感想メモ:君ならできる

君ならできる
君ならできる
  • 発売元: 幻冬舎
  • 発売日: 2000/09

★★★☆☆

小出監督がシドニー五輪直前に書いた本。
選手との接し方や指導法、
指導者としての信念などが書かれているのだが、
やはり高橋尚子についての話題が興味をそそった。

その高橋のことだが、「シドニーで金を取る」と書いてある。
実際、ぶっちぎりで金を取ったのは周知の通り。
すごい。

高橋が走るのが好きでたまらないとは知っていたが、
練習量は有森の倍ほどで、男子でもできないくらい
ハードな練習を積んでいた、という下りは驚いた。
しかも、ほうっておくと、練習後に勝手に
走りに行ってしまうというから尋常ではない。

有森も、これ以上できないというくらいの練習を積んでオリンピックに臨み、
そしてメダルホルダーとなった。
しかし、金メダルを取る人というのは突き抜けているのだなぁ。
高橋が特別なのかもしれないが。

私たち監督も人間、ときにはカーッとすることもある。
だが、自分が好きでやっているのだから、
「もう嫌だ」と思ったらそれで終わりだ。
そうではなくて、「ああ、これで遊ばせてもらっている。
人生を好きにさせてもらっているんだな」
と思えば、苦にならなくなる。

ちなみに高橋がなぜQちゃんと呼ばれているのかのエピソードを
この本で初めて知ったのだが、驚愕した。
高橋尚子、そんな人だったとは…
知らない人は、自分で確かめてみて欲しい。

他にも、レースのタイムをかなりの精度で予測したりと、
素人にはよくわからない小出監督の力量も垣間見えて、
本当にすごい人なのだなと感じられた。

スポーツ好きな人、指導をしている人は
何かしらの気づきが得られるでしょう。
オススメ度は★3つです。

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