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感想メモ:性格は捨てられる

性格は捨てられる
性格は捨てられる
  • 発売元: 中経出版
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2008/07/16

★★★★☆

  • 性格とは、自分の変えられない本質(個性)がまとった、
    刺激に対する反応パターンの集合体である
  • 一つ一つのパターンは、過去の反応の蓄積なので、
    現在の状況では役に立たないものであることもある
  • こういったパターンを検証して変えていくことにより、
    その集合体であるところの性格も変えられる

といった内容だと読んだ。

人それぞれ、心のなかにある「パート」は違います。
ですから、それらのパートが集まって作り上げた「性格」によって、
出来事を取り入れる時の内容が変わるのです。

この
刺激に対する反応については「7つの習慣」
でも語られている。反応には選択の余地がある、という話だ。
そして、その反応を選択しようという努力の積み重ねが、
人を形作っていくという話も、そうなんだろうと感じた。

小さなことでも、続けてみれば積もってくるのがわかります。
そして振り返ったとき、「私って、こんなにできることがあるんだ!」
という自信が湧いてきます。

自分自身を振り返っても、10年前とは結構違う性格に
なっている気がするし。

著者本人も、かつては周りにきつく当たる性格だったのが、
NLPとの出会いによって性格を変えられることを
身をもって学んだのだという。

後半はワークが多くなるが、前半の話だけでも読む価値がある。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:最強の集中術

最強の集中術
最強の集中術
  • 発売元: エクスナレッジ
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2008/03/26

★★★★☆

子供の頃は、1つのゲームをずっと遊んだり、
1冊の本を繰り返し読んだり、
集中力が持続する時間が長かった気がする。
それに比べて、今はどうも集中力が減っているような…

この本は、注意力の分野で30年以上研究している権威
(そういう人がいるそうだ)の本。
確かに、集中力、注意力を保つ秘訣があるならぜひ知りたい。
タイトルには集中術とあるが「注意力を管理するスキル」
とも言えるだろう。

集中力が不足する状態には、
1.興奮が不足しているボーッとした状態
2.興奮が過剰な状態
と、二つあるそうだ。
大人が集中できない場合というのは、どうも後者である気がする。

というのも、「パソコンの使い方に注意」という項目で
思い切り思い当たったからだ。

神経がたかぶっているときは、新しいアプリケーションを開いて、
いろいろな作業をはじめたくなる。アドレナリン過剰の脳は、
いくらでも仕事をほしがるのだ。
脳の要求を退け、あくまでも冷静に考えよう。
興奮状態にあるときは、刺激が少ないほど集中力が高まるのだ。

確かに!
これはアドレナリン過剰で集中力を欠いている状態だったのか。
ブラウザやメーラーやtwitterアプリは特に刺激が強いので、
不要なときは意識的に閉じておくべきなのだろう。

というようなことを以前考え、
Thinkというアプリを使っていたのを思い出した。
そして、MacJournalを使っているのが、全画面表示ができるから
というのが一つの理由だったのを思い出した。
Think+PresentYourAppsで作業用の環境が作れた

また使い始めてみよう。

先延ばし、不安、怒り(緊張の高まり)に対処するには、
まず、これらはすべて恐怖心に根ざすものであることを理解する必要がある。
また先延ばしは、衝動性や注意力の
散漫性と深く結びついていることも分かった。

先延ばしは誰もがなじみ深いものだと思うが、
実は根深く、そして手強いものであるようだ。
それでは、先延ばしをなくすにはどうすればいい?

階段全体を見る必要はない、ただ最初の一段を上がればいい
〜マーティン・ルーサー・キング〜

小さい一歩を踏み出す、ということだ。
(参考:脳が教える! 1つの習慣
他にも載っていたが割愛。

次は、注意力をコントロールすることで、
他人へも影響を及ぼすことができる、という例。

そして実験した結果、この方法が実際に効果的であることを発見する。
彼女は、自分にとって望ましい行動には注意を向け、
望ましくない行動は無視することにしたのだ。

この例は、夫の行動を変えるというものだが、
実は野口整体の野口晴哉先生の本にも、
子育ての方法として書かれているのはおもしろい。

自分の集中力がベストの状態を知ること。
自分が興奮が不足側なのか過剰側なのかを考えること。
その考え方を知るだけでも、この本を読んだ価値があるだろう。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:イチロー心理

イチロー心理
イチロー心理
  • 発売元: 東邦出版
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2010/03

