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感想メモ:千住家の教育白書

★★★★★

千住博、千住明、千住真理子。

芸術家一家の教育方針について語られた本なのかな、
と思って手に取ったのだが、良い意味で大幅に裏切られた。
この本は、ある家族の人々の、この上なく濃厚で壮絶な、
生と死の様子を綴る人生の物語の本だった。

確かに、教育方針について語られている部分はある。
言葉にすると簡潔。しかし実行はとても難しい。

問題は子供がいかに興味を持つかということ、
それに対して何パーセントの集中力をもって
突進するかということ。(p79)
一番好きなことをやらせるのが、一番伸びるのだよ。
興味をもって集中させること以外に、
子供を伸ばす方法はない。(p86)

このあたりを読んで感じたのは、
野口晴哉氏が語ることと同じだということ。

自発性。

これがキーワードであるようだ。
そして、これは決して子供だけの話ではなく、
他人に対してだけのことでもない。

もう一点も、非常に難しい話。

そこで得た結論とは、自分を無にしてかかることだった。
親は自分自身の期待を子供にかけてはいけない。
それは親のエゴイズムにほかならない。(p80)
私利私欲のすべてを捨てて、
子供と接しなければならない。
それでは親はかわいそうかというと、そうじゃない。
子供が賢く育ったら、うれしいことなんだ、と思う。
報いのない愛、献身の愛、神に近い愛、
これは自分自身が修練し、自分を磨くことにかかっている。
結局、子育ては、自分自身の問題といえるのだろう。(p80)

しかしこのことを、この両親はやってのけたのだと思う。
それは、次の言葉からもわかる。

「僕は生まれてきてよかった」(p188)

ここまで言うことができるだけの努力。
限界までの努力が必要とされる道を選び、
体力の限界まで自分を追い込む生活を何年も続けること。

それをそんな茨の道を行く我が子の選択を心から信じ、
全身全霊をもって支え続けること。

父、母、子。
千住家の人々、いずれの中にも非凡さを見た。
それは、その家庭の中で生きてきたからこそ、
得られたものなのだ。

オススメ度は★5つです。
全ての人にオススメですが、
子供を持つ方には、特にぜひ読んで欲しい本です。

Hiroshi Senju
千住 明公式ウェブサイト
千住真理子 オフィシャルサイト


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感想メモ:副交感神経アップで健康になれる!

★★★★★

緊張時に働くのが交感神経
リラックス時に働くのが副交感神経

この交感神経と副交感神経のバランスが
崩れてしまうのが、自律神経失調症
日本人に多いのは、交感神経が強く、
副交感神経が弱すぎるケース。

とはいえ、
「ライフスタイルをあらためろ」
と言われても簡単ではないし、
「もっとテキトーな性格になれ」
と言われてももっと難しい。

しかしこの本は、
「首の筋肉の緊張、つまり首のこり
が自律神経のバランスの崩れの
原因であるケースが多い」

と説く。

首には、骨、筋肉や様々な神経が通っている。
首のこりによって神経が圧迫されると、
自律神経の乱れやうつ状態などの症状をも
引き起こすというのだ!

首のこりに何よりもよくないのが、
PCやデジタルデバイスを使った、
うつむいた姿勢。

確かに、一日の中で、見上げる時間って
何秒あるだろう…

めまい、微熱、自律神経失調(胃腸の乱れ、吐き気、
不眠、肩こり、風邪…)などの症状に当てはまる人に、
強くオススメします。
少なくとも30分に一回は首を休めましょう。

こちらにチェックシートがありますので、
どれくらい当てはまるか、試してみるのどうでしょう。
問診表

同じ著者の「首を治せば病気が消える」と合わせ、
PC社会の現代人必読かもしれません。
ということで、オススメ度は★5つです!


