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感想メモ:短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント

短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント
短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2007/09/29

★★★★★

 禁煙やダイエットは体に良いとわかっているのに続かない。
成果主義が従業員のモチベーションアップに繋がらない。
これらの理由と、どうすれば解決できるかを分かりやすく教えてくれる本。

 行動科学では、「人のやる気はフィードバックで左右される」と教える。
フィードバックのやり方次第で、モチベーションを高めることができるのだ。
この方法は、他人だけではなく自分のやる気の管理にも有効だ。

 やる気を高めるフィードバックの鍵は「PST」(Positive , 即時 , 確か)
禁煙やダイエットは「Positive」な結果が「確か」に得られるが、
はるか未来のことなのでモチベーションを喚起しない。
成果主義でも仕事に対するフィードバックが「即時」ではないので、
これまたフィードバックに繋がりにくい。

 逆に「PST」が満たされていれば、
フィードバックは高価なものである必要はないそうだ。

皆の前で賞状をもらえるとか、上司が一声掛けるとかでも構わない。
子供がご褒美としてシールを喜ぶのも、PSTを満たしているからなのだろう。

 「組織を変えるマネジメント」ということだが、
それ以上に自分のモチベーションの管理にも使えるな、ということ。
今後は自分へのご褒美もPSTを意識していこうと思った。

オススメの★5つです!

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感想メモ:カリスマ 人を動かす12の方法

★★★★☆

  潜在意識に訴えかけるコールドリーディングの手法をビジネスでも活用すれば、チームマネージメントがうまく行くに違いない、という本。以下まとめ。

  1. 人を動かすカリスマ性を持つには「何ができるか」より「どういう人か」
  2. カリスマ性を持つ人になるには自信は持つこと
  3. 自信を持つには最初は「なりきる」
  4. 「はったり」も続ければ「本物」に
  5. カリスマ性を感じさせるテクニックの紹介
  6. 部下を叱るときはポイントで、褒めるときは拡大解釈で
  7. 性格分析はMeタイプとWeタイプの2つだけで十分

 5.は、人に安心感を与えるコツというようなもので、他のコールドリーディングの本でも詳しく述べられている。知識として知っておくとよいかと思う。1.〜4.については、コーチングの本(例えばアンソニー・ロビンズ)と共通する部分がある。

 テクニックを学んだからといって、すぐに信頼を得られるわけではないが、人はどういう人を信頼しやすいのかという知識は、知っておいて損はない。★4つ。

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感想メモ:上司は思いつきでものを言う

上司は思いつきでものを言う (集英社新書)
上司は思いつきでものを言う (集英社新書)
  • 発売元: 集英社
  • 価格: ¥ 693
  • 発売日: 2004/04

★★★☆☆

 ここで言う「上司が思いつきでものを言う」のは、「景気が悪いときに」「部下が建設的な提案をした」ケース、とされている。

 景気が良いときは、そのまま方針維持でやっていれば特に問題ない。しかし景気が悪くなると、やり方を変える必要が出てくる。その時に部下から建設的な提案が出てくると、上司はそれを今までのやり方の否定と受け取る。

 現場に戻れない上司が、今の現場をよく理解している部下への嫉妬をするという要素もある。そして、自分の優位性が脅かされた上司は、イチャモンをつけずにいられなくなる。と書かれていると読んだ。

 が、正直わかりにくかった。タイトルがキャッチーで、要素要素にはおもしろい考え方も書かれている。しかし話があっちこっちに行ったり来たりして、さっと目を通しただけでは筋道が追いにくい。ので★3つ。

