「★★★★★」カテゴリーアーカイブ

感想メモ:斎藤一人の人を動かす

斎藤一人の人を動かす
斎藤一人の人を動かす
  • 著者: 永松 茂久
  • 発売元: PHP研究所
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2011/01

★★★★★

「人を動かす」のは難しい。

自分を動かすのすら難しい。
権威に頼るのもひとつの方法だが、
自分に権威がない場合には使えない。

そうではなく、人の心を動かす。
それにはどうしたらいいのか。

そういったテーマについて、
斎藤一人のお弟子さんである著者が、
一人氏の言葉をまとめたのがこの本。

読み進めていて、
出てくる言葉の一つ一つが、
ああ、その通りだな、と思えるのがすごい。

人間関係については、
本田健氏も達人だと思うが、
斎藤一人氏もすごい。

著者の永松氏も、
斎藤一人氏の心を動かしたという
すごい人なのだが、
斎藤一人氏に様々なことを
教えてもらえるというのは、
本当に貴重な機会だ。

そして、その体験の幾分かを追体験できる、
この本もとても良い本だと思う。

以下、頷かされた部分。
(強調部分は私)

「人を動かす」とは、まず自分自身を
動かすことから始まる
徳っていうのはさ、
「人が楽しんでくれるのが自分の楽しみ」
って思えた時に通帳の中にチャリンってたまるんだ。
見返りなんて期待しないことなんだよ。
もっとわかりやすく言うとな、
「あなたの願いを叶えます」
ってものが、人の心を動かすんだよ。
いいかい、ものにするってことは、
知識を使って行動して初めて身につくんだよ。
そしてその結果を人に伝える。
そしてその人たちがどう変わったかを
教えてくれた人に報告するんだよ。
いいか。何度も言うけど、目の前だぞ。
年寄りも若い子も大切にするんだぞ。
決して威張るんじゃないよ。
目の前に出てきた人が天命で、
お前の会うべき人
なんだよ。
その天命にまかせて人事を尽くすんだよ。
器量のある人っていうのは、
素直に、相手の手柄を認めて、
「すごいな」と言える人
なんだよ。
こういう人ってカッコイイんだよね。
そんな人だから、部下がついてくるんだよ。
本当の幸せっていうのは人の笑顔を
見ること
なんだよ。
商売のコツも人生のコツも幸せのコツもな、
相手に得をさせること
だな。
つまりは人に喜ばれる存在になることだな
自分の幸せと人の幸せは表と裏の関係だという。
つまり、本当の幸せは
どちらもハッピーになった時に初めて成り立つもので、
またそうじゃないと、継続しないという。
どんなに攻撃されることがあっても、
自分の中からわき出る優しさを我慢するな。
いいことをやってる人が負けちゃだめだよ

とても心に響く言葉が多い本だった。
オススメの★5つです。

キーワード:
自己重要感、魂の徳、ヘッドピン

斎藤一人の人を動かす
斎藤一人の人を動かす
  • 著者: 永松 茂久
  • 発売元: PHP研究所
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2011/01

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:スイッチ!

スイッチ!
スイッチ!
  • 著者: チップ・ハース , ダン・ハース
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 1,995
  • 発売日: 2010/08/06

★★★★★

人間の理性、はかなり非力だ。
勉強しようと思ったら部屋の掃除を始めていたり、
部屋の掃除をしていたはずなのに、
気づいたら発掘されたマンガを読んでいたり。

思い当たるでしょう?

理性は、「めんどくさい」という感情に、
いとも簡単に負けてしまうのだ。
この本では、理性と感情の関係を、
「象使い」「象」に例えているのが素晴らしい。
確かに力関係はそんな感じだ。象の圧勝

この本のポイントは、
「理性だけ、感情だけに頼って
自分や人を変えようとしても、
うまくいかない」

ということ。

自分でも他人でも組織でも、変えたいと思ったら、
象使い(理性)だけでなく、象(感情)にも働きかけること。

更に、ついそう行動してしまうように
環境を整えられれば、変えられる!
ということが、豊富な実例を伴って解説されている。
その例を読んでいくだけでもおもしろい。

自分を変えたい。
人を変えたい。
組織を変えたい。

どの場合も、まずはこの一冊。
超オススメの★5つです。必読!