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感想メモ:首を治せば病気が消える

松井 孝嘉
ワニブックス 2007-03
¥ 1,365

★★★★★

自律神経失調症、うつ病など、
心の病気とされているものは、
完治が難しいとされている。

知人にも例はあるし、
そうなのだろうな、と思っていた。

しかし、もしこれらの原因が
「首の凝り」
であるのだとしたら、首を治すことで、
症状も完治させることができる…

「頸性神経筋症候群」
というのがその病名。

何より、今まで有効な打ち手が少なかったことに対し、
明るい可能性が示されているのだ。
事例も豊富だ。これはすごい話だ。

IT系にうつや自律神経失調が多く見られるのも、
ずっとPCを使ったうつむいた姿勢で
首に負担がかかりやすいということで説明がつく。

うつむいた姿勢は、
まっすぐな状態よりも、通常の三倍、
首に負担がかかる(p54)

画面に集中して姿勢を崩す、
点ではゲームも同じだ。

私は、「ゲーム脳」ではなく、
「ゲーム首」という言葉を
提唱したいと思います。(p55)

ゲームで脳が変わる、とかではなく、
首に悪い、という話であれば納得がいく。

他にも、頚性神経筋症候群であるのに、
慢性疲労症候群、繊維筋痛症などと
誤診されているケースもあるようだ。

「頸性神経筋症候群」
おそらくこれから知名度が上がっていきそう。
覚えておこう。

重要な知識を新たに得ることができました。
オススメ度は★5つです!

松井 孝嘉
ワニブックス 2007-03
¥ 1,365


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感想メモ:「また、必ず会おう」と誰もが言った。

喜多川 泰
サンマーク出版 2010-11-18
¥ 1,470

★★★★☆

高校生活での夏休み。
熊本から東京へ日帰りで出てきたが、
夕方の帰りの飛行機に乗り遅れてしまった。
財布の中には3000円ほど。
訪ねる知り合いも泊まるあてもない・・・

そんな状況になったら、どうするだろうか。
「なんでオレがこんな目に・・・」と
途方に暮れるだろうか。
それとも「きっと一生忘れられない体験になる!」
と前向きに考えられるだろうか。

主人公の秋月くんも、始めはモロに前者だった。
しかし、人々との出会いが彼を変えていく。
そんなストーリー。

「手紙屋」の喜多川さんらしく、物語に乗せて、
若者へのメッセージが伝えられている。
もちろん、大人にこそ響くメッセージも
あるわけで、我が身を振り返ったり。

オススメ度は★5つです。
とても良い本でした。

喜多川 泰
サンマーク出版 2010-11-18
¥ 1,470

参考:
「「また、必ず会おう」と誰もが言った」喜多川 泰 – 【本ナビ】本のソムリエの一日一冊ビジネス書評


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感想メモ:未来記憶

池田貴将
サンマーク出版 2011-09-13
¥ 1,365

★★★★★

テーマは「目標達成」
仕事だけではなく、プライベート、
人生における目標であってもいい。

まじめな人の傾向として、目標に期限を切ると、
できなかったらと不安になったり、
目標のことを思い出すのもイヤになったりする。
こんな状態を、どう解決すればいいのだろう?

目標達成に向かうエネルギー源は、理性ではなく感情。
「未来記憶」とは、感情を伴って、
じっくりと未来をイメージする
こと。
これが本タイトルでもある、この本のキーコンセプト。

普通過去の記憶で生きていて、
明るい未来を思い描いて楽しくなるような時間は
圧倒的に足りない。

過去の記憶がマイナスの感情を生み出すので、
それをプラスの感情を生み出す「未来記憶」で
塗り替えればいい、ということ。
それこそが目標達成のエネルギー源となる。

EPPRサイクル
Emotion(感情)→Potential(可能性)→Performance(行動)→Result(結果)