★★★☆☆

見開き2ページの、1ページ目にイチローの言葉、
2ページ目にその解説、というスタイルで78項目並べられている。
「イチロー思考」シリーズの第5弾らしい。
ちなみに1〜4は、「思考」「頭脳」「哲学」「脳力」。
おそらくこれらの単語にはそれほど意味はないと思われる。

1ページの解説なので、当然深い話にはならない。
それでも、さすがイチローいいこと言った!
というところはあるので、そういう言葉を拾えばよいかと思う。

私が拾ったのは次の言葉たち。

「トレーニングって、なぜ、やるものなんでしょうか?
『これだけやったのだから』って、レベル低いですね」
「一番の逆境を経験できる機会なんてそうはありません。
すべてを困難な状況に持っていった上で目標を達成できたら、
その経験は大きな武器となりますから」
「僕は気に入った店を見つけると、そこに通い詰めになるんです。
もう、毎日のように行ってしまう」

イチローが昼食に毎日カレーを食べているというエピソードを
知っていた私は、上の話もなるほどな、そういう執着心が、
物事を凡人を遥かに超えるレベルまで突き詰める資質なのかもしれない、
と読んだわけだが、次の話を読んで仰天した。

「僕は去年のシーズン中、途中からカレーは食べてないんです。
日本から来てくれた昔からの知り合いの方に讃岐うどんを頂いたんですけど、
それがメチャクチャ美味しかったんですよ。今まで食べていたうどんと違って
コシがあって、僕のお昼はカレーからうどんになっちゃったんです。」

なんと!!
私の中ではイチローと言えばカレーだったのに!
それが讃岐うどんになってしまった。
ま、だからなんだと言う話ではある。

サラサラっと読めるので、イチローに興味がある人はぜひ。
オススメ度は★3つです。

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感想メモ:楽に楽しく生きる

楽に楽しく生きる 小林正観 著(弘園社)

★★★★☆

著者は小林正観氏。
何度か名前は見かけて気になっていたものの
読んだことがなかったので、初めて読んでみた。

ちょっと気になったところを挙げてみようと思ったら、
量が多くなった。

  • 相手を変える必要なんかどこにもない。その人を認めて、
    自分が<気にならない人>になったら、それで”終わり”です。

イヤな人とぶつかってしまった場合、
相手を変えられないと悩むことがある。
でも相手は変わらないし変える必要もない、
という考え方。

  • 過去、どう生きてきたか。その結果として、今のあなたがここにいる。
  • きそわない・くらべない・あらそわない

これらも含蓄深い。

  • 100%美しい心でやっていこうと考えなくてもいいですから、
    「究極の損得勘定ができる人、究極に欲深い人になってください」
  • どんなに下心があって、野心があったとしても、
    実際にそれをやった人を<実践者>と言います

ここがおもしろいところだと思う。
損得勘定があっていい、実践することの方が大事だと。
内面の美しさは第一目標ではないという考え方。

  • 人はいつも<正しい>ことを受け入れるのではなくて、
    <温かいもの>を受け入れるのです。

同じ意見であっても、言う人によって受け入れられ方が変わるのは
誰しも理解できることだろう。

さて、我が身を振り返ってみると、
「ありがとう」
とはよく言う方だと思うが、
ほめられたときに受け入れるのが下手だと気づいた。

厚意なのだから、内容に同意するかよりも前に、
ほめてくれたことに対して
「ありがとう」
ということにしようと思う。

キーワードは以下の通り。
ありがとう、実践、損得勘定
オススメ度は★4つ。良い本でした。

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感想メモ:チギレグモノ、ソラノシタ

チギレグモノ、ソラノシタ
チギレグモノ、ソラノシタ
  • 発売元: 小学館
  • 価格: ¥ 1,155
  • 発売日: 2009/08/19

★★★★☆

コールドリーディングで有名な石井裕之氏。
小説形式で心の悩みを楽にするコツを伝えている本。
こういうテイストの文章を書く人だと思っていなかったので
意外だったのだが、よい方に裏切られた。
(この感想は、本のソムリエさんと同じ。
「チギレグモノ、ソラノシタ」石井 裕之 – 【本ナビ】 一日一冊読書感想集

知識としては知っていることでも、
ストーリーの中で登場人物が体験しているのを読むのは、
頭に違った入り方をするようだ。
これは、喜多川泰氏の物語形式の自己啓発書と同じ形だ。