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:永遠の0 (ゼロ)

永遠の0 (ゼロ)
永遠の0 (ゼロ)
  • 著者: 百田 尚樹
  • 発売元: 太田出版
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2006/08/24

★★★★★

特攻で祖父を亡くした姉弟が、
生前の祖父を知る人々を訪ね、
それぞれの口から、祖父についての様々な話を聞く。

彼がどのような人間だったのか、
何を考え、どう生き、そして、
どのような最期を迎えたのか。

最初は「憶病者」という言葉を聞き、
暗い気持ちになった二人だが、
話を聞くにつれ、その裏にある強い信念、
そして愛を知る。

不覚にも、読んでいる最中に、
何度も目から汗が出てしまった。
外で読んでいたので、困った困った。

改めて、どこに心を動かされたのか?
と振り返ると、ここ、というシーンがあるわけではない。

しかし、戦争という、現代の日常から遠く離れた状況で、
文字通り自らの命を賭して戦った人たちがいたこと。
命を落とした多くの人たちには、皆大事な人がいたであろうこと。
そういったことを思い馳せると、今、こうして生きていること自体が
幸せなことなのだと気づかされた。

久しぶりに小説を読んだけど、
今まで読んだ中でも5本の指に入る小説だった。
とてもおもしろかった。オススメ度は★5つです!

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:BORN TO RUN 走るために生まれた

BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”
BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”
  • 発売元: 日本放送出版協会
  • 価格: ¥ 2,100
  • 発売日: 2010/02/23

★★★★★

〜ややネタバレ注意〜

  • 180cm超、90kgオーバー、
    走ると故障して当たり前と診断された著者が、
    どのようにして何十kmも走れるようになったのか?
  • 人は走るために直立歩行するようになった?
  • メキシコの奥地で開催された、
    ウルトラマラソンのトップ選手達と
    タウラマラ族の選手達とのレースの結果は?

というコンテンツが織りなされている。
いずれも興味深いものばかり。

特に、「高価なランニングシューズを履くほど、
足を故障する確率が上がる」
という話は衝撃的。
ショックを吸収するクッションがあると、
必要以上に踵を踏み込むよう、走り方が変わる。
そしてそれは、人の足が持つ自然のアーチ構造を
無視した走り方になってしまうというのだ。

「人は走るために直立歩行するようになった」
という主張もとてもおもしろい。
人間は動物と比べ、短距離走が速いわけではない。
しかし、そこそこのスピードでの長距離走においては、
かなりの能力を持っているのだ。
その能力を何に使ったのかは、読んでみてのお楽しみ。

更に、レースの話も熱い。
レースの開催に至るまでのストーリーもさることながら、
レースの模様は読んでいて興奮した。おもしろい!

というように、運動好きの私としては、
久しぶりに引き込まれるおもしろさだった。

ただし、本だから、架空の人物が追加されていたり、
脚色されているのかと思っていたら、
巻末にサイトの紹介がされていたので、見てみた。
BORNTORUN.ORG – A RUNNING RE-EVOLUTION IS AFOOT – FAN SITE

すると、登場人物のサイトがあるじゃないですか!
Barefoot Tedのサイト→Barefoot Ted’s Adventures
Scott Jurekのサイト→Scott Jurek
Caballo Blancoのサイトも!!→Caballoblanco
そのサイト内には例のレースについても書かれている!!
Canyon of dreams–March 5, 2006 Copper Canyon Run: Results

驚いた。
ホンモノじゃないですか。

そして、リンクを辿っていくと、
おそらく裸足に近い感触で走れるのであろう、
サンダルが売られている。
Luna Sandals – Instructions

この形、どこかでみたことがあるような…?

ああ、草履だ。

日本にもかつて、恐るべき距離を走りまくる
長距離ランナー集団がいた。
言うまでもなく、飛脚。

彼らは当然、ランニングシューズなんか持ってない。
履いていたのは、草履だ。
仮に飛脚がランニングシューズを履いていたら、
故障が増えていたのだろうか??

今までランニングシューズの存在を
疑ったことなどなかったが、
こういう話を読むと、自分で試してみたくなる。
うーん、草履っぽいもので走ってみたい。

ということで、オススメ度は★5つです!
おもしろかった!

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:傷つかない技術

傷つかない技術
傷つかない技術
  • 著者: エリック・メイゼル
  • 発売元: 創元社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2009/03/10

★★★★★

人の恐怖の中でも「批判される恐怖」というのは
とりわけ大きなものではなかろうか。
特に人前で受ける批判であれば、なおさらだ。

「7つの習慣」には
「刺激と反応の間には選択の余地がある」
というようなことが書かれていた。
しかし、面と向かって批判されたときに、
「そうだ。私はこの批判に対する反応を選択することができる」
なんて冷静に対応できる人が、一体どれだけいるのだろうか?