目標の期限設定や、計画からのズレについても、
おもしろい捉え方をされている。

「期限は守らなくてはいけないものだ」という思い込みこそが、
目標達成の難易度を上げてしまっていたのです。

期限を決める理由は「どのくらいのスピードで成長するのかを
自分で確認するため」だけにある
のです。
計画からズレだということは、
「学び、成長するチャンスがやってきた」
という合図
なのです。
1、目標の価値は「今」をどれだけ変えられるかで決まる
2、目標は「取り組むこと自体に価値がある」ものを選ぶ
3、目標とはどんなに自分が成長したいかを明確にする手段である
4、目標とはつねにバージョンアップするものである
5、目標の期限は、自分の「成長速度」を決めるためのものである

実用的かつ新しい考え方を知ることができた。
自分の考え方に取り入れてみたい。
オススメ度は★5つです。良い本でした!

池田貴将
サンマーク出版 2011-09-13
¥ 1,365

参考:
「未来記憶」池田貴将 – 【本ナビ】本のソムリエの一日一冊ビジネス書評


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感想メモ:インナーワーク

★★★★★

自分が持つ能力を十分に発揮し、夢中になって働く。
そんな「ワークフリー」の状態を実現するためには?

  • あなたはなぜ働くのだろうか?
  • どんな風に働きたいのだろうか?
  • 自分の人生のハンドルは、自分で握っているか…?

日頃考えない、というより
考えないようにしている質問に、
向き合わざるを得ない。

「セルフ1」と「セルフ2」

「インナー」シリーズの話のベースとなるのがこの考え方。
以前の著作である「インナーゲーム」は、
テニスコーチとしての気付きから、
「セルフ1」と「セルフ2」という考え方を提唱している。

簡単に言うと、
「コーチが生徒に技術を教える」
という一般的なやり方ではなく、
「生徒に質問し、気付かせ、能力を引き出す」
というスタイルの方が、高い成果が得られた
のだ。

詳細はこちらを参照のこと。
感想メモ:インナーゲーム

この考え方は、スポーツだけでなく仕事にも適用できる。
他人に対しても、自分自身に対しても。
というのがこの本の内容だ。

興味深い話が多かった。
以下、引用ばかりになってしまうが、
面白かったフレームワーク的なものを紹介していく。


ACTトライアングル(知覚、選択、信頼)

1. 知覚する(Awareness)
良い/悪いの判断を交えない
「悪いところを直そう」とするのではなく、
あることに気をつけてみるだけ。
例えば、1~10の10段階評価をしてみる。
直そうとしなくても、知覚するだけでも結果が改善する!

2. 生徒に習得の選択権を残す(Choice)
生徒が、答えを与えられるのではなく、
学習と変化の主導権は自分が握っている、という自覚。

3. セルフ2を信じる(Trust)
持って生まれた能力を信じる。
ものごとを習得する際の主役は
コーチではなく生徒本人の内側の能力。

質の高い集中をするために

熱中し、時間も忘れて没頭するような集中状態。
子供の頃はしばしばそうなっていた記憶があるが、
大人になると少なくなっているような気がする。
あの集中力を取り戻すにはどうすればいい?

  • セルフ1の声には耳を貸さず、黙っていてもらう
  • セルフ1の気をそらす
  • 強制しない。集中は興味から生まれる
  • 評価や批評をしない
  • 必要十分な安全性(安心感)と必要十分なチャレンジ性(困難さ)

PLEトライアングル

  • Performance 能力発揮
  • Learning 学習
  • Enjoyment 歓喜

これらは対立するものではなく、
相互依存の関係にあるという。
そして、仕事に対して両立させるべきだと。

しかし残念ながら、業務において
従業員の歓喜を求める企業は多くない。

働くとは、自分の本質であるセルフ2の欲求のままに
「能力を発揮し」「学習し」「歓びを体験する」
ことだと再定義できれば、ワーク・フリーへ大きなステップになる。
その瞬間その瞬間に歓びを感じることが私のプライオリティだ。

楽しんで仕事したときほど結果も良いし、
周囲に対する貢献度も高い。
この「利己的」は、個人と会社両方の「利」のためなのだ。
仕事での歓びの質を高めるための第一段階は、
ただ単にその現状に目を向けることで十分だ。