以下、心に残った部分。

”でも”という逆説の接続詞が、前に来る言葉の印象をキャンセルしてしまうからなんです。

「退屈な男がいちばん考えそうなことはなんだと思いますか?」
「さあ・・・なんでしょうか?」
「『自分は退屈な男だ』ってことですよ」

でもね、間違えちゃいけませんよ。”大切なことそのもの”を我慢しちゃいかんのだ。

というわけで、これまたよい本でした。オススメ度は★4つ。
最近当たりが多いなぁ。幸せ。

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感想メモ:3秒でハッピーになる 名言セラピー

3秒でハッピーになる 名言セラピー
3秒でハッピーになる 名言セラピー
  • 発売元: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2005/08/09

★★★★☆

名言というとなんだか堅い雰囲気がするが、
「いいこと言った!」ぐらいの感じの話が多く読みやすい。
なるほどな。そう思える話がいくつもあった。

共通して感じるのは、ピンチをチャンスに変える発想ができる人は
強いということ。そりゃそうだと思うだろうが、
なかなかそんな風に考えられる人はいない。
ただ、そういう人たちの考え方を学ぶことで、
少しは近づくことはできるのではないか。

以下、おもしろいと思った部分。

「その前にしあわせになってください。
しあわせであればどんな仕事をやってもうまくいきます。
まず、しあわせを感じることが先です。」

「しあわせは、なるものではなく、気づくもの」

「どうしたら、この局面を楽しめるか?」

著者はひすいこたろう氏。
ひすい氏は、話しているのを聞くとこれまた味がある。
こちらでメルマガへ登録すると、45分の音声が
無料でダウンロードできる。興味があれば。
ひすいこたろう氏 無料音声「人生に奇跡を起こすたった一つの方法」

なんとなく気が重いときに読むと心が軽くなる本。
本田健氏の「きっと、よくなる!」と似たテイストかな。
ちょっとした話のネタにもなるだろう。
オススメ度は★4つ。

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感想メモ:ベスト・パートナーになるために

★★★★★

世界に平和と幸せをもたらす本

相手のためを思っているのに、なぜか相手が怒ってしまった。
ものすごくつまらないことがきっかけなのに、
なぜかカチンと来て大げんかに発展してしまった。

異性との関係で、誰しも思い当たる経験があるのではないだろうか。

タイトルは、相手が自分と同じ価値観を持っていると期待するから、
わかってくれないという怒りが生じる。
だから、異性は異星人だと思おう(←うまいこと言った)!
そうすれば相手の思考パターンが違うことも受け入れられるでしょ、という意味。
そして、読み進めていくと、どんな風に違うのか、
どう接すればうまく付きあっていけるのかが理解できる。

男女が互いに異性についての知識を持てば、
男女関係のもつれの大部分が解消するだろう。
そして男女間の争いは、世の中の争いの
かなりの部分を占めているだろうから、
この本は世界に平和をもたらす本だと思うのだ。

男性は問題解決が生きがいの「ミスターフィクサー」。
女性はパートナーの成長を生きがいとする「教育委員長」。
この特性を理解するだけで、相手の行動の理由が読めるようになる。
そしてそれが嫌がらせでなく、善意から出ているのだということも。

このような男女の特徴の差は、脳の構造から違っていることに起因する。
(女性の方が左右の脳をつなぐ脳梁が太い、というのは間違いらしいが)

男性は、愛する女性が悩みや心配事を抱えている時に、
調停屋、つまり”ミスター・フィクサー”になろうとする。

女性は、親しい男性が何か誤りを犯した時、
”教育委員長”になろうとする。

男性は、精神的に不安定な状態に陥ると自分以外の何者にも
注意を払わなくなることによって自己防衛しようとする。

彼女が単に”感情移入”を望んでいるのにもかかわらず、
男は彼女が具体的な”解決策”を欲しがっていると勘違いしているのだ。

世の一般的な男性にとっては、目標を達成するということが
もっとも大切なのである。

彼女達にとって、人生でもっとも大切な根本原理は
コミュニケーションである。自分の思いを誰かに伝え、
分かち合うことの方が目的や成功を達成するよりも
はるかに大切だと思っている。

薄々感づいていることではあるが、あらためてまとまっていると、理解しやすい。

男性が行うべき「九十八の小さな愛情アプローチリスト」が、
非常に参考になる。これが全部達成できている人なら、
女性にモテモテ間違いなしだ。
ハンサムというわけでもないのに女性に好かれる男性、
あるいは逆というのは、こういうスキルを多く持っている人なのだろう。

あと、翻訳と解説が大島渚監督なのが気になった。

既にパートナーがいる人、これから見つける人、すべての人にオススメ。
オススメ度★5つ!

