程度の温水やお湯を沸かすのにも、ガスや石油を燃やして1000゜もの高温を用いています。 しかしこの程度の用途であれば、せいぜい120゜Cの温水があれば事足ります。 コジェネではこのような一度発生させた熱をムダなく使い尽くすのです。

まずはじめに作られた1000゜C以上の高温は蒸気を作ってタービンを回して発電し、これによって温度は500゜C程度に下がります。 しかしこの温度でも充分冷暖房の動力として利用しできるのです。 動力として利用されて百数十゜Cに下がった熱では、さらに冷暖房用の高圧蒸気を作ります。 ここで80〜90゜Cに下がった熱は給湯用や家庭用冷暖房に。 さらに40〜50゜Cに下がった熱も、給湯に使うことができます。
このように廃熱まで使い尽くす結果、コジェネレーションではなんと約80%ものエネルギー効率が得られるのです。

このコジェネは、大規模なものは既に実用化されていて、大きな施設やオフィスビル、ホテルや病院などでも導入されはじめています。 小規模のもののも開発されており、家庭用のコジェネ機器の商品化が進んでいます。

このようにコジェネは優れた技術ですが、化石燃料を用いる場合は大気汚染物質は排出されますし、 熱を利用する施設に密着しなければならないために、騒音や振動の対策も必要となります。

2.2 コンバインドサイクル・システム

コジェネのように、利用したことにより排出される熱をもう一度利用するというものとして、 コンバインドサイクル発電(または複合サイクル発電システム)があります。

まず天然ガスなどの燃料を燃やしたガスでガスタービンを回します。 その排熱を利用して水蒸気を作り、今度は水蒸気タービンを回すのです。 排熱を水蒸気に変える時にエネルギーを損失しますが、それでも発電効率は40〜50%に高まります。
通常の火力発電や原子力発電での発電効率は35%程度なので、15%近く上がることになります。(*6)

2.3 クリーンエネルギー

クリーンエネルギーというのは、火力発電や原子力発電などに比べ、環境に与える負荷が小さい持続可能なエネルギーのことです。 このクリーンエネルギーのうち普及が期待されているものとしては、風力発電、太陽光発電などの再生可能な自然エネルギー、そして燃料電池などがあります。 特に燃料電池は、燃やしても水しか発生しない究極のエネルギー源として期待されている水素を用いるものです。

次項では、これらのクリーンエネルギーについて説明していきます。

Part 3 クリーンエネルギー

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Part 1 エネルギー問題と現状

エネルギー問題 Part 1


1.1 エネルギーってなに?

私達は日頃なにげなく生活している中でも、エネルギーを使っています。 通常私達がエネルギーを使うのは、電力や熱という形です。 照明、テレビ、エアコン、炊飯器、電子レンジ、洗濯機。パッと見ただけでも、 多くのものがエネルギーを使っていることがわかります。 また電気製品でなくても、製品を作る時や処分する時にもエネルギーを使います。 例えばアルミニウムは作るときに大量の電力を消費することが知られています。

私達は意識せずとも常にエネルギーを消費しながら生活していて、エネルギーを使うことなしに生きることはできないのです。 にもかかわらず、最近のエネルギー消費の増加は著しいものがあります。 20世紀後半の50年だけで、それまでの500年間と同じ量のエネルギーを使っているのです。

私達は、少し前までエネルギーは無限にあるものだと考えていました。 石油や石炭は掘ればいくらでも出てくる、と。 しかし、石油は数十年のうちに尽きると言われています。 石炭も石油より多いですが、これらの化石燃料は確実に有限なのです。 このままのエネルギーの使い方を続けていけば、 いずれ資源は底をつくことでしょう。

また、その石油や石炭など化石燃料は、使用することによってCO2などの温室効果ガスが排出されます。 このことから1997年12月に京都で開かれた国連気候変動枠組条約第三回締約国会議(COP3)において、 先進国諸国がCO2排出量を削減することで同意しました。 日本も2010年にCO2排出量を1990年レベルよりも6%削減することが義務付けられています。 温暖化を考えるならば、CO2に限らず温暖化ガスの排出が少ないエネルギー、 つまりグリーンエネルギーの導入を急ぐことが必要でしょう。
エネルギー問題は、環境問題とも密接な関係があるのです。

