感想メモ:調理場という戦場

調理場という戦場―「コート・ドール」斉須政雄の仕事論 (幻冬舎文庫)
調理場という戦場―「コート・ドール」斉須政雄の仕事論 (幻冬舎文庫)
  • 発売元: 幻冬舎
  • 価格: ¥ 630
  • 発売日: 2006/04

★★★★☆

「フランスのレストランで修行をし、帰国後自分の店を構えた」
言葉にすればそれほど珍しい話ではない。
しかしその中身は、激しく濃厚な経験の日々である。

 著者はコート・ドールのシェフ斉須政雄氏。
23歳のときに、言葉もろくにわからない状態で
フランスに渡りお店に入る。
言葉も文化も作法も異なる異国での奮闘の日々。
読んでいるだけでも短期間で非常に多くの
血肉となる経験をしているのがわかる。

  • 大切なのは、簡潔であり、清潔であり、人間性があるということです。
  • 「整理整頓がなされていることは、仕事がきちんとなかれるための基本なのだ」ということが、このお店に来てよくわかった。乱雑な厨房からは、乱雑な料理しか生まれない。大声でわめきたてる厨房からは、端正な料理は生まれない。
  • そしてその「好きだから」という考え方で行動すれば、当たり前の日常で、みんなが楽しくやれるんだなぁということも、ほんとうによくわかりました。
  • だからこそ、毎日試していないといけないなぁと思っています。
  • 生き方は才能が発芽するためのバリアのようなものでしょう。

 後半は、斉須氏の料理人としての仕事観のようなものにも触れられる。
読むと、他の仕事との共通点、違いがわかる。
一生料理人としては働かない気がするので、
その職業の人の考え方を学ぶことができるのはおもしろい。

 料理人という職業も、クリエイティブさが求められる仕事だという意味では
他の仕事と同じだし、掃除や整理整頓が基本であること、
一人ですべてができるわけはないので、チームワークが必要とされることも同じだ。
そんなひとつひとつの事柄に対し、斉須氏の考え方が述べられている。

 人の人生を追体験できるのが、本の醍醐味だと思う。
おもしろかった。★4つ。

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