実際には、脊髄反射的にカッとなり、売り言葉に買い言葉、
自己防衛的に反撃してしまい、後で後悔、というのが
よくあるパターンではなかろうか。

批判に過剰反応しない方がいい。
確かにそうだろう。わかる。
でも、どうすればそうなれるのだろう?

そう考えたことがある人にとって、この本は読む価値がある。

3種類の批判

  • 現実としての批判 実際に発生した批判
  • 想像上の批判 まだ起きていないことへの恐れ
  • 自分自身への批判 低い自己評価、欠点をあげつらう

重要なのは、これら三つ、全てを取り除く必要があるということ。
そして特に重要なのが、3の自分自身への批判
なぜなら、自分自身からは逃げようがないから。
繰り返し自分を責めることは、自分の元気をなくし、
怯えさせ、行動から尻込みさせるからだ。

自己批判には、ある種麻薬的な部分もある。
しかし本物の麻薬と同様、自分をダメにするものだと
考えた方が良いようだ。

事実と自己批判を切り離そう。
それには、自分の心の対話をコントロールする必要がある。
まずは、心の中でどんな言葉を使っているか、
確認することから始めてみよう。

この本では、批判の対処法としては、
「批判へ対処するための6つのカギ」
としてまとめられている。

1.「主体性のカギ」
自分に向けられた批判に対して
効果的に対処しなければならない理由を明確にする。

あなたが自分の人生の方針に確信を持っているか
いないかにかかわらず、人生の岐路に際して決定を下す人間は
自分自身しかいないことを肝に銘じる必要であり、
したがって他人の言うことは
いくらか差し引いて受け取ることが肝要なのです。

自分の人生を決めるのは自分。
他の人が自分の人生を支配しているわけではない。
全ての人の批判を真に受ける必要は、全くない。

2.「状況判断のカギ」
直面している事態の重大さを、瞬時に判断できるように。

そのコメントが「自分にとって」検討に値するものなのか
どうかを判断することです。

批判を受けると自動的に防御姿勢に入ってしまいがちだ。
しかし、そもそもその防御が必要なのか、疑ってみよう。
「批判を評価する」のだ。

3.「心の態度のカギ」
超然として批判に動じない態度を身につける。

有害な批判に対するもっとも有効な対抗手段、
それは自分自身に確信を持つこと、
自分の選択と方針に確信を持つこと、
また自分の選択と方針を軌道修正する
自分の能力に確信を持つことです。

「批判されても動じない態度」を身に付ける、ということ。

4.「感情コントロールのカギ」
批判に反応する際、心をコントロールする術を身につけ、
自分自身との対話を自分が意図した方向に沿って進むようにする。

それは、あなたが自分自身に向かって発している言葉を
冷静にはっきりと認識すること、自分の心の中の対話の
どの部分が有害でマイナスなものなのかを理性的に見極めること、
そのような有害でマイナスなものを消し去る強さを持つこと、を意味します。

感情をコントロールするとは、
自分自身との対話の内容を変えることで、
「批判されている!」
と感じる回数を減らすこと。

5.「パーソナリティのコントロールのカギ」
自分のパーソナリティーを把握し、コントロールできるようになる。

それは、彼女が自分の心の中の対話をコントロールし、
勝手に浮かんでくるマイナスの言葉を
より肯定的な言葉に置き換えられることであり、
これは批判対処法の中でも特に重要なものです。

自分が批判されたときにどう反応する事が多いか、
パーソナリティを把握し、どう改善するべきか考えよう。

6.「行動のカギ」
自分を傷つける批判に対処するため、
どんな行動をとることができるかを学ぶ。

あなたはその批判が正しいと反射的に考えて傷つくのではなく、
「自分はこの批判をどう考えるのか?」
という問いかけをした上でそれに答える余裕を持たなくてはなりません。
このような問いかけを自分にすることで、
批判そのものとあなたの本能的で反射的な反応の間に
バッファー(緩衝地帯)を作ることができます。
現実を直視して自分に必要な行動を決定するには
勇気が必要ですが、決定した「必要な行動」を実行に移すには
もっと大きな勇気が必要です。そのためのテクニックの一つは
「私は目の前にあるこの行動に今すぐ着手する」
とこころの中で言うことです。

心の中で、「今すぐやる」と唱えよう。

「フェアかアンフェアか」、「正確か正確でないか」
といった言葉は常に状況を全体として正しく場合することを妨げます。
あなたがすべきことは周囲の状況を含め、
適切なバランス感覚を持って批判の内容を把握することと
それによって自分が何をすべきかを判断することなのです。

