感想メモ:キミが働く理由

キミが働く理由
キミが働く理由
  • 発売元: 中経出版
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2009/02/28

★★★★☆

 あきらめない限り、人生には成功しかない

 夢、働く意味、生きる意味を語る、福島氏の著作。働く理由をみつけるヒントとなる、25のメッセージから成る。

 著者の本は、どれも前向きなメッセージで溢れていて、読むと元気づけらレるものが多いが、この本も例外ではない。著者自身が若い頃に働く理由をみつけられずに苦しんだことが、人生の意味や夢を語るという現在の仕事に結びついているとのこと。

 印象に残ったのは以下の部分。

  • やると決めたら、どう実現できるかを考えればいい
  • やると決め、できるまでやめなければ、できる
  • あきらめた瞬間が終わり。あきらめない限り、人生には成功しかない
  • 仕事は意義、目的を忘れるとすぐにつまらなくなる
  • 何のために生き、働くのか、思い出す習慣を付ける
  • 社会、お客様とのつながりに、とても大切な意味がある
  • 世界のため、他人のため。働く目的を毎日繰り返し思い出すのが自己管理
  • 人を励ますと自分も元気になる。自分が元気でないと人を励ませない
  • 批判は感謝に勝てない。感謝は支持者を増やす
  • プラス受信:チャンスを見いだす
  • 面白くしようと思えばどんな仕事も面白くできる
  • 何をしてもらえるかではなく、自分がどうできるかを考える
  • 自分に期待する。周囲には期待せず、信頼する

 最後に著者の挙げる3つの指針を紹介する。

  1. あきらめない
  2. 失敗を糧にする
  3. 自分ができることから行動する

 誰しも、読むと何かしらのメッセージを受け取ることができると思う。
どうせなら日々を前向きに生きたいものだが、それは決して簡単なことではない。
この本では、そのヒントを与えられたと思う。

斜に構えた人は耐えられない前向きさかもしれないが、素直に読むべし。
オススメ。★5つ。

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言いすぎました

私はいくつか書評のメルマガを購読しているが、その一つが「本のソムリエ」さんのメルマガである。
1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』

その最新号の「読者の声」欄を読んでいると、なんか記憶にあるような、と思ったら私が送ったメールだった。

■読者の声

■読者からメッセージをいただきました・゜゜☆

   いつも参考にさせてもらっています。
   フォトリーディングの本を読んだのをきっかけに、
   読書のペースが非常に上がり、
   ソムリエさんの1日1冊には及ばないものの、
   週に5冊程のペースで継続して読めるようになりました。

   また、読書メモをSocialtunesで付け始め、300冊を超えました。
http://socialtunes.net/user/umu

   本を多く読む習慣ができると、
   日頃の過ごし方について考えるようになりました。
   まさに「読書は人生を変える」です。
   もっと前から読書の習慣がついていたら、と思います。

   そんな中で、ソムリエさんの書評では、
   自分では出会わない良著を紹介してもらっています。
   喜多川泰さん、清水克衛さんもソムリエさんの紹介でした。
   今後とも参考にさせてもらいたいと思います。

■本のソムリエより

   メールありがとうございます。

   週5冊、300冊のメモ素晴らしいですね。
   本の感想も読んでみましたが、 
   良い本を読まれていますね。

   これからも一緒に読んでいきましょう。
   よろしくお願いします。

From: 【一日一冊】★★★★☆「人生が楽しくなる気持ちのいい日本語」萩本 欽一♪ [まぐまぐ!]

おお、ソムリエさんにほめられたぜ!
しかしなんか違和感を覚えてSocialTunesをチェックしてみると・・・

* ぺた(299)
* レビュー(155)

ウソ!300冊行ってない!Σ(゚Д゚)
しかも300冊はぺたで、レビューは155冊だ!

