感想メモ:アイデアのちから

アイデアのちから
アイデアのちから
  • 発売元: 日経BP社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2008/11/06

★★★★★

イイハナシだったな〜、と思いつつも、
一週間後には何の話だったか思い出せない。

くだらない話なのに、妙に印象に残っている。

どうせなら後者になりたい、と思うのは私だけではないだろう。

本書はアイデアを「記憶に焼きつく」ようにさせるための秘訣を、
わかりやすいフレームワークとして説明している。
確かに、このフレームワーク自体が「記憶に焼き付く」ものでなければ、
あまり説得力もないものだ。

その秘訣は「SUCCES」の6文字。

Simple:明快である
Unexpected:意外性がある
Concrete:具体的である
Credible:信頼性がある
Emotional:感情に訴える
Story:物語性

これをチェックリストとして、自分のプレゼンなりアイデアなりを
見直してみると良いだろう。

わかりやすくて実用的。良い本です。
オススメ度は★5つです。

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感想メモ:ジーン・ワルツ

ジーン・ワルツ
ジーン・ワルツ
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2008/03

★★★★☆

著者は「チーム・バチスタの栄光」の海堂尊氏。

題材は、不妊治療、代理出産、医療制度。
登場人物の口を借りての霞が関に対するメッセージは強烈。
お前等が無能なせいで医療の現場が崩壊してるんだ
一体どうしてくれるんだ、という感じ。
小説なので、どの程度現実に即しているのかが不明なので判断に困るが、
内容から察するに8割方正しいと読んだ。(本当のところは知らない)

不妊治療に関しても、保険適用にしないことに対する国への批判は
非常にまっとう。
子供を作ろうとしている人たちをサポートする姿勢を示さず、
何の少子化対策なのか。

ネタバレになるので詳細は書かないが、最後の展開はやり過ぎの感。
あんなの許されることではない。(何がかは、読めばわかると思います)

作者の力量は確かで、読ませる力がある。
一方で?という部分もあった。
ということで、オススメ度は★4つです。

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感想メモ:奇跡のリンゴ

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
  • 発売元: 幻冬舎
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2008/07

★★★★★

農薬を使わないでリンゴを作るということは、特段に難しいことらしい。
野生のリンゴは酸っぱく、身も小さい。
しかし、品種改良を繰り返した結果、
味の良い大粒の実を数多くつけるようになった。
その代償として、農薬なしでは成育できなくなってしまったのだ。
他のものは無農薬でできても、リンゴはムリ。
リンゴ農家の愛だでは、「常識以前」ということらしい。

その不可能に近いことに立ち向かい、
そしてついに成し遂げたのが木村氏。

数年やってみてダメだったら、諦めるのが普通だ。
それを木村氏は、何年も何年もトライし続けた。
当然、実がならないのだから、収入もない。
そんな中、なぜ続けたのか。
どうやって不可能を可能にすることができたのか。
実際に読んで確かめて欲しい。

情熱というもののすさまじさを見た。
オススメ度は、文句なしの★5つです。
すばらしい本でした。

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感想メモ:運動会で1番になる方法

運動会で1番になる方法―1ヶ月で足が速くなる股関節活性化ドリル
運動会で1番になる方法―1ヶ月で足が速くなる股関節活性化ドリル
  • 発売元: アスキー
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2004/10

★★★☆☆

著者は東大の深代教授。
陸上短距離では、アフリカ系を除くと
世界で最も速い記録を持っているのは、実は日本人。
それは近年の研究の結果、体幹と股関節を活かすことが
重要だとわかってきたから。
そこで、紹介しているドリルに従って
股関節を活性化させると、足が速くなりますよ!
という内容。

股関節を活性化させるとは、腸腰筋を使うということ。
腸腰筋は足を上げる筋肉だが、一方太ももの筋肉でも
足を上げることはできる。
更に、腸腰筋は身体の奥深くにあるので意識しにくい。
従って、腸腰筋を活性化させようとしていたつもりが、
実は太ももが鍛わってましたこんにちは!
ということになる危険性がかなり高い。

正直、本を読んだだけで正しいトレーニングができるとは思えない。
そういう人のためにDVDもあるよ!
ということなのかもしれない。

体幹と股関節が重要、という内容自体は同意なのだが、
この本を読んでマスターできる人は一握りだろう。
ということで、オススメ度は★3つです。

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感想メモ:打撃の神髄-榎本喜八伝

打撃の神髄-榎本喜八伝
打撃の神髄-榎本喜八伝
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2005/04/27

★★★☆☆

イチローよりも早いペースで1000安打を達成した、
元祖安打製造機。
波が大きかったようだが、
稲尾や榎本に対してのみ、
肘に負担がかかるフォークボールを
投げていたというエピソードからも、
そのすごさは伝わってくる。

