フォトリーディング - 精読からの解放

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[新版]あなたもいままでの10倍速く本が読める
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  • 発売元: フォレスト出版
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2009/11/09

「読む速度が10倍になる」というキャッチコピーで知られるフォトリーディングについて興味を持って、 上の本を読んだり自分で試したりしてみたので、一本書いてみる。 ただしかなり説明をはしょっているので、フォトリーディングそのものについて知りたい人は、 最後に挙げる本やサイトなどを参照して欲しい。


・フォトリーディングとは

本、雑誌、新聞、ネット、情報は無限にある一方、我々の時間は有限である。 全てを処理することなどハナからできはしないので、効率良く情報を収集できるとうれしい。

情報収集の目的は、大体の場合文章の内容の把握である。 これを素早く効率良く行うための方法がフォトリーディングで、 そのキモは、実は文章内容の把握は、文章を一文字ずつ全部読まなくても可能だというパラダイムシフトなのだと私は考えている。

やり方については、以下の勝間和代さんの記事にまとめられているので、引用させていただく。
フォトリーディング・セミナーに行ってきました その2

【フォトリーディングのやり方】

予習−本をぱらぱらーーーとながめて、興味あるキーワードや、本当にこの本を読みたいのか、探してみる。
↓
フォトリーディング−−フォトフォーカス(マジカル3Dアイを見るような目つき)で、ページをぼんやりと全体を眺めながら、ページをめくる。目で写真を撮るイメージです。
↓
復習−読み終わった本を、またぱらぱらと眺めて、興味ある質問やキーワードを探す
↓
活性化−この本から質問をしたいことを考えながら、流し読み+拾い読みをして、マインド・マップをまとめる。

この「ぱらぱらと眺める」というのがポイント。

・素早い内容把握に適した読み方

フォトリーディングの文章の読み方は、上にある通り「精読ではなく何回も流し読みする」というやり方である。 パラパラめくる感じだと、当たり前だがものすごく速く読める。 300ページぐらいあっても10分〜15分くらいで読める(1ページ数秒)。 とても「読んでいる」とは言い難いが、それでもこれを何回か繰り返すと、人間大したもので、そこそこ内容が頭に残るのだ。 人間は「これは見た事がある」ということに対しては敏感で、 短い期間に何回も目にすると記憶に定着しやすいからなのだろうか。

本当はもっと詳しいやり方や背景があるので、詳細については本やサイトを参照して欲しい。

・精読の弊害を認識する

本を読んでいて納得したのが「読む本全てを精読する必要はない」ということだった。 確かにそんなことは誰も強制していないし、そんな決まりはない。 にもかかわらず、多くの人が「精読しないことに罪悪感を感じてしまう」という。

例えば以下のようなことには、思い当たる節がある人も多いだろう。
 ・本を読むときに、最初からきっちり読んでいかないと気分が落ち着かない
 ・買った本や雑誌は、全部に目を通さないともったいないと思う
 ・なので、本を読み始めるのがめんどくさい→積ん読へ

しかし現実問題として、通常の精読による読書は時間がかかるため、長い本を一度に読み終わることは難しい。 そうして何週間かかけてようやく一冊読み終わったとしても、その頃には始めの方は忘れてしまっている・・・。 他にも、長い本には読むのに気後れしてしまい心理的な負担が大きくなったりする。

つまり「内容をざっくりと把握したい」というのが目的なのであれば、精読はむしろ弊害が大きい方法なのだ。

個人的には、全ての文章に対してフォトリーディングを使う必要はないと思う。 本には、小説などもやるといいと書いてあるが、私はなんか好かない。

・本を読んでもわかりにくいこと

私は本とネットだけで自習したのだが、いくつか分かりにくいところがあった。 前出の勝間和代さんの記事の「誤解と実際」の部分にズバリ書かれていたので、引用させていただく。
フォトリーディング・セミナーに行ってきました その2

誤解1ーフォートリーディングをすれば、本の内容がすらすらーーーーと頭に入るようになると思っていた
実際ーフォトリーディングは、「滑りをよくする」、すなわちなんとなく知っている、というデジャブ感をつけるためにやるものだった。

誤解2ーフォトリーディングでは「ソフト・フォーカス」といわれる、非常に難しい目の焦点をぼかして行う、精神修行のような読み方が必要だと考えていた。
実際ー要は、うっかり字を読まなければいい、というだけで、目の焦点をぼかす方法なら、例えば極端な話、別のものを見ながらページをめくるだけでよかった。

誤解3ーフォトリーディングでは難しい精神集中やアファメーションという技法が必要だと思っていた。
実際ー精神集中やアファメーションはもちろんあったほうがいいが、それよりはフォトリーディングを繰り返し何回も見てみるとか、数をこなすことが大事だった。

誤解4ーフォトリーディングでは文章への読解力が飛躍的に上がるのかと思っていた。
実際ー読解力そのものを上げるのではなく、「本はもっとテキトーに読んでも大丈夫なんだ」という考え方を教えてくれるものだった。

誤解5ーフォトリーディングの後の熟成は絶対に必要だと思っていた。
実際ーフォトリーディングをした後、10-20分間、できれば一晩休むように、というのが本の指示です。ところが、これはあったほうがいい、くらいのもののようです。

本を読むと、フォトリーディングで「1ページ1秒の速さで」「写真を見るようにボーッとページを眺めていく」と、 あら不思議本の内容が無意識下で理解できる!というようにとらえてしまいがちだが、 そんな風に思わなくてもいいよということだ。 私はこの記事を読んで、「何回も流し読みすることで記憶を定着させることが大事だ」 という解釈がまちがっていないと確信した。

・まとめ

  • フォトリーディングは文章の内容を素早く把握する方法
  • キモは、何回も流し読みすると一回精読するよりも理解しやすいという仕組み
  • 精読は時間がかかって大変なので、心理的にも時間的にも弊害がある
  • 大量の文章に対する心理的な抵抗が減るのが大きなメリット

ということで、しばらく自分を実験台にしてみたのだが、 私はかなりよいと感じているのでしばらく続けてみるつもり。 特に、流し読みするだけでも案外内容を把握できるもんだなと思った。 ちなみに私が効果を実感したのは、本屋での立ち読みの効率が著しく上がったのに気付いたときである。


参考:

サイト
フォトリーディングで1000冊読破
フォトリーディング公式サイト
無料 フォトリーディング情報 園善博のサイト
フォトリーディング習得委員会


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