とういわけで、なんか盛大にふかしこいてしまいました・・・

ま、いっか。どうせ時間の問題だし!(←必死)

感想メモ:操体法治療室―からだの感覚にゆだねる

操体法治療室―からだの感覚にゆだねる
  • 発売元: たにぐち書店
  • 価格: ¥ 2,100
  • 発売日: 2002/12

★★★★☆

 操体法の雰囲気がわかる本

 操体法の創始者である橋本敬三氏の治療室「温古堂」での治療風景を、物語風に記した本。

 操体法の特徴である「痛くない方へ」「気持ち良いように動く」「気持ちよさを味わう」「動きに抵抗を与える」ということの意味が、数多くのエピソードを通じて深く描写されている。

 例えば「気持ちよい状態で止まり、脱力する」ということにしても、「止まるのは人によって最適な長さは異なる」「脱力の仕方も、瞬間にするのが良い人も入れば、ゆっくりと抜いて行くのが良い人もいる」というように、それぞれの人毎に異なるはずだと説く。

 3秒止めて、瞬間で脱力、という画一的な操法は、入り口としては良いかもしれないが万人に向くものではないということなのだ。

 このように、操体法の本の中でも、かなり深いエッセンスが盛り込まれていることから、他の本をいくつか読んだ後で取り組むと良いと思う。

 ただし、イラストは非常に味があるため、参考にするのであれば他の本の方がわかりやすいかもしれない。この本は文章を味わう本。味わえる内容は非常に豊かである。★4つ。体や健康に興味がある人には★5つ。

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感想メモ:操体法―「ひずみ」を正せば体が治る

操体法―「ひずみ」を正せば体が治る (らくらくブックス)
操体法―「ひずみ」を正せば体が治る (らくらくブックス)
  • 発売元: 家の光協会
  • 発売日: 2000/07

★★★★☆

 操体法の考え方と動きがよくわかる入門書

 「万病の元は体の歪みである」これが操体法の考え方である。その歪みを正し「正体」に導くことで健康になるという「操体法」の考え方の基本、動きの中での診断方法、歪みを正す基本動作について説明されている。

 操体法の本の中では、考え方と動きの説明が共にしっかりなされている部類。イラストも豊富。「痛みのある部分ではなく、体全体のバランスを診る」「痛みのない方向へ動く」「気持ちよい方向へ動く」などの基本がわかりやすく語られている。

 ちなみに著者の一人池田氏は大学でスポーツ・身体科学を専門としているが、胃癌手術後の背中の痛みがどうしても取れなかったのだが、操体法に出会って驚くほど治ったという経験から、操体法の研究をしているとのこと。★4つ。

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感想メモ:考える力がつくフォトリーディング

考える力がつくフォトリーディング
考える力がつくフォトリーディング
  • 発売元: PHP研究所
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2008/12/18

★★★★☆

 子供もフォトリーディングを覚えるといいですよ!という本。

 フォトリーディングのやり方の説明自体は「あなたもいままでの10倍速く本が読める」と同じ。ただ子供が使うことを考えているので、読書感想文や教科書や新聞などが例に挙げて説明されている。

 私個人として、フォトリーディングはとても意味があると考えている。それは
「本は全部精読しなくてもいいのだ」という思い込みの解除にあったということを以前書いた。
フォトリーディング – 精読からの解放

 そういう意味では、子供のうちに「本は、全部始めから1行ずつ読まなくてもいいんだよ」ということを教えてもらえるのは良いことだと思う。私も、学生の頃にフォトリーディングやマインドマップを知っていたら、勉強の効率は大分違ったろうと思うので。ただ、お仕着せにならないように気をつけないと。

 著者の山口佐貴子さんは、実際に子供向けのフォトリーディングセミナーも開講されている。興味のある方は試してみると良いのでは。フォトリーディングの内容としては目新しい点はなかったが、理念は賛同できるので★4つ。

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感想メモ:第8の習慣 「効果」から「偉大」へ

第8の習慣  「効果」から「偉大」へ
第8の習慣 「効果」から「偉大」へ
  • 発売元: キングベアー出版
  • 価格: ¥ 2,494 (5% OFF)
  • 発売日: 2005/04/23