榎本のバッティングだが、
その完成には、なんと合気道が大きく
関わっている。
立ち方、体の使い方は合気道の師範から
教わってから、
バッティングの境地にたどり着いたそうなのだ。

いまでこそ、陸上の末續など
武道をスポーツにも活かすという流れがあり、
股関節の重要性も認識されている。
しかし当時は、やはり異端であったようだ。

榎本がその境地にいられたのは、
ごく短い間でしかなかった。
それは合気道の教えを体現できなくなったからなのか、
その教えに何かとても繊細な感覚のようなものが必要だったからなのか、
そのあたりはよくわからない。

榎本は今でいうと広島の前田が最も近いタイプだと思う。
コンスタントに結果を積み上げていく
イチローとの違いはどこにあるのか。
前田の場合は怪我に悩まされているが、
榎本の場合はどうなのだろうか。
知りたいところだ。

野球やスポーツが好きな人向け。
オススメ度は★3つです。

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感想メモ:経営者の条件

ドラッカー名著集1 経営者の条件
ドラッカー名著集1 経営者の条件
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2006/11/10

★★★★☆

ドラッカー名著集の一つ。
経営者とは何をする人か?
そのためには、どうあるべきなのか?

主張は明確。他の著作と同様、

成果に集中する

ということになる。

成果をあげるために、

  • 貢献にフォーカスし
  • 時間管理し
  • 強みに集中し

意思決定する。
これらは、成果をあげるための
二次的なものとして考えられている。

成果を上げる経営者達は、八つのことを習慣化していたという。

  1. なされるべきことを考える
  2. 組織のことを考える
  3. アクションプランをつくる
  4. 意思決定を行う
  5. コミュニケーションをとる
  6. 機会に焦点を合わせる
  7. 会議の生産性をあげる
  8. 私はではなくわれわれはを考える

以下、頭に残った部分のピックアップ。

成果をあげる者は、時間が制約要因であることを知っている。
時間の四分の一以上が会議に費やされているならば、
組織構造に欠陥があると見てよい。

会議が多いのは日本企業の特徴。
本当に時間を有効に使っていると感じられる会議に出てみたい。

時間はとても大事。しかし、自分の時間の使い方を
きっちり把握している人は、案外少ないのではないか。
そして、まずそこから取り組めとドラッカーは言う。

仕事上の関係において成果がなけれは、
温かな会話も感情も無意味である。

コミュニケーションも、土台は成果だ、ということ。

弱みに配慮して人事を行えば、
うまくいったところで平凡な組織に終わる。

弱みの補強に重きをおくのが日本文化。
しかし、強みを活かす方が重要という主張だ。
(参考:さあ、才能(じぶん)に目覚めよう

最後に、意思決定は本当に必要かを自問する必要がある。
何も決定しないという代替案が常に存在する。

活動は成果に見えるので、やりたがるが、
やらなかった方がマシというケースも
残念ながら存在する。

まとめると、成果をあげるのが一番大事。そのためには

  1. 時間が何に使われているかを記録する
  2. 貢献に焦点を合わせる
  3. 強みを活かす→行動する
  4. 最も重要なことに集中する
  5. 意思決定し合理的に行動する

ということ。

学生の頃読んでもイマイチ良さがわからなかったが、
読む時期によって本の価値は変わる。おもしろかった。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:IQってホントは何なんだ?

IQってホントは何なんだ? 知能をめぐる神話と真実
IQってホントは何なんだ? 知能をめぐる神話と真実
  • 発売元: 日経BP社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2007/08/09

★★★☆☆

IQというと、頭の良さでしょ?と思う。
では頭の良さの定義は?と言われるとよく分らないわけで、
本書は頭の良さ=知能について書かれた本。

まず知能の定義だが、紹介されているものはかなり衝撃的。

知能とは知能テストで測ったものである
テストで測れるのは知能の一部のパラメータ


確かにその通りなんだが、元も子もないような。

各パラメータと相関を持つ、一般知能(g)が存在しそう

ということなのだが、その一般知能を正しく測定することは
やはり難しそう。

脳が大きいとIQは高い傾向
しかし影響そのは10%くらい
IQは生涯にわたって安定
IQが高いと長生きする
遺伝がIQに与える影響は強い
IQの平均値に男女差はない

他はいいとして、3つ目のが衝撃的。
ただし、相関があるというだけなので、因果関係は不明。

結論としては、IQと一般知能に相関がありそう。
ただどうやって測るかが難しい。
IQは遺伝でかなり決まる。
といったところ。

IQが100を平均とした標準偏差から算出されていることは、
知っておいてもよい知識。IQ15が1標準偏差分。
従って、IQ115の人は上位16%ということ。

一方、IQが高いからといって成功するとは限らない、ということが
書かれているのが「天才!」。合わせて読むと良いでしょう。

教養として読むと良い本。オススメ度は★3つです。

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感想メモ:賢者の書

賢者の書
賢者の書
  • 発売元: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2005/01/31