これはちょっと意外だが、余計な視点なのだそうだ。

日本人は、意見に対する批判も、人格批判と受け止める傾向にある。
というのも、批判をされることに慣れていないからだろう。
「慣れ」というのは上達のための強力なツールなので、
この本に書かれている「6つのカギ」を実生活で試すことで、
批判されたときの対応を変えていきたい。
オススメ度は★5つ、オススメです。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング

スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング
スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング
  • 著者: 森沢洋介
  • 発売元: ベレ出版
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2007/06/14

★★★★★

英会話力をつける、非常に実用的なトレーニング法

日本人が、長い期間英語を勉強している割に英会話ができないのは、
単純に「英語で会話する」という訓練が圧倒的に不足しているから。

listeningは興味があるコンテンツを探して、地道に毎日聞くのが良い。
今はpodcastがあるから無料でいい教材がいっぱい手に入る。
(参考:Podcastで英語学習〜めざせTOEIC900点コース – うむらうす

で、speakingの対策のオススメがこの本。
英語で話すときに、単語力はさほど必要ではない。むしろ
「簡単な単語を使って、言いたいことを素早く表現する」
というスキルが大事。

この本(とCD)は、まさにそのスキルの訓練のための本。
簡単な英文があって、それを瞬時に英訳する。
これを数やる。繰り返す。
そうすることで、脳みそに「言いたいことを英語で表現する」回路が形成される
CDだと歩きながらでもできるので、通勤/通学時間を活用できるのでオススメ。

ということで、とても実用的だというのが私の印象。
海外に行く直前の付け焼き刃であっても、役に立つでしょう。
オススメ度は★5つです!

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:傷はぜったい消毒するな

傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)
傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)
  • 発売元: 光文社
  • 価格: ¥ 882
  • 発売日: 2009/06/17

★★★★★

傷ができたら、消毒して、薬を塗ってガーゼや絆創膏をする。
何の疑いもなくやってきたことだが、
このことが、むしろ傷を悪化させている?

むしろ、傷は消毒せず、乾かさないことで、
痛まず、早く、きれいに治る。
しかも安価で簡便。

というショッキングな情報と、
画期的な傷の治療法「湿潤治療」について書かれている本。
※消毒と洗浄は違うので注意!水で傷を洗うのは必要。

◯湿潤治療とはどんなもの?

  1. すぐに傷が治る。
  2. 痛みもなくなる。
  3. 擦りむき傷も深い傷も熱傷も同じ方法で治療できる。
  4. 消毒薬も軟膏も不要。
  5. 最低限、水とラップと絆創膏があれば治療でき、極めて安価。
  6. 治療材料が軽くてかさばらない。
  7. 治療方法が簡単、簡便。

いいことだらけだ。
なぜそんな良い治療法が
広まっていないのだろう。
その謎については後半に書かれている。

◯消毒は要らない?

つまり問題は、いつ細菌が侵入するか、どこから侵入するかではなく、
細菌が増殖できる場(=感染源)があるかどうかだけなのである。

むしろ、消毒することで皮膚の細胞が損傷するし、何より、痛い。
もし痛い思いをしなくても、早くきれいに治るのであれば、
その方が絶対にいい。
消毒が痛みを引き起こしている…?

シャンプーや石けん、化粧についても
おもしろい説明がされている。
ぜひ読んで見てほしい。

◯乾かすから痛くなる、かゆくなる

280要するに患部を空気から遮断すると痒みや痛みが軽減し、
空気に露出すると痒みや痛みが発生するのだ。
ここからわかるのは、傷の痛みや痒みの原因(の一つ)は「傷の乾燥」だった、
ということである。

火傷も水から上げると痛くなるのは、
そういうことなのか?
湿潤治療をすると、火傷の痛みも抑えられるのだという。
驚き!

当たり前と思って暮らしていて、
もう技術も確立されていると思っていたところに、
まだこんなにも未開拓な部分があるとは!
しかも、生活を大きく変えてしまうようなことが!

ということで、ぜひ一読し、自分で判断して欲しいです。
オススメ度は★5つです!

・著者のサイトはこちら
新しい創傷治療

・動画による説明はこちら

実際に傷を作って実験された方の記録はこちら。すごい!

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:天職の作法

天職の作法
天職の作法
  • 著者: 小阪 裕司
  • 発売元: 大和書房
  • 発売日: 2004/05/29

★★★★★

好きなことを仕事にするべきなのか?