★★★★☆

 フランクリン・コヴィー博士による、名著「7つの習慣」の続編。

「7つの習慣」が「行動を行う際の指針」であるのに対し、
この「第8の習慣」は行動以前に「ボイス(内面の声)」に耳を傾け、
「自分が情熱を持って行い、才能を発揮できることを見つける」
という所から議論が始まる。

つまり、「第8の習慣」で何をするのかを定め、
「7つの習慣」に基づいて実行するという構造になる。

 詳しい内容は他に譲り、印象に残った点を書いていく。
本書には繰り返し現れるフレームワークとして、
「1.肉体(PQ)、2.知性(IQ)、3.情緒 (EQ)、4.精神(SQ)」
というものがある。

IQとEQの違いはわかるが、EQとSQの違いがピンと来なかった。
しかし、EQは感情、SQは信頼や夢(ビジョン)などが属するものと捉えると、
なんとなく違いが理解できる。

 内容の理解を深めるものとして、短編映像が入っているDVDが付属されている。
ページ数も500ページを超え、ボリュームたっぷり。
腰を据えて取り組むべき本。関連する本として「パワーの原則」を挙げる。
(→感想メモ:パワーの原則

第1部に関しては「大好きなことをしてお金持ちになる」も近い印象を持った。
内容はすばらしいと思うのだが、ちょっとヘビー過ぎたので★4つ。

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感想メモ:日本でいちばん大切にしたい会社

日本でいちばん大切にしたい会社
日本でいちばん大切にしたい会社
  • 発売元: あさ出版
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2008/03/21

★★★★★

 「この会社を大切にしたい」確かにそう思わせる会社が紹介されている本

 社員の7割が障害者の日本理化学工業、48年増収増益を続けた寒天メーカーの伊那食品工業、義肢メーカーの日本ブレイス、地域に生きるお菓子メーカー柳月、全国からお客様がやってくる家族経営の杉山フルーツ。どの会社にも共通することは、お客様だけを見ているのではないということ。そのことを、著者は「五人に対する使命と責任」という言葉で表現している。

 五人とは1.社員とその家族、2.外注先・下請け企業の社員、3.顧客、4.地域社会、5.株主である。中でも、上に挙げた会社に共通しているのは、顧客だけでなくまず社員を大事にしていること、だからこと社員がその会社で働いていることに感謝と誇りを持っていることである。このことこそが、これらの会社を業績面でも光らせていることなのだろう。

 しかしそれが、難しい。周りを見回してみて、社員が感謝と誇りを持ってイキイキと働いている会社がいくつ思い浮かぶだろうか。残念ながらそのような会社は多くないというのが現状だろう。

 どの会社の紹介も感動的な話が多いのだが、それだけでなく働くということについても考えさせられる本。万人にオススメできる良著。★5つ。

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感想メモ:「食糧危機」をあおってはいけない

「食糧危機」をあおってはいけない (Bunshun Paperbacks)
「食糧危機」をあおってはいけない (Bunshun Paperbacks)
  • 発売元: 文藝春秋
  • 価格: ¥ 1,150
  • 発売日: 2009/03/26

★★★★★

 データに基づいた説得力のある議論

 人口増加。資源の枯渇。低い食糧自給率。食糧危機を煽る風説は、世間に一定の理解を得ている。しかしその内容は正しいのか?と聞かれれば、「知らない」というのが普通の人の答えだろう。一方、その問いに「否」と答えるのが本書である。

 著者は農水省で世界の食料生産見通しなどの研究を行い、現在東大農学部の助教授をしている識者。タイトルは軽いが、しっかりとデータに基づいた議論がなされていて説得力がある。