楽しい方が良い仕事ができる。
きっとその通りだ。
それを測る方法が、エンジョイチャート

仕事中の心の状態  各状態の時間の比率(%)を記録してみる。
歓喜(8~10)
中間(4~7)
悲惨(1~3)

あれ・・・?歓喜がない・・・

動く能力モビリティ

1.自分にモビリティを認めよう。モビリティは誰もがすでに持っている
2.自分がどこに行きたいのか、最も明確な絵を描こう
3.自分の変化の中で変化する意欲を持とう
4.自分の目的をクリアに保とう
5.自分の動きと方向をシンクロさせよう

動く自由。
誰も束縛していないにも関わらず、
動く前からあきらめてはいるのはなぜだろうか?
あるいは、動けるという可能性について、
考えることすらないのはなぜだろうか?

インナーワークの第一のステップは、
自分が運転する車は「動く」ことが
できるのだと認識することだ。
2番目のステップは、その車は
「自分の車」であることを理解することだ。

可能性を閉じているのは自分自身だと
気付く事なのだろう。

STOPツール

  • STEP BACK
  • THINK
  • ORGANIZE YOUR THOUGHTS, AND
  • PROCEED

目的地を決めずに走り始めるのは、
汗はかけるが目的地に近づけたかはわからない。

例え数秒でも、何かを始める前にショートSTOPを取り、
それが本当にやるべきことかを考える。
これだけでも効果がある。

コーチング

・「入れ替わり」の技術
生徒の立場に立って考える。
生徒が「考えること、感じること、望むこと」を想像してみる。

だいたい、欠点を指摘されることは望んでおらず、
コーチが言ったことを上手くできるようにしてしまう。
その緊張がパフォーマンスを阻害しているとしたら?

・3つの対話
知覚のための対話:オープンな知覚ができるように
選択のための対話:義務よりも主体性を持てるように
信頼のための対話:内側の障害を取り除けるように

ハンドルを握るのは本人。コーチは助手席。

・コントロール

今コントロールしているのは何か
今までコントロールしようとしていたのは何か
コントロールしなかったものの内で、今後できるものは何か

・フィードバック
査定ではない。事実がどうなったかを質問するだけ。

「教える」とは知識を伝えることで、
長い時間を必要とします。
コーチングはそうした足し算ではなく、むしろ引き算です。
目標に向かう際に必要となるものを除去する作業です。

全く知らずに読んだのだが、
このガウェインのインナーゲームの考え方が、
コーチングの源流である
ようだ!

インナーゲーム – Wikipedia
現代の倫理道徳 Q&A<2002-44>

コーチングの技術を表面的に知るだけでも意味はあるだろうが、
その技術がどういった背景から生まれてきたのか、
セルフ1とセルフ2の考え方を知っておくだけでも、
理解の深さが全く異なるはずだ。


久々に、かなり時間をかけてじっくりと読んだ本だった。
最初はとっつきにくいかもしれないが、
読み進めるに連れて、どんどんおもしろくなってくる、
深い本でした。

「働く」ということについての様々な気付きを
数多く与えてくれる本でした。
オススメ度は★5つです!


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感想メモ:母さんのコロッケ

母さんのコロッケ ~懸命に命をつなぐ、ひとつの家族の物語~
母さんのコロッケ ~懸命に命をつなぐ、ひとつの家族の物語~
  • 著者: 喜多川 泰
  • 発売元: 大和書房
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2011/09/09

★★★★★

日頃は目の前のことに追われて、
「自分は何者なのか」
なんてことを意識することはない。

だからといって、それが望ましいのかと言えば、
そんなことはなく、むしろ望ましくないだろう。

自分は何者なのか?
何のために生きているのか?
何をしたいのか?

