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感想メモ:ゆるめてリセット ロルフィング教室

ゆるめてリセット ロルフィング教室―一日7分!体を芯からラクにするボディワーク
ゆるめてリセット ロルフィング教室―一日7分!体を芯からラクにするボディワーク
  • 著者: 安田 登
  • 発売元: 祥伝社
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2006/12

★★★★☆

ロルフィングという言葉を聞いたことがある人は、それほど多くないだろう。
失っわれた身体のバランスを取り戻すためのボディーワークで、
筋膜への働きかけを特徴とするもの、と言っても知らない人には
よくわからないよなぁ。まぁ、あるんです。そういうのが。

この本は、そのロルフィングでどのようなことを行うのか、
その内容を紹介しているもの。
当然、本で読むだけで全てを理解するのは不可能だが、雰囲気は伝わるだろう。

肩凝りや腰痛、肩や首の凝りの改善など、興味がある項目を
ピックアップして読んでいくだけでも、体の使い方のヒントを得られる。
興味を持ったら、実際にロルフィングの施術を受けてみるのも良いだろう。
高いけど。(大体1回1万円以上)

ロルフィングは指圧やマッサージのように、
押したり、揉んだりということはあまりしません。
ゆるめたい場所に指や手を置き、そこに静かな、
しかししっかりとした圧をかけます。

これがロルフィングに特徴的な部分。
これで本当に筋肉がゆるんでくるのだから、不思議。
これは、体験しないとわからないかもしれない。

他にも、注目されてきている大腰筋の話など、
スポーツや健康に興味がある人にはおもしろい情報が満載。
最近こういった本が出てきていて、喜ばしい限り。

ロルフィングは、操体法と同じく、あまり知られていないが
とても良いものだと思う。ぜひ世の中に広まって欲しい。
という望みもこめて、オススメ度は★4つです。

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感想メモ:身体のホームポジション

身体のホームポジション
身体のホームポジション
  • 発売元: BABジャパン
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2010/08/09

★★★★☆

日頃なんとなく忙しく暮らしていると、
あまり身体のことを気にする余裕がなくなってしまう。
しかし、健康は失って初めてありがたみがわかるもので、
また失ってからでは遅い場合もある。

この本では、身体を無理なく、
うまく使うためのヒントが書かれている。

私が特におもしろいと感じたのが、
視覚野と聴覚野の話。
今さら、目や耳の使い方を学ぶとは思わなかったが、
試してみると確かに効果があるのだ。驚き。

我々はなんとなく、目で物を見ていると考えている。
しかし、目は機能としては光を通すだけで、
情報を処理するのは脳の視覚野なのだ

確かに、言われてみればその通り。

この視覚野は左右の後頭部にある。
見るときは、目ではなくこの部分を
意識すると良いそうだ。
試してみると、確かに視野が広がり、
姿勢が前かがみになりにくくなる。

音を聞くときも同じ。
耳は音を通すだけで、
情報を処理するのは脳の聴覚野

これは左右の耳の上あたりの側頭部にある。

聞くときは、耳ではなくこの部分を意識すると、
集中して話を聞けるようになるそうだ。

おもしろいことに、
片足立ちなどでバランスを取るときも、
この部分を意識すると良いらしい。
これは、バランスを司る三半規管が
耳の中にあることと関係するらしい。
不思議だ〜。

著者の藤本氏はロルフィングの有資格者なので、ロルフィングについても書かれている。
ロルフィングに特徴的な筋膜リリースについても、かなりわかりやすく説明されている。
藤本氏のサイトはこちら→all blue -ロルフィング・ルーム in 目黒-

他にも、ケガをした部分が体のバランスを崩す
理由についても説明されている。
脳には、「あのときケガをして痛かった!」
という記憶が残っているので、
肉体的に治っても、機能として元に戻らないのだ。
しかしこれは脳の思い込みなので、
治すことができるようだ。

かなりマニアックなことまで書いてあって、
私はこういうのが大好きなので楽しかったのだが、
普通の人はそうでもないと思うので、
オススメ度は★4つです。
体に興味がある人は必読!