★★★★☆

「手紙屋」「上京物語」「君と会えたから・・・」の喜多川泰氏のデビュー作。
他の本と同様、ストーリー形式の自己啓発書。

喜多川氏の本は、他の本を何冊か読んでからこの本を読んだ。
そのため、やや完成度が低いように感じてしまった。
まぁ、後の本が良すぎたので期待値が高過ぎたのだろう。

内容としては、世の中にある自己啓発の本のエッセンスを
ちりばめたような形になっている。
確かにこの内容を守って生活していければ、
人生は変わっていくだろうという気がする。

一方で、章立てになっており、それぞれの章の内容の関連が少ないため、
今一つ頭に残らない感じもあった。
登場人物が多くなると覚えていられなくなるという、
記憶力の問題だろうか。

とはいえ、内容として良い本であることに変わりはなし。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:失敗力―失敗から学び、成長する力のつけ方

失敗力―失敗から学び、成長する力のつけ方
失敗力―失敗から学び、成長する力のつけ方
  • 発売元: 総合法令出版
  • 価格: ¥ 1,155
  • 発売日: 2004/09

★★★★☆

人生成功ばかりではない。
失敗することを避けては通れない。

失敗した時にこそ、その人の真価が問われる。
それでは、失敗とどう向き合っていくべきなのか?
ということを書いた本。

イメージをしっかりとつくりあげる。
それを正しい人生の目標にしてみる。
それをはっきりと紙に書いて明確にする。
あとは、工夫あるのみなのである。
工夫は、あきらめさえしなければいくらでもできる。

本当の失敗とは、あきらめたとき。
そして、失敗を恐れて、挑戦をやめたとき。
それ以外は、成功のために失敗にできる、ということなのだろう。

以下、メモした部分。

「そして、最も優れている人ほど、自分が他人から
助けられたことを認めるのにやぶさかではないといえる」
失敗にめげるな。
失敗こそ私を磨いてくれる。
失敗に学び、失敗を乗り越え、”最高の報酬”を手に入れよう。

失敗は確かに恐いもの。
しかし、失敗があるからこそ、成功がある。
失敗は、挑戦した証。成功へ一歩近づいた証。
失敗というものをどうとらえられるかで、
その人の人生は大きく変わるのだろう。

オススメ度は★4つです。良い本でした。

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感想メモ:となりの億万長者

となりの億万長者―成功を生む7つの法則
となりの億万長者―成功を生む7つの法則
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 2,100
  • 発売日: 1997/09

★★★★☆

億万長者ってどういう人たちなんだろう?
という疑問に答える、億万長者に関する調査結果。

結果から読み取れるのは、「億万長者」という言葉から
受ける印象とはかなり異なる姿。
豪華な生活をしている人は、むしろ蓄財劣等生。
無駄遣いはしない、家計簿をつける、といった
守りに優れた人が蓄財優等生なのだという。

他には、どんな共通項があるか見てみよう。

  • 倹約家。見た目質素
  • 自営業の割合が高い
  • 家計も予算を立てる
  • 出費を把握している
  • 資産運用計画立ててる
  • 優秀な会計士、税理士を選ぶ
      よい顧客を持っている、教授に推薦されている、
      会計事務所経験後独立している
  • 現金収入を抑える

当たり前だが、無駄なお金を使う人はお金がたまらないようだ。

以下の7つの法則が、内容をほぼまとめている。

  1. 彼らは、収入よりもはるかに低い支出で生活する。
  2. 彼らは、資産形成のために、時間エネルギー、金を
    効率よく配分している。
  3. 彼らは、お金の心配をしないですむことのほうが、
    世間体を取り繕うよりもずっと大切だと考える。
  4. 彼らは、社会人となった後、親からの経済的な援助を受けていない。
  5. 彼らの子供たちは、経済的に親から自立している。
  6. 彼らは、ビジネス・チャンスをつかむのが上手だ。
  7. 彼らは、ぴったりの職業を選んでいる。

流されていてはダメだと。
結局、そういうことなんですかね。

他にも、親が経済的に援助をすると、
逆に子供をスポイルしてしまうことなど、
おもしろいデータが見られた。

大事なのは、自分で自分をコントロールする強い意志、勇気、固い決意だ。
それが人を経済的にも成功に導くということだね。

結局は、こういう結論なのだろう。
オススメ度は★4つです。

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読んできた本の内容をまとめて紹介。