そんなことを、家族をさかのぼり、
自分のルーツを確認することで考え直す、
よいきっかけを与えてくれる。

どの世代が読んでも楽しめるとは思うが、
最も響くのは、子どもがいるが、まだ小さい、
という三十台前後の世代だろう。

タイトルからは、
泣きながらコロッケを食べたらしょっぱかった、
みたいなシーンが出てきそうだが、
そんなことはないので安心して欲しい。
って心配してないか。
ともあれ、オススメ度は★5つです。

喜多川さんの★5つ率はすごいですなぁ。
喜多川さんの本が未読の人は、
下の「関連」を参考に、
ぜひとも他の本を読んでみることをオススメします。

母さんのコロッケ ~懸命に命をつなぐ、ひとつの家族の物語~
母さんのコロッケ ~懸命に命をつなぐ、ひとつの家族の物語~
  • 著者: 喜多川 泰
  • 発売元: 大和書房
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2011/09/09

関連:


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感想メモ:ユダヤ人大富豪の教え ―ふたたびアメリカへ篇

ユダヤ人大富豪の教え ―ふたたびアメリカへ篇
ユダヤ人大富豪の教え ―ふたたびアメリカへ篇
  • 著者: 本田 健
  • 発売元: 大和書房
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2011/06/27

★★★★★

性格分析は多々あるが、この本に出てくる4つのマトリクスは
とてもわかりやすく、かつ納得できた。

感情のない人はいない。
オトナになると感情よりも論理が優先されるっぽくなるが、
感情がなくなるなんてありえない。

人生を動かしているのは、感情だ。
それは、人をよくも悪くも支配するといっていいほどの力を持つ。
にもかかわらず、私たちのほとんどがそのことをよく知らず、
感情を無視して生きている。

紹介されている性格の分類はシンプル。
ポジティブ/ネガティブ、自立/依存の2軸。
かけ合わせて、4つの組み合わせができる。
つまり、ポジティブ自立、ネガティブ自立、
ポジティブ依存、ネガティブ依存。

おもしろいのは、対角同士で引き合うということと、
一人の人の中にも全ての要素が存在し、
相手との関係によって、場所が変わる
(相手の対角になる)ということ。

こういった人間関係の心の動きが理解できれば、
様々なところで応用が効くはず。
人が関与しないことなど、ほとんどないのだから。

以下、メモした部分。
分量が多いのは、良い本である証拠。

すべての[ポジティブ自立]の人は、
[ネガティブ依存]から振り切れて、
[ポジティブ自立]になるからだよ。
同じように、すべての[ネガティブ自立]の人たちは、
昔、[ポジティブ依存]だったのだ。
[ポジティブ][ネガティブ][自立][依存]になったのは、
人が痛みに耐えきれなくなったからだよ。
マトリックスの対極にいくのは、
その二人がそれぞれ同じ痛みを
かかえているからなんだ。
「願望実現の五つの条件]
1)自分の夢である
2)心からワクワクする
3)自分だけでなく、人のためにもなる
4)まわりもワクワクする
5)将来にわたって人を幸せにする
障害の本質は、その人がどれだけ本気で
夢に向かっているかのテストみたいな
ものだといっていいだろう。
そのテストを軽く乗り越えられるかどうかで、
夢が実現するかが決まる。
ライフワークとは、君のエネルギーが
全開になっている状態だ。
自分が心から楽しんでいて、充足している。
それが仕事をしているときか、
何か別の活動をしているときかはあまり関係ない。
このマトリックスを上手に活用する一番の鍵は、
相手を[センター]にいざなうことだ。
結果的に、[自立]型の人からはエネルギーの無駄遣いが減り、
[依存]型の人からはエネルギーが出てくる。
そのためには、自分が相手との中間地点に
飛び込まなければならない。
相手が[ネガティブ依存]に見えたら、相手の感情を感じてみる。
相手が[ポジティブ自立]だという場合は、
『この人は何を怖がっているのだろう?』と考えてみる。
相手が[ネガティブ自立]なら、『この人は、なぜそんなに過剰な責任を感じて、
コントロールばかりしようとするのだろう』、
[ポジティブ依存]なら、『なぜ、そんなにオドオドしなければいけないんだろう』
と感じてみる。

