「チャンスの神様には前髪しかない」について考える

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「チャンスの神様には前髪しかない」

こんな言い伝えがある。
一般的な解釈は以下のようなものだろうか。

チャンスの神様は高速で移動していて(おそらく走っている)、
しかも後頭部がノル木だから、通り過ぎてしまってからは つかまえることがとても難しい。

だから、常に準備を怠らず、
チャンスが訪れたときには、
通り過ぎる前に迷いなくつかみ取るべし!

しかし、そこで
「ほー、なるほど。後頭部ノル木。φ(。_。)メモメモ」
などと思考を止めてしまうのは知的怠慢!
もっと深い意味があるんじゃないか?なくても深読み!
さあ!脳内深く、レッツダイブ!

1.チャンスの神様ってどんな髪型なの?

・長髪:前髪しかないとしても、高速で動いていればなびくはずなので、
 後ろからでもつかめるはず。→×
・スキンヘッド:前髪はあるらしいので、矛盾→×
答え:必然的に短髪

しかし!
短髪なら、後ろ髪があったとしても普通つかめないだろ!
例えば、100M金メダリストのボルト選手が走っているとき、
後ろ髪をつかむことができるか考えてみればすぐにわかる。

ボルト選手は早すぎにしても、追いつけない速度(*1)で動いている人の
後ろ髪をつかむのは難しい。
(*1 追いつける速度なら、前髪後ろ髪関係なく追い抜かして、
正面からつかまえればよろしい)

→あえて「後ろだけノル木」という奇抜な髪形である必然性が消滅。
しいて言えば罰ゲーム?(*2)
(* 後頭部にバリカンでを当てられた揚げ句、
地上に降りて人間の目の前をうろちょろしろ、
というイヤがらせ的なゲーム)

ということで「前髪しかない」ということ自体、
特に意味がなくなってしまった。
わぁ困った。


2.なぜ髪の毛をつかもうとするのか?

追いつけないほど早く動いている人を引き止めたいとしたら
(呼びかけても止まらないとする)、あなたはどこをつかむだろうか?

私は髪の毛じゃないと思う。

例えば、前に財布を落とした人がいたとして、
急いでるみたいで呼びかけても止まらない場合、
その人の髪の毛つかみますか?

違うでしょう。
手か服ぐらいでしょう。

でも、この諺はもうそれしか選択肢がないぐらいの勢いで、
髪の毛についてしか言及していない。
ということは、以下のようなことしか考えられない。

・両手を前に付き出して高速移動している(走っている?)
 それでいて、追いつけないくらい速い。
・服は、よくありがちな神様像みたいにヒラヒラしてない。
 むしろ水着みたいにピッチピチ。
・ちなみに短髪(前述)

どうだろう。
あなたの中のチャンスの神様像が、今、音を立てて
変化しているのではないだろうか。
(ちなみに私の中でのイメージは、どんどん陸上選手に近づいてきている。)

しかし、まだだ!まだ終わらないぞ!


3.捕まえたあと、どうするの?

いくら神様とはいえ、初対面で(*3)前から髪を
つかんでくるようなヤツの言うことを聞いてくれるものだろうか?
礼儀というものはないのだろうか?
(*3 2回目以降であれば、そんな危険なヤツが視界に入った瞬間、
神様は逃げて行くだろう)

つまり、髪の毛をつかんでつかまえようとすること自体、
本当にチャンスをモノにしたいのか疑問といわざるを得ないのだ。
せめて、腰にタックルして取りすがるとかそんな感じじゃなかろうか。
(チャンスの神様が女神様だった場合、セクハラに気をつけなければ
いけないが、短髪だし後頭部ノル木という奇抜な髪形なので、
多分男性だろう)


というように、ここまで見てきたように、
いわゆる「チャンスの神様には前髪しかない」
伝説には、不審な点が散見される。

そこで、こういった言い伝えを鵜呑みにせず、
もしあなたが運良くチャンスの神様に遭遇したとしても、
後ろ髪の有無に関わらず、髪の毛をつかんで引き止めるのは
最後の手段とするべきで、もっと穏便にことを運んだ方がよいだろう。

一方で、こんなネット情報を鵜呑みにせず、
自分の頭で考えるのが重要であるということは言うまでもない。