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感想メモ:回想の野口晴哉

回想の野口晴哉 ちくま文庫(の-7-3)
回想の野口晴哉 ちくま文庫(の-7-3)
  • 発売元: 筑摩書房
  • 価格: ¥ 840
  • 発売日: 2006/03/09

★★★★☆

野口晴哉氏と言えば、整体法の創始者。
この本は、野口夫人が語る野口氏の姿なのだが、
他人の目に映る姿だからこそ、そのすごさが際立つ。

十代で道場を開き、愉気をして両親も含む一家を養っていたという。
その頃のものだという言葉も、とても十代のものとは思えない。

我あり、我は宇宙の中心なり。我にいのち宿る。
いのちは無始より来たりて無終に至る。
我を通じて無限に拡がり、我を貫いて無窮に繋がる。
いのちは絶対無限なれば、我も亦絶対無限なり。
我動けば宇宙動き、宇宙動けば我亦動く。
我と宇宙は渾一不二。一体にして一心なり。

この言葉、「ヨーガに生きる」に出てくる
ヨーガの言葉ととても似ている。
それも、行者が長年の修業の末にたどり着いたという言葉に。
この人は、一体どういう人なのだろう。

また、脳科学も今とは比べ物にならないほど未発達だった時代に、
潜在意識の話が出ているのも驚きだ。
最近でも、それだけで本になっているような話もサラッと書かれている。

だから”念じた通りになる訳はない”と思っている人は、
そう思っていることが実現しているに過ぎないのだろう。
人間は自己の可能性をいつの間にか限界しているのかもしれない。

他にも、野口氏は教育の話もすばらしい。

「一人を丁寧に観ていることだ。
そして子供の眼がいつもいきいき輝いているように導くことだ。
それさえ出来れば、大人は簡単さ。
大人の中にある子供を見て話しかければ、それでいいのだ」

野口氏は育児関連の本も出しているので、詳細はそちらに譲りたい。

また、野口晴哉氏は六〇代半ばで亡くなった。
早く亡くなったのだなと言う印象だったが、
人とは密度の違う人生なので、普通の人の八十年分以上、
いや、百年分以上なのではないかと考えるようになった。

野口氏は、あまりに他の人から離れた境地にたどり着いてしまったため、
深い諦めや孤独の中で生きていたのではないか。
やはり野口晴哉氏は、オンリーワンの異能の人だった。
そして、今の時代にこそ、もっと評価されるべき。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:ヨーガに生きる

ヨーガに生きる―中村天風とカリアッパ師の歩み
ヨーガに生きる―中村天風とカリアッパ師の歩み
  • 発売元: 春秋社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 1988/07/25

★★★★★

中村天風氏と言えば、東郷平八郎、稲盛和夫など、
多くの著名人が師事したことで有名。
その教えの元となったのは、チベットでの
ヨーガの聖人タリワッパ師の元での修業だという。

そこでは、どんなことをしていたのだろうか?
その修業の様子を、事実に基づいて小説風にアレンジしたのが
この「ヨーガに生きる」だ。参考になる部分が多かった。

心の統禦は、あくまでも、波騒ぐ心そのものに手をつけず、
むしろ放っておいて、他に転ずるというのが、基本の原則となる。
そして、いつしか気づいた時には、その目的が達成されていた、
というのが正統法である。

例えば、膝が痛いとする。
膝が痛い膝が痛い・・・と思っていたら、つらい。
他のことに気を向け、痛いことは出きる限り心から
追い出すようにするのがコツ、ということ。

他にも、潜在意識の重要さとそのコツなど、
興味深いことが盛りたくさんだった。
中村天風氏の他の本でサラッと書かれていることが、
長期にわたる修業の果てに得た教訓だということがわかる。
中村天風氏の本を読んでいる人は、ぜひこの本も読んでおくべき。

心をコントロールするということは、
現代でも多くの人の求めるところであり、
それでいてこれほど難しいこともない。
その問題に、ずっと取り組み続けてきたのが、
ヨーガの聖者と呼ばれる人たちなのかもしれない。
オススメ度は★5つです!