ベスト・パートナーになるためにを読みました! – みんなのレビュー&クチコミ検索

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感想メモ:詐欺師のすべて

詐欺師のすべて―あなたの財産、狙われてます (文春文庫)
詐欺師のすべて―あなたの財産、狙われてます (文春文庫)
  • 発売元: 文芸春秋
  • 価格: ¥ 550
  • 発売日: 2002/07

★★★☆☆

詐欺。
あまり人生において遭遇したくない物の一つだ。
しかし自分がプロの詐欺師に目をつけられてしまったら?
対策としては、やはり相手の手口を知っておくことだろう。

普通の人は詐欺についてあまり詳しくないだろうが、種類としては
林真須美のヒ素カレー事件で有名な保険金詐欺を始め、
土地、契約書、有価証券偽造、商品のパクリ、無銭飲食・宿泊、などなど限りない。

手口としては、訪問販売、電話勧誘、マルチ商法、点検商法、
景品付き販売、当選商法、などなどこちらも限りない。

詐欺のプロは、ターゲットが他の人に相談しないように、孤立させようとする。
従って、こういった知識を持っておいて、自衛するしかない気がする。

「最後に詐欺の鉄則十五箇条」が興味深いので紹介しておく。

  1. 「自分は詐欺師ではないとの信念を抱け」
  2. 「演技力を磨け」
  3. 「権威を利用せよ」
  4. 「人の弱みをにぎって活用せよ」
  5. 「無価値のものを価値あるように見せかけよ」
  6. 「真実を核にして嘘を構築せよ」
  7. 「最初はまともな話で相手を安心させよ」
  8. 「騙すなら徹底して騙せ」
  9. 「前科のない者を表に立てよ」
  10. 「必要なら契約書をつくって安心させよ」
  11. 「相手をあわてさせ、冷静さを失わせよ」
  12. 「あらゆる手段を使って時間を稼げ」
  13. 「引き際を心得よ」
  14. 「強い返済要求には応じよ」
  15. 「騙し取った金は隠しとおすか使い切れ」

あまり読んでいて楽しくはないが、生きていくには必要な知識かも。
オススメ度は★3つ。

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感想メモ:人間性の心理学

人間性の心理学―モチベーションとパーソナリティ
人間性の心理学―モチベーションとパーソナリティ
  • 発売元: 産能大出版部
  • 価格: ¥ 5,250
  • 発売日: 1987/03/10

★★★★☆

「マズローの欲求階層説」で有名なマズローさんの本。

この500ページを超える本は、対象は欲求だけではなく、
動機付け、神経症、心理療法などかなり幅広い。

欲求階層説は有名なので、どこかしらで聞いたことがあるだろう。
以下のようなものだ。

  • 欲求の5段階のヒエラルキー構造
    生理的欲求
    →安全の欲求
    →愛の欲求
    →自尊心の欲求
    →自己実現の欲求

詳細はWikipedia参照→自己実現理論 – Wikipedia

実際に読んでみると、この5段階は絶対的な順序ではないようだ。
人によって前後したり、あるものが強かったり強かったりするらしい。

欲求について、他にも以下のようなことが書かれていた。

  • 高次の欲求は、系統発生的にも、
    個体発生的にも、後から発達したもの
  • 高次の欲求ほど緊急性は低い
  • 高次の欲求を満足することにより、望ましい主観的結果
    ー真の幸福、平静さ、内的生活の豊かさーがもたらされる
  • 高次の欲求の満足は、低次の欲求よりも自己実現に近い

この自己実現を達成した「自己実現的人間」が
どのような特徴を示すについても、
かなり詳しく説明されていた。

上で触れた通り、欲求以外についてもたくさんのことが書かれている。

  • 充足状態は結果として、必ずしも保証された幸福とか
    満足の状態になるとは限らない
  • 欲求が満たされることも、満たされないことも、
    性格形成に影響を与える
  • 幼児期における愛の剥奪は病気を引き起こす。
    これらの病気は、子供のうちには慈悲と
    愛情のこもった親切心を与えることで治療できる