このような背景から、今エネルギーのありかたについて大きな変化が訪れつつあります。 はじめに書いたようにエネルギーというのは私達生活者にとっても身近なものであり、 それだけに私達一般生活者の選択の積み重ねが社会に大きな影響を及ぼすことになるのです。 しかし選択をするためには、正しい知識を身につけていることが必要となります。 このページははその知識を得る助けになれば、という考えのもとに作成されています。

1.2 日本のエネルギーの現在

98年度の日本のエネルギー源の構成比は、「石油52.4%、石炭16.4%、原子力13.7%の順」(*1) となります。 石油は枯渇の問題がありながらも、未だ安価なエネルギー源であり依然として主力です。 またここ数年伸びてきているのが原子力発電ですが、これは後述するように時代に沿わない動きと言えます。
さて、日本は2010年までにCO2の排出量を1990年レベルから6%削減を義務付けられました。

では日本はどのような対策を取ろうとしているのでしょうか?
政府の答えは「原子力発電所の約二十基増設」でした。 しかし、このことは本当に問題の解決になっているのでしょうか?さらに言えば、 原子力発電は果たして未来に残すにふさわしいものなのでしょうか。

1.3 原子力発電推進政策とその問題点

原子力発電は、ウランやプルトニウムの核分裂の反応熱を用いて発電するものです。 そして政府は「原子力発電はCO2を排出しない、クリーンなエネルギー」と言っています。 しかし実際はどうでしょう。
(軽く読む方は、飛ばして次の項へどうぞ)

原発は発電効率が悪く(35%程度)、さらに放射能を含む温水によって熱を放出するので廃熱の利用もできません。 また都市から離れたところにあるために送電のロスがあること、一度運転を始めると簡単に止められないことも問題です。

放射性廃棄物の問題もあります。放射能が半減するのに数万年もかかる廃棄物の処理方法はと言うと、 分厚いコンクリートで囲み地中深くに埋めるというもので、 しかもまだ最終処分地の場所すら決まっていないものが多いというのが現状です。 未来数万年に渡って有害な放射能をまき散らす物質をつくり出すことのどこが「クリーン」と言えるのでしょうか。

そして、相次ぐ重大な事故の問題です。 97年3月の東海村動燃の事故では37人が体内被爆という大事故でした。 この事件では、他にも虚偽の報告が明るみに出たことなどが原子力に対する不信をつのらせました。 そして、あの99年9月のJCO東海村では、ついに被害者に死者が出るに至ったのです。
実際には、事故が起きていない通常運転時にも放射能は放出されています。 原発周辺の住民のガン死亡者の構成比は、日本の標準とは異なり甲状腺などのガンが多くなっています。 そしてこれは、チェルノブイリの事故後の状況と同じなのです。

すでに欧米諸国は、脱原子力の方向に向かっています。 原子力推進派だったフランスでさえ「2010年まで新規原発の発注を凍結し、 省エネと再生可能エネルギーを促進するなど、新しい路線へ転換しはじめた」(*2)のです。 にもかかわらず、「日本の原子力産業界は国内での原発新設が進まない現状で、政府援助のもとに、アジア諸国に対する原子力発電プラント輸出に躍起」(*3)です。 これに対して台湾、韓国をはじめとするアジア諸国は原発反対の方向に向かおうとしています。

1.4 目指すべき方向

このように、原発はCO2を削減することはできても、それ以上に環境に悪影響を及ぼすものです。 にもかかわらず、国は「原発増設やむなし」の方向へ世論を導こうとしています。 このことが既に時代の流れに逆らうものなのは、明らかでしょう。
本当は国も原発が積極的に推進できるものでないとは分かっているのです。 これは「原発か、禁欲か」と言った雰囲気を作り出そうとしていることからもわかります。 本当に望ましいものならば、「原発しかない」と言えばいいのですから。

しかしもし原発よりもコストが低く、環境へ与える影響も少ない選択肢が出てくればどうでしょう。 その時点で「やむなし」とは言えなくなります。 そして消費者がそちらを選択をすれば、原発は問題が多すぎるために撤退せざるを得なくなります。
そもそも「原発か、禁欲か」という二者択一がおかしいのです。 「豊かさを保ちつつ、持続可能な範囲でエネルギーを効率良く利用する」 という第三の選択肢を探っていくべきでしょう。 (もちろんこのことはムダ使いをしてもいい、ということではありません)

次はそのための技術について説明していきます。

Part 2 省エネのための技術

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