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感想メモ:「ニンジンから宇宙へ」

「ニンジンから宇宙へ」―よみがえる母なる大地
  • 発売元: なずな出版部
  • 発売日: 1996/10

★★★★☆

農薬はいいものではのはわかるが、
無農薬のものは値段が高いし、
ある程度はしょうがない。
という考えの人が多いのではないだろうか。

この本では、農薬や化学肥料がなぜ良くないのかという理由、
そして無農薬の農業の可能性大切さを教えてくれる。

農業は、土だ。
土は、何でできているのか?
いわれてみると知らない。
石が砕けたもの?ではなかった。

そう、土のほとんどが草の化けたものなのです。
(中略)
表土は石の粉ではなく、植物の化けものなのです。

知らなかった…

また、土には理想の養分バランスがあり、
そういう土で作られると、
すばらしい野菜ができるそうだ。

これを化学肥料で達成しようとすると、続かない。
農作物が育つということは、土の養分が移動するということ。
その失った養分が回復しないのだ。

こうした努力はそれこそ十年単位での試行錯誤を経ての結果だ。
なんども挫折しそうになったそうだが、やり切ることができたのは
なぜなのだろう。

奇跡のリンゴ」と共に、読んでおくと良い本。
オススメ度は★4つです。良い本でした。

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感想メモ:インナーゲームオブストレス

ストレスに打ち勝つ!インナーゲームオブストレス
ストレスに打ち勝つ!インナーゲームオブストレス
  • 発売元: 日刊スポーツ出版社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2010/06/23

★★★★☆

インナーゲームは、元々はテニスを教えるためのものとして生まれた。
自分に指示を出し、そして自分にダメ出しをする、司令塔であるセルフ1。
その命令や罵倒を受けつつ、健気に実行するセルフ2。
と、自分の中には2人の自分がいる、というもの。
詳細はこちらを参照されたい。

この考え方はをゴルフやスキーにも適用できることを示したのが
インナーゴルフ、インナースキー。
そして更には、日々の生活におけるストレスとの戦いにも使える!
というのがこの、インナーゲームオブストレス。

「ストレスがない人なんていない、
パフォーマンスを得るにはストレスが必要だ」
という考え方もある。しかし、この本では

「ストレスは百害あって一利なし」

としている。
ストレスに対する人間の反応はいまだ動物的なものだから、
仕事のストレスに対しては的外れな対応なのだ。

それでは、どうやってストレスに対処するか。
いろいろな考え方、ツールが紹介されている。

ストレスと戦ったり、逆に管理しようとしても、うまくいきません。
もっと知的で積極的なゴールを設定しなければなりません。
それは「あなたが本当にしたいことに焦点を当てる」ということです。
  • 4つのR
    rest(休息)、relaxation(リラックス)、
    recreation(レクリエーション)、reflection(熟慮)
この4つの要素は単に「あればいい」というレベルのものではなく、
「絶対的に人生と健康に不可欠なもの」なのですが、
多くの人は、最初はそのことを理解するのに手こずるものです。
  • ACTトライアングル
    現実をあるがままに認識(Awareness)し、自ら行動を選択(Choise)し、
    自分自身のリソース(セルフ2のリソース)を信頼(Trust)する。
  • STOP
    step back 一歩下がって距離を置く
    think 考える
    organize your thoughts 考えを整理する
    proceed 前進する
  • PLEトライアングル
    Performance 成績
    Learning 習得
    Enjoyment 喜び
あなたは、起きてもいない不幸への恐怖によって
人生の楽しみを台なしにしてしまったりしていませんか?

ストレスは自分(セルフ1)が作っていて、
それは変えられるということを知るだけでも、
良い影響があるのではないかと感じた。
オススメ度は★4つ。良い本でした。

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感想メモ:人はなぜ治るのか

人はなぜ治るのか―現代医学と代替医学にみる治癒と健康のメカニズム
人はなぜ治るのか―現代医学と代替医学にみる治癒と健康のメカニズム
  • 発売元: 日本教文社
  • 価格: ¥ 2,450
  • 発売日: 1993/11

★★★★☆

いわゆる西洋医学を「アロパシー」とし、
明確に弱点と限界があるものとして、
他の医療も敬遠せずに併用するべし、
としている。

アロパシーでは体の器官の異常を
心と結びつけるのは得意ではない。
従って、治療法としては症状が出た
その器官に対するアプローチとなる。
これは「心はなぜ腰痛を選ぶのか」でも触れられている。

一方、患者の生まれてからの背景を重視し、
体全体のバランスの崩れや
エネルギーの滞りを解消することを
主眼に置いた治療法もある。
それが、ホメオパシー、オステオパシーなどである。
整体もこちらに属する気がする。

しかしこれらはアロパシー全盛の現在は主流ではない。
そういう意味で「三大異端医学」として
「ホメオパシー」「オステオパシー」
「カイロプラクティック」
を取り上げ、他にも
「ナチュロパシー」「東洋医学」
「シャーマニズム」「マインドキュアー」
「信仰療法」「心霊治療」
「ホリスティック医学」「ニセ医療」
など、様々な治療法について説明されている。
東洋医学がシャーマニズムと並んでいるのは
東洋人としては違和感があるが、
そういうものなのだろうか。
もちろん扱いは異なるが。

また、紹介されている
「健康と病気の十大原理」は
ぜひ知っておくべき。

  1. 完璧な健康は達成できない
  2. 病気になってもだいじょうぶ
  3. からだには自然治癒力がある
  4. 病気の作因は病気の原因ではない
  5. あらゆる病気は心身相関病である
  6. 病気には必ず軽微な初期症状がある
  7. からだは人によって異なる
  8. どんな人にも弱点がある
  9. 血液は治癒エネルギーの主要媒体である
  10. 正しい呼吸は健康への鍵である

効果という点だけで考えれば、
宗教的な治療法であっても
多くの患者が治ったという実例がある。
それでは、人が治るというのは
どういうことなのだろう?
それらすべて治療法に共通するものとして、
以下のように述べている。

統一変数は治療に対する信仰心である

なるほどなぁ。
これを日本的に言うと、
「病は気から」
となるのだろう。

いろいろと興味深かった。
健康は誰しも関係のあるところ。一読すると良いでしょう。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:心はなぜ腰痛を選ぶのか

心はなぜ腰痛を選ぶのか―サーノ博士の心身症治療プログラム
心はなぜ腰痛を選ぶのか―サーノ博士の心身症治療プログラム
  • 発売元: 春秋社
  • 価格: ¥ 2,100
  • 発売日: 2003/10/20

★★★★☆

心と体はつながっている。
これは、ストレス性の頭痛や胃潰瘍などが
存在することからも明らかだ。

しかし、心が体に及ぼす影響は、
私たちが思っている以上に大きいのかもしれない。

本書はTMSという聞き慣れない病気について説明した本。
TMSとは「緊張性筋炎症候群」の略。
特徴は、ケガなどの体の構造的な異常ではなく、
心理的な要因によって、体のさまざまな部位に
激しい痛みが生じるという点にある。

といっても、TMSは一般的にあまり認知されていない。
通常は、検査をすることで体に何らかの構造的な変化がみられると、
それが原因ということで片づけられることが多い。
しかし、

  • 検査をしても原因がわからない
  • 痛みが現れる場面が限定されている
  • 痛みが生じる部位が変わる

などの特徴がある場合、体の構造的な変化が要因とは考えにくい。
この場合、「痛みの原因は心理的なものである」
という前提に立つTMSの治療により、
痛みがなくなっているという事例が数多く存在する。

TMSは、幼児期のトラウマやストレス、憤怒などに対し、
脳が直面を避けるために、体のある部位の神経の酸素濃度を下げることで
激しい痛みを生じさせている、という仕組みらしい。

ギックリ腰や座骨神経痛、テニス肘などもこのTMSであるケースが
多いと書かれている。驚きだ。

痛みは炎症によるものでも、圧迫によって症状が出るような
構造異常によるものでもありえない。なぜなら、炎症や構造異常による痛みなら、
数分や数時間で消えるはずがないからだ。
しかし、軽度の酸素欠乏が起きたと考えれば、まったく矛盾なく説明できる。
自律神経系はその気になれば、数秒で血流量を変化させられるのである。
TMSは無意識下に発生した怒り・憤怒(その場合、当人は怒りの存在に気づいていない)、
あるいは無意識下に抑圧されてしまった怒りに対する反応です。
感じることのできる怒りや、表出された怒りは、TMSとは無関係なのです。