オトナの世界は論理で動いているように見えて、
感情に理屈の皮をかぶせているだけのことも多い。
人間関係の理屈は、ぜひ知っておくべき。
オススメ度は★5つです。

ユダヤ人大富豪の教え ―ふたたびアメリカへ篇
ユダヤ人大富豪の教え ―ふたたびアメリカへ篇
  • 著者: 本田 健
  • 発売元: 大和書房
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2011/06/27

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感想メモ:富を手にする「ただひとつ」の法則

富を手にする「ただひとつ」の法則
富を手にする「ただひとつ」の法則
  • 著者: ウォレス・D・ワトルズ
  • 発売元: フォレスト出版
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2005/07/22

★★★★★

望んでもいない幸運が舞い込んできて、
人生超うまく行った。

というようなケースは、残念ながら
宝くじの一等が当たる確率ぐらいに少ない。

一方、いわゆる「成功している人」というのは、
成功する前から、目指す姿を描き、
それを実現するための道のりを進んできた結果として、
その状態に到達してきたのだろう。

つまり、逆に言えば、
「望んでいないことは叶わない/叶いにくい」

奥ゆかしい日本人である我々は、自分が現状とは違った姿で
羽ばたいているのを想像することなど、
あまりないのではなかろうか?

■望んでいるものを思い描く

想像できないということは、
いざチャンスがあったとしても、
自分にブレーキをかけてしまうだろう。
それはつまり、準備ができていないということだ。

想像するといっても、どうすればいいのだろうか?

実際に、望んだものにいつも囲まれている状況を想像してください。
それらを自分のものとして、自由に使っていると想像してください。
じっさいに手に入れたと考えて、それを利用してみてください。
イメージが明確で具体的になるまでじっくりと考え、
そこにあるすべてを所有しているという「精神的態度」をとってください。
望みどおりの環境と経済力が与えられたと想像し、
その状態が続いている、と思ってください。
ただし、たんなる夢想や空想で終わらせるのではなく、
それがまさに実現されようとしているという「確信」と、
みずからの手で実現させる「決意」を」強く持ちつづけることを、
忘れないでください。

自分が何を望んでいるのかを十分に考え、
それを映像化するなどして、鮮明に思い描く。
実現した状態の感覚を、リアルに想像してみる。

ポイントは、それが絵空事ではなく
「実現するのだ」という確信と、
「実現させるのだ」という決意
確かに、いつか宝くじが当たればいいなぁ、
ではイマイチだろう。

■「感謝すること大事」な理由

最良の形や性質を帯び、すぐれたものに注意を向けると、
すぐれたものが身の回りに集まってきて、
あなた自身とてもよい状態になるでしょう。
われわれは《思考する存在》ですが、
《思考する存在》とはみずからの思考した形をとるものなのです。
感謝の心は、常に善なるものに向けられているため、
善なるものになろうとします。

暗いことばかり考えていれば、暗くなる。
感謝は善い部分に意識を向けることなので、
習慣づければ心も善いものに近づく、と。

この話題については、心を鍛える言葉も参考になる。

■仕事について

希望する仕事についたあなた自身のイメージを脳裏に浮かべ、
決意と確信を持って今の仕事に「働きかけ」てみてください。
そうすれば、かならずや望む仕事が手に入れられることでしょう。
やりたいことをやってみるのが人生です。
気の進まないことばかりさせられて、
やりたいことができないならば、
心から生きる喜びを感じることはできません。
それに、やりたいことなら、かならずできるはずです。
やりたいという気持ちは、それができるという証なのです。

うーん、その通りですなぁ。

潜在意識。コンフォートゾーン宝地図思考の現実化
今まで読んだ本でも目にしたことがある
内容ではあるのだが、なぜかこの本はとても腑に落ちた。

この本がうまく書かれているのか、
今までの蓄積があったからなのかはわからないが、
人生について考えさせられる、良い本だった。

こういうことを考える時間も取らないといけませんな。
オススメ度は★5つです!