どう考えればいいんだろう?
そういったモヤモヤした考えが、整理されていく本だった。

好きなことも好きじゃないことも、
どっちみち食っていくには苦労もある、創意工夫も必要なのだから。
じゃあ「好きなこと」のほうがずっといいじゃないの、ということです。

一方で、じゃあ好きなことを仕事にすれば天職?
というような単純な話でもないようだ。

人は常に、自分を開花させるエネルギーとともにある。
そしてそのエネルギーとともに、開花の道を歩くことが、
天職を生きるということなのです。
(中略)
そういう意味では、天職は「いく」ものなのです。

自分の才能を発揮できる状態を「天職」
そこに至るためのプロセスを「天職を生きる」という言葉で
表しているのかな。

メンターという言葉も、ビジネス本とか読むとよく聞かれる。
しかし、メンターってどこにいるの?どうやって出会うの?
とか思っていたら、次のようなことが書かれていた。

こういう話を聞くと、多くの人がメンターを探し始めるのですが、
メンターというのは探すものじゃないということです。
メンターというのは引き寄せるんです。引き寄せるものなんです。

結局、自分がそう感じられていれば、誰がなんと言おうとそれは天職だし、
逆に自分がそう感じられなければ、それは天職ではない。

自分はこうする、と決めて、その責任を引き受ける覚悟と納得感を
持てているかどうかなのだろう。
「やらされている」のではなく「選んでやっている」こと。
これが私なりの解釈。

まとめると、自分の内からの声に耳を傾け、ノックされる音を聞く。
そして才能の開花の道を歩くことで、人や機会を引き寄せる。
それが「天職を歩く」ということ。

小阪裕司氏といえば、ワクワク系マーケティング。
商売にフォーカスした本が多いが、
職業、生き方といった部分を語るこの本もとてもおもしろかった。
オススメ度は★5つです!

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則
考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 2,940
  • 発売日: 1999/03

★★★★★

  • ピラミッド構造
  • 明快な文章を書く秘訣
  • ロジカルシンキングのベース

これ一冊で、文書、プレゼン資料作りはOK。
何冊も読むくらいなら、この本を繰り返し読んだ方がずっといい。
というほどすばらしい本。

と言いつつ、読み返してみたら、
忘れているところもあったので(ダメじゃん)、
思い出しがてらポイントを書いてみる。

  • ピラミッド構造:上位は下位グループの要約
  • トップダウン(演繹)とボトムアップ(帰納)
  • SCQ(Situation, Complication, Question)→A(Answer)
  • 順序:時間、構造、重要度
どのような文書であっても、30秒かけても文書の主旨が読み手に
伝わらないとすれば、その文書は書き直すべきだと言えるでしょう。

みんながこの本を読んで、そんな文書を書いてくれれば、
世の中の生産性は10倍くらい上がるのではないだろうか。
残念ながら、そんな世界は来ないのだろうけど。

社会人なら、と言わずとも学生の間に読んでおくと、
非常によいと思われます。
はい。残念ながら私は読んでませんでした。

ということで、オススメ度は文句なしの★5つです!

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:自分の小さな「箱」から脱出する方法

自分の小さな「箱」から脱出する方法
自分の小さな「箱」から脱出する方法
  • 発売元: 大和書房
  • スタジオ: 大和書房
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2006/10/19

★★★★★

箱: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいるで興味を持って読んでみた。
人を動かす」と共に、人間関係の基本を学べる、とても良い本。

「箱」という言葉は、自己防衛反応が起こってしまった状態、
というような意味合いと理解した。
この状態では良好なコミュニケーションを行うことはできない。
売り言葉に買い言葉で、敵対関係がエスカレートするだけだ。

では、態度を硬化させ、人間関係の障害となってしまう、
「箱」に入らずにいるには、どうしたらいいのだろう?

それは、心を平和に保てるようにすること。
そのためには、自分の心に背かないこと。
するべきと思うことはする、しないべきことはしない。
そうすれば、自分を正当化する必要がなくなる。
それは誰のためでもなく、自分の心の平和のため。

こう考えることで、偽善と思わるんじゃないか、
などと余計なことは気にせず、楽に動けるようになった。

この本を読んだのは結構前なのだが、上のようなことに気をつけて
生活するようになった。
すると周りからも、「感じが変わった」と言われたりするようになった。
私にとって、それだけの影響力を持つ本だった。

オススメ度は★5つです。
すべての人にオススメできる、すばらしい本です。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru