水をいっぱい所望す

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あなたは、微妙に薄暗い照明にムーディーなBGMを流しているような感じのレストランで、異性とディナーを取ろうとしている。 アルコールは取りたくない、しかし別に欲しいと思うノンアルコールも見つからない。

(水でよくね?)

でも、水って言うのもなんかケチくさいと思われるのではないか・・・

そんな心の葛藤を乗り越え、あなたは高らかにこう宣言する。

「お水ください」

勝利の余韻に浸っているあなたに、思わぬ反撃が襲いかかる。

「ミネラルウォーター、ガス入り、ガスなしとございますが?」

あなたは再度苦悩の底に叩き落とされる。

今度こそ絶体絶命。窮地・・・!
この奈落からはい上がる一本の糸も見えない・・・!
例えばこうだと・・・

「いえ、普通の水で」

バカな!それこそ自殺行為・・・!
何が「普通の水」・・・!
「普通じゃない水」「異常な水」があるとでも言うのか・・・!
じゃあこれなら・・・?

「いえ、水道水で」

それこそ完全な愚か者・・・!
正直ならいいというものではないことなど、小学生でも知っていること・・・!
そんなことを言った後の連れの顔を想像してみろ!

・・・ハッ!?

その時カ○ジの脳裏によぎる一つの可能性。
それはまだ細い、蜘蛛の横糸よりも弱い可能性の道。
しかしカイ○は一つの勝算を感じ始めていた。

これなら行けるかもしれない・・・
そして行くならできるだけ早く!今しかない・・・!

「いえ、東京水で!」


ということで、この私が積年の考察の末に編み出したとっておきの秘技、マネしてもいいですよ。 当然、結果の報告が条件ですが。 (「東京」の部分はお住まいの都道府県名に置き換えてご使用ください)