富を手にする「ただひとつ」の法則
富を手にする「ただひとつ」の法則
  • 著者: ウォレス・D・ワトルズ
  • 発売元: フォレスト出版
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2005/07/22

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感想メモ:動きが心をつくる──身体心理学への招待

動きが心をつくる──身体心理学への招待 (講談社現代新書)
動きが心をつくる──身体心理学への招待 (講談社現代新書)
  • 著者: 春木 豊
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 798
  • 発売日: 2011/08/18

★★★★★

「動き」と「心」は、どんな関係?

多くの人が
「心が指令を出した結果、動きが起きる」
のだと考えているだろう。

しかし、心と身体はつながっているので、
そう簡単な一方通行の因果関係ではない。
むしろ、互いに影響を与え合うという関係だ。
このことは、心はなぜ腰痛を選ぶのかなど、
医療の分野でも言われていることだ。

このように、身体の動きが心の動きに影響を及ぼす、
という立場に立つのが「身体心理学」。

基本的に身体心理学は
身体の動きやそこから生ずる感覚や
気分・感情という心の根源に立ち戻り、
単なる観念ではなく、現実に密着したリアルな
心の働きを明らかにしようとするものである。
脳という中枢の存在は、
末梢である四肢の活動の経験の集積であって、
末梢である身体なしに存在しえない。

特に、次に挙げるウィリアム・ジェームスの説は、
とても興味深い。

身体的変化は
刺激を与える事実の知覚の直後に起こり、
この変化の起こっているときの
これに対する感じがすなわち
情動であるというものである。

「悲しいから泣く」のではなく、
反射的に泣くという身体の変化が起こり、
情動はその結果ついてくる、つまり
「泣くから悲しい」のだというのだ。

呼吸、筋反応、表情、発声、姿勢、
歩行、対人距離、対人接触、
これらは自動的に行われるものでもあるし、
意識的に行うこともできるものでもある。

これらを意識的にコントロールすることで、
心にも影響を与えることができる、
という様々な研究結果が紹介されている。

例えば、呼吸はゆっくりと腹式で、
吐き切った後、吸う前ににしばらくそのままでいる、
というポーズのある呼吸が、
生理的な安定をもたらす
とのこと。

他にも、以下のような実験結果が紹介されている。

  • 姿勢を変化させて音楽を聞くと、
    背筋を丸め、顔は下を向けたときに
    ネガティブな感じに聞こえる
  • 「イー」と発音する場合(口が横に広がる)と
    「ムー」と発音する場合(唇がとんがる)では、
    前者の方が快を感じ、落ち着くと感じる
  • 歩くときに歩幅を大きくし、テンポを上げると、
    自信があり、開放された気分に変化した
    (指でリズムを刻むだけではならない)

また、筋肉を緩める訓練をしておくと、
恐怖への耐性も強くなるそうだ。
精神的な緊張は、身体的な緊張と
一体のもの
なのだ。

筋肉を緩めると、ストレスを下げ、
免疫活動を高めるという結果もある。
つまり、筋肉を緩める技術を身に付ければ、
筋肉だけではなく、精神面や健康面にも
その効果は及ぶ
ということなのだ。
おもしろい!

本の最後には、身体を動かすことで、
心も健やかに保つためのエクササイズが
紹介されている。

心も身体も健やかに保ちたい。

これは万人の願いだろう。
そのための貴重な気づきが多く得られる本だった。
オススメ度は★5つです!
心と身体の健康に興味がある人は、ぜひ。

動きが心をつくる──身体心理学への招待 (講談社現代新書)
動きが心をつくる──身体心理学への招待 (講談社現代新書)
  • 著者: 春木 豊
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 798
  • 発売日: 2011/08/18

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