「★★★★」カテゴリーアーカイブ

感想メモ:体と心がラクになる「和」のウォーキング

★★★★☆

「ゆっくり歩く」ことで、全身のバランスを
整えることができる。そのために、

  1. ゆっくり歩くためのエクササイズ
  2. ウォーキングするための体を作るエクササイズ
  3. 手軽に自分で体をゆるめる方法

などが紹介されている。

特に、3. の「ゆるめて自由にするエクササイズ」は、
簡単に肩や腕、腰などをゆるめる方法が紹介されている。
この部分だけでも、読む価値がある。

この大腰筋、残念ながら鍛えることはできないと、
私は思っています。(中略)からだの深層にある大腰筋は、
意識することが難しいからです。
(中略)鍛えることはできないけれども、
活性化させることはできます。(p33)

日本人は小胸筋や腰方形筋が緊張しているようなのです。(p104)

スポーツをしている、体の凝りをなんとかしたい、
など、体に興味がある人にオススメです。

感想メモ:そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか

★★★★☆

シェアーズ創業者の山口さんの本。

「会社を辞めようかな」という言葉はあるものの、
どちらかというと、
自分の才能、あるいは価値を、どうお金に替えるのか
つまり、
ビジネスモデルの型を知ることができる本
として読んだ。

普通に、売り手が買い手に商品・サービスを提供して、
見返りとしてお金をもらう、という普通のビジネス以外に、
色々なパターンがあるのだと知っておくことは、
いいことだと思われる。

「仕事」とは、才能を貢献に変える”作業”(p56)

意思決定の際のポイントをまとめると、
「頭で考えて、整理し、ハートで判断する」と言えます。(p170)

優秀さとは、有能さと謙虚さの掛け算である、ということ。(p196)

独立してやっぱり食えなかった、
という人には僕はあったことはありません。(p198)

新しいビジネスを考えている人は、
様々なヒントが得られるのではないかと思う。

おもしろい本でした。

感想メモ:野心のすすめ

★★★★☆

適当に歩いていて、気づいたら富士山の頂上にいた。
ということは、ないと思う。

「登ろう」という意図を持たなければ、
長い坂を登り切ることはできない。

その「登ろう」という意図のことを、
「野心」というのだろう。

私が納得したのは、以下の部分だった。

野心が車の「前輪」だとすると、努力は「後輪」です。
前輪と後輪のどちらかだけでは車は進んでいけません。
野心と努力、両方のバランスがうまく取れて進んでいるときこそ、
健全な野心といえるのです。(p31)

そして、どこに「登る」のかを見定めることも必要。
そのヒントとなるのが、一流の人たちと触れ合うことなのだろう。

こうして一流の面白い人たちに出会うと良いことは、
自分もその一流の仲間に入りたい、この面白い人たちと
一緒のところにずっといたい、と強く思うようになることです。(p53)

どこに「登ろう」と狙いを定めるか、
それがその人の一生を左右するのかもしれない。

感想メモ:「当事者」の時代

佐々木 俊尚
光文社 2012-03-16
¥ 998

★★★★☆

著者の佐々木俊尚氏のことは、
キュレーターという言葉を広めたとか、
twitterでフォロワーが多いというぐらいの
知識しかなかったのだが、
毎日新聞の記者だったのだそうだ。

メディアと当局(警察とか)との関係性など、
業界の人には常識かもしれないが、
部外者には知らされないさまざまな「ジョーシキ」が
語られていて、ふーん、と読んだ。

業界がよくわかっているという視点から、
メディアに必要以上に肩を持つ事もなく、
無能と断じることもなく論じていて、
いい感じのバランス。

この本のタイトルは、
「一般市民の代表」という顔をしながらも、
実はそうではなかったりするメディアに対して、
「当事者たれ」というメッセージ、ではなく
もう一段深かった。

しかしこのような人たちを、
「当事者であれ」と批判することはできない。
なぜならそのようにして他者に当事者であることを求めるという
行為自体が、すでに当事者性を帯びていないからだ。

だから私にできることは、私自身が本書で論考してきたことを実践し、
私自身が当事者であることを求めていくということしかない。

あえて注文をつけるとすれば、
さまざまなストーリーを張り巡らせすぎ、
最も読ませたいであろうメッセージにまで、
たどり着かずに脱落する読者も多かろうと感じた所。
私も危なかった。

でもたどり着けてよかった。
おもしろかったです。

佐々木 俊尚
光文社 2012-03-16
¥ 998

感想メモ:七人のトップアスリートと骨盤力

手塚 一志
キネマ旬報社 2010-03-25
¥ 1,890

★★★★☆

田中将大、錦織圭、浅田真央など、
7人のトップアスリートの動きを、
骨盤の使い方という切り口で分析。

著者は、「シンクロ打法」「ダブルスピン」「ジャイロボール」など、
日本のスポーツ理論に数々のブームを巻き起こした手塚一志氏。

この本のメッセージは、

「動きは骨盤から始まる」
そのコントロールバーが弓状線

ということ。
しかし、股関節の位置もわからない人も多い中で、
骨盤の奥にある弓状線を意識できる人は、
ほとんどいないような気がする。

  • 足は内側に入れず、外エッジを使う
  • スイングの前脚太ももは外側に捻る
  • 膝を前に出さない
  • つま先に体重をかけず、むしろ踏み込む足のつま先は立てる