これまでの常識とはかなり異なることが描かれているが、
日本にもTMSの治療を取り入れている医療機関も存在する。
あなたも、場所が移る痛み、ある状況でしか現れない痛みがあったら、
TMSのことを思い出してみよう。

おもしろかった。オススメ度は★4つです。

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感想メモ:心をひらく体のレッスン―フェルデンクライスの自己開発法

心をひらく体のレッスン―フェルデンクライスの自己開発法
心をひらく体のレッスン―フェルデンクライスの自己開発法
  • 発売元: 一光社
  • 価格: ¥ 1,785
  • 発売日: 2001/10

★★☆☆☆

フェルデンクライスメソッドとは、こういうもの。
フェルデンクライスメソッドとは?

フェルデンクライスメソッドは、私たちの感じとる能力を高め、ひとりひとりの生活をより充実した快適なものにします。「自分自身でいること」がもっと素晴らしいものになるのです。

興味があったので本を借りてみたのだが、
そのレッスンは、深い身体感覚を得るもので、
文字で表現するのはとても難しそう。

そこにあえて、写真もなく文字だけで表現しているので、
なんとなく雰囲気は感じたのだが、
メソッドについて理解することはできなかった。
わかったのは、実際にレッスンに行ってみないと
何もわからないな、ということだった。

しかしこういうのが好きな私は、ぜひ行ってみたいと興味を持った。
こういう分野に特に興味がない普通の人には、オススメ度は★2つ。

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感想メモ:成功の実現

成功の実現
成功の実現
  • 発売元: 日本経営合理化協会出版局
  • 価格: ¥ 10,290
  • 発売日: 1988/09

★★★★★

東郷平八郎、ロックフェラー三世夫妻、松下幸之助、稲盛和夫など、
多くの人々が師事してきた中村天風氏。
ここでも既に何冊か紹介している。
君に成功を贈るほんとうの心の力

この本は、氏の話を1冊にまとめた集大成、といった趣の本。
10,290円という値段が目を引くが、それだけのすばらしい本だと感じた。

氏は、「心を常に積極的たらしめるべき」としている。
そしてその積極的精神は、後天的に手に入れられるそうだ。
そのためには以下の点を気をつけるとのこと。

  • 自分の心が積極的かを常にチェック
  • 他の人の消極的な言動に自分の心を同化させない
  • 同情はしても、一緒に悩んだり悲しんだりしない
     勇気づけ鼓舞することを考える
  • 取り越し苦労をしない
     自分の運命の墓穴を掘っている!
  • どんなときにでも本心良心に悖った言動はしない
     後ろめたいことはしない

同時に、以下のことにも気をつける。

  • 努めて気分を明るく朗らかに、いきいきと
  • 気分がいいときも良くないときも!
  • 言葉に気をつける
    →消極的な言葉は絶対使わない 感謝を先にする

それと、次の文章もとてもよいと思った。
最初の3行を心がけているだけでも随分違うと思う。
が、それが難しい。

今日一日
怒らず 怖れず 悲しまず
正直 親切 愉快に
力と 勇気と 信念とを持って
自己の人生に対する責務を果たし
恒に平和と愛とを失わざる
立派な人間として生きることを
厳かに誓います

なぜ人間は自分の心を自由にできないのか?
とてもおもしろいトピックだが、次の3つが原因とのこと。

  1. 潜在意識に消極的なものがたまっている
  2. 神経系統の生活機能が衰えた(神経過敏)
  3. 行き当たりばったりに生きている

日常暮らしていると否定的な言葉のシャワーを浴びてしまうので、
意識的に潜在意識をクリーニングする必要があるということ。
その方法も書かれていた。
また、心がショックを受けにくくする体の保ち方、というのも載っていた。
これは試してみたところよさそうなので、取り入れてみることにする。

ということで、図書館で借りた読んでみたのだが、
この値段にも関わらず買ってもいいと思った。
1回読むだけではなく、何度も読み直す価値がある本。
文句なし、オススメの★5つ。

成功の実現
成功の実現
  • 発売元: 日本経営合理化協会出版局
  • 価格: ¥ 10,290
  • 発売日: 1988/09

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