  • 中国、インドなどの経済成長での食糧消費増加で食糧危機?→NO
    →肉を食べる量が増えるという仮定に基づいている。中国の飼育用食糧はブラジル産大豆のしぼりかすで賄われた。インドは肉を食べない。
  • 人口爆発で食糧危機?→NO
    →アジア主要国の出生率は既に2以下。
  • 食糧生産量は限界?→NO
    →世界に休耕地は多い。生産効率化も進んでいる地域の方が少ない。食糧生産量は需要に合わせられているだけ。
  • バイオ燃料で今後食糧不足に?
    →NO。アメリカのバイオ燃料施策は農業保護。トウモロコシはブラジルのサトウキビに価格競争力で勝ち目がない。
  • 食糧自給率はカロリーベース。肉の消費量が増えると、飼料が輸入に頼っているため計算上自給率が下がるという寸法。

 まとめると、食糧は余っている。買ってくれるところがないから作らないだけ。生産余力は十分ある。食糧の入手先は多様。全ての国が同時に輸出を禁じることは考えられない。よって食糧危機は来ない。

 あらまぁ。食糧危機説って農水省のプロパガンダなの?

 ということでおもしろかった。良著。オススメの★5つ。


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感想メモ:生きるための経済学—“選択の自由”からの脱却

生きるための経済学—“選択の自由”からの脱却 (NHKブックス)
生きるための経済学—“選択の自由”からの脱却 (NHKブックス)
  • 発売元: 日本放送出版協会
  • 価格: ¥ 1,019
  • 発売日: 2008/03

★★★★☆

 トピックはおもしろいのだが、残念ながら議論が拡散しすぎている印象。

 経済学の前提である「最適化原理」(人は皆あらゆる選択肢の中から最適なものを選ぶ)と「均衡原理」(価格は需要と供給の均衡する点になり、そこに至るまでの時間は考えない)が非現実的というのは理解できる。そして、可能なあらゆる選択肢を考慮することは非現実的なので、「選択の自由」が現実的でないという点も同意する。そしてその後「選択」に代わる「創発」という概念、それに基づく議論が続くのだが、議論がどこに向かっているのかわからずついていけなくなった。

 そんな中で私が興味を持った点は、ワーカホリックとアルコール依存の話題だった。著者はワーカホリックであるようだが、その背後にあるプライベートな問題についても赤裸々に語っていて興味深かった。アルコール依存とワーカホリックは、かたや病気方や社会的にはOKと扱われ方が異なるが、対象が異なるだけで基本的には同じ構造だというのはその通りだと気付いた。

 というようにおもしろい点もあったのだが、今一つ自分の中で整合が取れなかったので★3つ。時間が取りにくい場合は、経済学のおかしさについて、第一章だけ読むのもよいと思う。

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感想メモ:記憶力をのばしたい!

記憶力をのばしたい!
記憶力をのばしたい!
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2008/07/08

★★★★☆

 昔は覚えてられたことが覚えられなくなってきた・・・
よく知っている人の名前をど忘れする・・・
何をしにきたのか忘れてしまう・・・

 そんな悩みを感じ始めたジャーナリストである著者が、
薬品、サプリメント、トレーニングなどなど、
記憶力を取り戻せる可能性の数々に体当たりチャレンジした様子を描いた本。

 記憶が落ちてくるといっても、正常な範囲からアルツハイマー、
脳の外傷まで様々なパターンがある。
著者は、自身がアルツハイマーかも、とおびえながらも、MRIなど数々の検査を受けたり、
複数の医者による脳の機能テストを受けたりしている。

 幸いアルツハイマーではなかったものの、別の問題が生じていることが発見した。
そして、数々の体当たりチャレンジの結果、ある程度の効果を得ることはできたようだ。

 著者は脳科学の専門家ではなくジャーナリストであるため、一般の人にも楽しめる内容になっている。
この点は「脳は眠らない」と共通している。
また、「物忘れが増えてきて心配」という普遍性のあるトピックであるため、
多くの人が興味深く読めるだろう。
おもしろいだけでなく、実用的でもある。★4つ。

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読んできた本の内容をまとめて紹介。