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感想メモ:起業の着眼点

起業の着眼点 (PHP新書)
起業の着眼点 (PHP新書)
  • 発売元: PHP研究所
  • 発売日: 2006/05

★★★☆☆

作家で経営コンサルタントの邱 永漢氏。
多い時には年に10近くもビジネスを始めるという。
その氏が経験から語る、起業のポイントとは?


私の理解では、きちんと種銭を準備し、リスクを把握した上で、
時流に乗った小さい機動性のある商売を見つける、
ということであるようだ。

スキマがあるようになれば、スキマを埋める新しい商売が
必ず現れてきます。

一旦、採用されて入社した会社で偶然に就いた仕事が
その人の一生の仕事になってしまうことが日本では珍しくないどころか、
就職コースの主流になるということになると、
世にも稀な就職習慣だということになります。

日本の職業選択が変わっているのは納得した。
終身雇用とも言っていられない世の中ではあるものの、
新卒で就職できないと人生オワタ的な言説がまだまだ根強い。

就活を始める前に、世の中にある様々な職業や生き方について、
もっと教えておくべきなんじゃなかろうか。
新しい気づきを得られた本でした。オススメ度は★3つ。

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Socialtunes – haru

感想メモ:面白いことをとことんやれば、「起業」は必ずうまくいく。

★★★★☆

ほっかほっか亭ほっかほっか亭の創業、おはちおはち、魚がし日本一
立ち上げにも関わった栗原幹雄氏。
フレッシュネスバーガーの創業者でもある氏による、
フレッシュネスバーガー立ち上げのストーリー。

彼はまず動き、走りながら修正するという考え方の行動派であるようだ。
フレッシュネスバーガーについては、理想とするイメージを描き、
そのイメージに現実を合わせていくという考え方で作られている。

アイデアはいつ浮かんでくるかわからない。
だから僕はいつもスケッチブックを持ち歩いている。
その場で絵に描くのだ。

まずやってみてあとで軌道修正すればいい。
自分の意志で行動を選ぶことが大事なのだ。

ハンバーガーには全くの素人であったとのことだが、
ほっかほっか亭での経験に裏打ちされた、
飲食業界の勘所の知識、読みも成功の大きな要因だろう。

一方で、本を読み進めていると、
この人は他のことでもうまく行くのではないかと思える。
そしてそれは、冒頭に上げたような経歴によって証明されている。

また、彼の言葉の端々から、仕事に対する取り組み方が伝わってくる。

仕事はお金を得る手段だけれど、それだけじゃない。
大きな括りで言えば、遊び。それも大人が真剣に打ち込む
価値のある遊びだと僕は捉えている。

では、仕事を楽しくするとはいったいどういうことか。
単純に言ってしまえば、自分の興味のあることや
得意なことを仕事にすることだ。

人に喜んでもらえると、自分も嬉しくなる。
それが仕事の原点なのではないか。

たいていのことは真剣に取り組めば取り組むほど、楽しくなるものだ。
その間に、これ、というものを見出したなら、迷わずそれに取り組むことだ。

他にも以下の点が参考になった。

オリジナリティを目指すなら、
最初に半分の人を切り捨てる発想が必要なのだ。

もし、最近アイデアが生まれなくなったと嘆いている人は、
遊びが足りていないのかもしれない。

ただ、そんな出会いも単なる偶然というよりは、
それまでのすべての体験の積み重ねの中で
いつか天職というものに出会うのではないかと思うのだ。

本来、強みとは自分では弱みと思っているものの中にあると
僕は思っている。

いつもながら、引用が多いということは良い本だったという証。
おもしろい本でした。オススメ度は★4つ。

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感想メモ:裸でも生きる

裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)
裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2007/09/22

★★★★★

著者の山口絵里子さんの半生を描いた本。
というと月並みだが、この山口さんの生き方は、
とにかく人並み外れている。

本人は「私なんか」と語るが、なんかどころではなく、
本当にすごい。尊敬する。
引き込まれるように読んでしまった。

  • 小学校でイジメにあう
  • 強くなりたいという思いから、高校は有数の強豪校の「男子」柔道部に入部。
    文字通り血を吐くような練習に耐え、全国7位に
  • その後教育を変えたいという思いから政治家を志す。偏差値40から3ヶ月で慶応へ
  • 途上国の姿が自分の目で見たいからと、
    最貧国単身バングラデシュへ。一人で2年暮らす。
  • バングラデシュの大学院へ

これで前半くらい。
とにかく、行動力が半端ではない。
ツテもないのに一人でバングラデシュに行って暮らす?
当然何度も痛い目に遭っている。
それでもやり遂げてしまう。

こういった人になるには、ある種の飢餓感が必要であるように思える。
普通に不自由なく暮らせる日本では、
こういった人はなかなかいな出てきにくい。
彼女を彼女たらしめているそ情熱を支えるものは、
一体何なのだろう?

ちょっと長いが引用。

ただ、そんな周りの声の中、私が拠り所にしたことは、
たとえば尊敬する人の言葉でも、すばらしい本でも何でもなく、
自分自身だった。

自分は一体何をしてきたんだ。
他人と比べて一番になるなんてそんなちっぽけなことに全力を注ぎ、
泣いたり笑ったり。
こんな幸福な星の下に生まれておいて、
周りを気にして自分ができることにも挑戦せず、したいことも我慢して、
色んな制約条件を自分自身の中だけでつくりだし、自分の心の声から無意識に
耳を背け、時間とともに流れていく。
バングラデシュのみんなに比べて山ほど選択肢が広がっている私の人生の中、
自分が彼らにできることはなんだろう。
それは、まず自分自身が信じる道を生きることだった。

頭では納得できても、それを行動に移せる人というのは
ほんの一握りで、だからこそその生き方は心を打つのだろう。
ぜひ読むべき。刺激を受けること請け合い。
ということでオススメの★5つ!

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