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感想メモ:マッキンゼー流図解の技術

マッキンゼー流図解の技術
マッキンゼー流図解の技術
  • 発売元: 東洋経済新報社
  • 価格: ¥ 2,310
  • 発売日: 2004/08/20

★★★★★

 プレゼンでチャートを作ることがある全ての人にとって、
読んでおいて損はない本。

 チャートは理解を助けるための強力なツールだが、
使用法を誤るとその効果が得られず、更には見る側の理解を
妨げることになってしまう。

 この本では、効果的な図を作るための3つのステップが説明されている。
その3つのステップとは以下の3つ。

  1. 伝えるメッセージを決める
  2. 比較方法を見極める
  3. チャートフォームを選択する

 データの比較方法は大まかに5つしかなく、
それぞれのケースでどのチャートを使うとよいかが説明されている。

 こう書くとややこしそうだが、読んでみると図を用いて
シンプルに説明されており、とてもわかりやすい。
演習問題や実例も多く載っているので、適切なチャートを作る力もつくだろう。

 チャートはExcelからなんとなく作ってしまいがちだが、
その作業をあらためて見直す良い機会になった。
プレゼンをする全ての人にオススメ。★5つ。

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感想メモ:タクシー王子、東京を往く。

タクシー王子、東京を往く。—日本交通・三代目若社長「新人ドライバー日誌」
タクシー王子、東京を往く。—日本交通・三代目若社長「新人ドライバー日誌」
  • 発売元: 文藝春秋
  • 価格: ¥ 1,418
  • 発売日: 2008/05

★★★★☆

 タクシー会社日本交通の3代目社長川鍋一朗氏が、1ヶ月社長業務を休んでタクシー業務を行った際の体験記。川鍋氏は小さい頃から日本交通の社長になるものと考え、いかに良い経営者になるかという視点でキャリアを築いてきたというから驚きだ。

 日本交通と言えば、黒タクやドアサービスなど独自のサービスで有名だが、それ以外にも無線GPSの全車導入による配車効率の向上や、六本木ヒルズやリッツカールトン、ミッドシティなどに黒タク専用乗り場の設置も行っているそうだ。こういった新しい方策の策定や業務改善の源として現場の経験が必要、と決意し、周囲の様々な反応を押しきって実行したそうだ。

 体験記形式なのでサラッと読めるのだが、随所にタクシー業務のトリビアがちりばめられており(平均日収、乗車回数、走行距離、一日の業務の流れなど)、その辺りもおもしろく読めた。★4つ。

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感想メモ:60分間・企業ダントツ化プロジェクト

60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法
60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2002/12/07

★★★★☆

 中小企業向けの戦略を、60分間で立てられるようになりますよ、という本。

 MBAホルダーという肩書きからすると市場分析やらマーケティングやらして戦略を立てるのかと思いきや、それじゃ60分じゃ出来ないので切り口は違っている。ライフサイクルから考えて、成長していくものに乗るという判断基準や、顧客の心理的な障害を取り除いていくという観点から、システマティックに売るシナリオを考えていくというもの。

 ホントかよ、と疑うのも当然だが、紹介されていく流れに沿って考えていくことで、顧客の心理を考えた売り方が考えられるようになっているのは確か。ただし、パッと考えた方針をすぐに採用できるような小さい会社でこそ、この方法が活かせる。逆に大きな会社では、慣性モーメントが大きく方針の転換には手間と労力がかかるので、パッと立てた戦略をスピーディーに利用するのが難しいかもしれない。

 読みやすいので、物を売る仕事に関わっている人は一読するとよいと思う。顧客の心理を考えた売り方については、「感性」のマーケティングもオススメ。★4つ。


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感想メモ:徹底予測 これが新成長ビジネスだ!

徹底予測 これが新成長ビジネスだ!—日本をリードする55のフロンティア
徹底予測 これが新成長ビジネスだ!—日本をリードする55のフロンティア
  • 発売元: 日本経済新聞出版社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2007/05

★★★☆☆

 日本で、今後10年GDPを1%成長させる可能性を秘める先端技術を紹介している本。IT・ライフサイエンス・ナノテクなどの技術を、社会面・生活面での成長ビジネスにするための、筋道を紹介している本とも言える。

  「大予測 日本の3年後、5年後、10年後」「2015年の日本—新たな「開国」の時代へ」など、同じ日本の将来について政策的な面も語っている本とは毛色が異なり、技術トレンドの紹介にフォーカスを当てている点が特徴。

