感想メモ:誰のためのデザイン?

誰のためのデザイン?—認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)
誰のためのデザイン?—認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)
  • 発売元: 新曜社
  • 価格: ¥ 3,465
  • 発売日: 1990/02

★★★★☆

 身の回りには理不尽なデザインであふれている。

 押すのか引くのかわからないドア。どのツマミでどこの火がつくのかわからないコンロ。膨大な数のボタンがあるリモコン。機能が多いが使い方がわからない電話。こういったものに出会ったとき、ユーザーは自分のせいだとあきらめてしまいがちだ。

 しかしそうではない、使いにくいのはデザインが悪いのだと声を上げるべき、というのが著者の主張。実際問題、ちょっと改良すれば使い方をまちがえることがなくなった、という例も多いからだ。

 デザインは、見栄えだけでなく、ユーザーの使い勝手も規定する。しかしそこまできちんと考えられたデザインを持つ商品は、残念ながらそれほど多くない。まだまだ発掘されていないものは多く、大きな可能性が残されていると言える。

 そんな世の中を変えるにはどうしたらいいだろう?手始めに、身の回りでどうも使いにくい、というものがあったら、どうしたら使いやすくなるかを考えてみるのもいいかもしれない。

 頷かされる部分が多かった。★4つ。

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