など、気付きがあった。

卓球の石川佳純選手がフォアハンドで
テイクバックしている写真があるのだが、
前足である右足の靴を見ると、内側が上がっている
ということに驚いた。

彼女はサウスポーなので、左右逆になる。
例えば右利きのテニス選手が、
フォアハンドで左足の内側が上がるということ。
そうなんだ…

他にも、

テニスのフォアハンドはファーストライナーのイメージ

など、色々なヒントが得られた本だった。
スポーツはおもしろいなぁ。

手塚 一志
キネマ旬報社 2010-03-25
¥ 1,890

感想メモ:股関節のチカラ 真向法でからだ革命

ベースボール・マガジン社 2008-06-20
¥ 1,575

★★★★☆

股関節の柔軟体操である真向法の本。
非常にやっている人の平均年齢が高そうな真向法だが、
もっと評価されるべきだと思う。

特に何かしらのスポーツをやっている人、
あるいは足腰に故障を抱えているは、ぜひやるべき。

また、日頃全く運動をしないけれども健康は損ないたくない、
という人にとっても、非常に時間投資対効果が高いものなのでオススメ。

つまるところ、万人にオススメ。

2008年6月に出版されているということは、近年の股関節ブーム(来てるのか?)で
体のメンテナンスが見直されているということなのかもしれない。

<追記>
と思ったら絶版になってました…

ベースボール・マガジン社 2008-06-20
¥ 1,575

感想メモ:舌は下ではなく上に

★★★★☆

何も食べたり飲んだりしていないとき、
舌はどこにありますか?
どこに触れていますか?

舌の位置を正すことで、
姿勢、睡眠、歯並びなど、
様々な良い効果が得られますよ

というのがこの本の主張です。

口呼吸ではなく鼻呼吸を習慣づけることがとても大事。
そのためには舌に変なクセがなく、
正しい位置にあることが必要となってきます。(P31)

口呼吸が良くないのは有名ですね。
では、舌の正しい位置とは?

舌の先を上の前歯の付け根辺りにある
スポットと呼ばれる丸い膨らみに当てて、
舌全体を口蓋にぴったりと密着させる状態
(p39)

この状態を「舌の吸盤化」というそうです。

舌を口蓋につけて唇を閉じている状態が、
姿勢の安定性に大きな影響を与えている(P45)

これもおもしろいです。

頚椎は頭のかなり後ろの方にあるので、
頭蓋骨には、常に前に落ちる力がかかっている。
それを、舌を口蓋に密着させることで、
貝柱のように支える、ということみたいです。

例えば、WiiFitの重心の揺れを、
舌の位置を変えて見てみると、
違いがよくわかるらしいです。

姿勢に対するアプローチとして「舌の位置」
なんと舌は、抗重力筋だった!えー?
かなり斬新です。

試してみるコストもかからないので、
効果が得られればとても良いですね。

舌の位置の話は「背筋は伸ばすな」にもあったのですが、
著者は違う方みたいですね。

130ページ程度で軽く読めて、
かつおもしろかったです!

感想メモ:モルフェウスの領域

海堂 尊
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-12-16
¥ 1,575

★★★★☆

海堂尊氏「チームバチスタ」シリーズの作品。

今回のテーマはコールド・スリープ。
つまり冷凍睡眠。

ストーリーには触れないが、
「読み進めたいけれど読み終わりたくない」
という思いは、おもしろい本だけが与えてくれる
すてきな感情だ。

海堂氏の作品は、絡まり合っているので、
他の作品で、登場人物たちのその後を
知ることができるのかもしれない。

辻褄合わせから始まった話だそうだが、
とてもおもしろかったです。

「ナイチンゲールの沈黙」「医学のたまご」
を読むと、もっと楽しめそう。

著者インタビューはこちら

海堂 尊
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-12-16
¥ 1,575

感想メモ:1日を48時間にして夢をかなえる

★★★★☆

ざっくりとまとめれば、
「潜在意識を活用したTodoリスト活用法」

しかし内容はかなり盛りだくさんで、
サラッと書かれている章でも、
深く掘ればそれがまた本一冊になりそうな感じ。

Todoリストの使い方が、
非常に詳細に研究されていて、
私はかなり参考になった。

中長期的な目標は完了形で書く
というのは初めて知ったが、
試してみたらかなり効果があって驚いた!

味をしめて、短期的なタスクも全て
完了形で書くようにしたら、
これまたかなりいい感じ!
取りかかるまでの心理的なハードルが
下がる感じ。おもしろい!

ただのTodoリストではなく、
人生をどう生きたいのか、
というところまで話は進む。

細かいノウハウが得たい人にも、
人生を深く考えたい人にも、
気付きがある本だと感じた。

良い本でした。

感想メモ:姿勢の医学

★★★★☆

50年のキャリアを持つ治療家の、
ノウハウが詰め込まれた本。

残念ながら、体のこと、特に手技のテクニックを
文字で表すのは非常に難しい。
豊富な経験から得られたノウハウなのだが、
一般の人には読んでも、なぜそれが効くのか
理解できないことが多いと思われる。

著者の持つ知識の1%が得られればいい方だろう。
読み手を選ぶ本かもしれない。

ただ、症状別に一人でもできる調整法が
いくつも紹介されているので、
それらを試してみるだけでも、
その膨大なノウハウの恩恵にあずかれるはず。
それだけでも一読の価値がある。

身体バランス法では、患部に遠い方のツボから操作します。
ヘソを中心にして、体を上下に分け、
上半身が悪ければ足首に近いツボを、
下半身が悪ければ手首に近いツボ、というわけです。

 

かぜの治療は、伸筋と交感神経の緊張をゆるめ、
肺の働きを正常にするための操作です。

プロかそれに近い知識がなければ、
読んで覚えるのは難しそう。

本棚に置いておいて、困ったときに試してみる、
常備薬のような使い方が良さそう。

体は奥が深い。