 基本的にどの項目も、先端技術とその応用についての紹介なのだが、現状その技術がどの程度の実力であるかについては詳しく書かれておらず、描かれている未来における実現可能性がよくわからない。

 小項目いっぱい本によくあるように、項目ごとの関連がないため、流して読むだけでは頭に残りにくい。ああ、こういう技術が育ちつつあるのだな、という感想を持てればよいのではないか。★3つ。


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感想メモ:「感性」のマーケティング

「感性」のマーケティング 心と行動を読み解き、顧客をつかむ (PHPビジネス新書)
「感性」のマーケティング 心と行動を読み解き、顧客をつかむ (PHPビジネス新書)
  • 発売元: PHP研究所
  • 価格: ¥ 840
  • 発売日: 2006/11/18
  • おすすめ度 4.0

★★★★★

 マーケティングは相手が人であるため、機能や価格だけで売れるかどうかが決まるものではない。人の「感性」を意識して訴えかけていくことで、価格競争だけでは説明できない結果を出すことができる、という本。

 いわゆるマーケティングでは、価格や機能などで競合に対して優位性を出し、セグメント化した顧客に対し広告を打っていく、というような手法をとる。しかしここでは顧客一人一人が人間であり、価格や機能以外のもの(例えば雰囲気や音など)に対しても影響を受ける存在であるという考え方は、あまりなされない。

 しかし顧客はあくまで人間である。人の感性に響くようなモノづくり、サービスを考えることで、価格競争を抜け出すことも可能となる。Appleのuser experience designは良い例だろう。

 ビジネスに関わる全ての人にオススメできる。良著。★5つ。


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感想メモ: ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
  • 発売元: 三笠書房
  • 価格: ¥ 1,995
  • 発売日: 2006/05/08
  • おすすめ度 4.0

★★★★☆

 略しまくると「21世紀を生き抜くためには右脳だ!」ということを大前研一訳で熱く語っている本。

 中国とかインドとかで安く代行可能だったり、機械化できるようなことをやっていると、将来的におマンマ食い上げリスクが高まってしまう。そこで、交換が利きにくいことをやりましょう、それにはデザイン、人間の感情、情報の統合、物語、感性などの右脳の分野がキーですよ、ということ。

 この主張自体は頷ける。そして右脳には左脳にはない能力があるというのも確かにその通りだと思う。しかし結局のところ、じゃあどうやって右脳の活用を仕事などの実生活に活かしていくの?というところが問題になる。皆が芸術家やデザイナーになれというのは、現実的ではない。仕事の中で、右脳の分野を活用したアウトプットを出すことを心がける、というところが現実的な線だろう。どうやって?という疑問は尽きないが。

 主旨としてはわかるので★3.5個を繰りあえげて4つ。感性の重要性についてであれば、「感性のマーケティング」の方がわかりやすい。


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感想メモ:戦略的な人の超速★仕事術

戦略的な人の超速★仕事術 (中経の文庫 に 1-2)
戦略的な人の超速★仕事術 (中経の文庫 に 1-2)
  • 発売元: 中経出版
  • 価格: ¥ 520
  • 発売日: 2008/01
  • おすすめ度 4.0

★★★☆☆

  仕事術ということで、lifehack本。内容を簡単に挙げると

  • 集中できる時間を確保する
  • 計画を立てて、きちんと見直す
  • 無駄をなくす
  • 情報収集
  • 整理整頓
  • コミュニケーションの取り方

など、基本的に読んだことがある内容が多かった。

 そんな中、この本の特徴的な所はというと、6章の企画作成について。各種雛形やプレゼンの方法などが載っていて参考になる。しかしこの本は仕事術がメインで企画作成の本ではないため、残念なことにどれも軽く流されていて、一つ一つの説明が浅くなってしまっている。個人的にはここをもっと掘り下げてもらいたかった。

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