ということで、人間の心理に関する様々な考察が
盛りだくさんに提供されている。

なにしろボリュームがものすごいので、
軽い気持ちで手に取るのは難しい。
心理学に興味があり、かつ時間と気力があって、
初めて立ち向かえるだろう。

内容は文句なしに充実しているのだが、
そんな訳でかなり手強いので一個減らして★4つ。

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感想メモ:影響力の武器 実践編

影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣
影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣
  • 発売元: 誠信書房
  • 価格: ¥ 2,100
  • 発売日: 2009/06/09

★★★★★

「影響力の武器」の続編。
具体的な研究事例をベースに、「影響力の武器」で紹介された
原理がどのように働いているかを紹介している。

聖幸さん同様、メモを取っていたらメモだらけになってしまった。
これは良著の証。

  • 社会的証明とは、みんなやってますよ、というお墨付き
    日本人は特にこれに弱いかもしれない
  • 社会的証明は、例が自分の状況に近い人であるほど効果が高い
  • ネガティブな社会的証明は危険
    『赤信号みんなで渡れば』になり、悪事を助長してしまう
    →良い振る舞いを伝える
  • 平均よりも良い行いをしている人も、平均値に近づく力が働いてしまう。
    →良い行いには肯定的なメッセージを伝える
  • 特典を無料にすると、価値がないものだからと思われてしまう
    →実際の価値を合わせて示すと、ありがたみが増す
  • 上位商品の役割は、下のラインナップのお買い得度が増して見えること
    →数が出ないからといって最上位商品を外すと、
    その下のラインが最上位となってドミノ倒しになる危険性!
  • 恐怖による説得には、具体的な解決方法を同時に伝える必要がある
  • 返報性の原理には強い持続力があり、好き嫌いにも勝る
  • 「誰かを助けておけばいいだろう」と考える方がはるかに生産的
  • アンケートに、一言手書きの付箋を貼るだけで回収率が高まり、
    反応の早さも内容の詳しさも向上する
    何かを依頼するときには、その方法に親しみや心配りが表れていればいるほど、
    相手が承諾してくれる可能性が高まる
  • インセンティブと返報性とは異なるので注意が必要
    →誰かが「あなたが私に先に何かをしてくれたら」という条件つきで
    「◯◯してあげる」という見返りを提案してきた場合、
    あなたがそれに協力する義理はほとんどないということです。
  • 同僚、顧客、生徒、知り合いなど誰かに協力を促すためには、
    まずこちらが本当に完全に無条件で手助けを申し出なくてはいけない
  • 返報性は時間でどう変化する?
    恩恵を受けた側の人:受けた直後は恩恵の価値を高く見ていたが、
    時間が経つにつれて、恩恵の価値を低く見るようになる
    恩恵を与えた側の人:与えた直後は恩恵の価値を低く見ていたが、
    時間が経つにつれて、してあげたことの価値を高く見るようになる
  • ラベリングは、相手にそのラベルのとおりに振る舞うように求める
    →「いつもご協力頂きありがとうございます」というタイプ
  • 一貫性、コミットメントは人の行動を強く縛る
    例)質問で協力を引き出す
    (Yesと言ってくれそうな)社会的に好ましい行動をするかどうか尋ねる
    Yesならその理由を尋ねる
    自発的、積極的、公言されたコミットメントは強い効果
  • 「キャンセルなさるときはお電話いただけますか?」
    →自分で理由を書いてもらう
  • 目標を紙に書くのも、自分に対するコミットメント
  • 加齢と共に一貫性に対する志向は強まる=歳を取るとがんこになる
    →習慣との一貫性を伝えるとプラス
     ただし、以前の判断は「その時点では」正しかったと伝える
  • あまりよく思われていない人に頼みごとをする
    恩を施してくれた人は好意を持ってくれる
  • 「1ペニーでも助かります」
    募金してくれる人の数が増え、平均額は変わらなかった
    「少しで構わないので」と伝えるのがよい
    →「小さな一歩」効果
  • 自己宣伝は反感を呼び起こす
    他人に自分の知識や業績を紹介してもらう 資格や免状、証書でもいい
  • 集団における意思決定では、 結局意思決定をしているのはリーダー一人
    →リーダーは反対意見を求めるように意識する必要
    悪魔の代弁者でもいないよりマシだが、効果は小さくなる
  • 小さな欠点には先に知らせると、誠実さと写り好感度が増す
    ただし欠点は小さい必要。欠点と関連のある長所を示すと更によい
  • 人は自分の名前に似ている人やものに親しみを感じる。職業ですら!
    →相手のセリフを全く同じに繰り返すだけで好感度が増す
  • ニューコークは損失回避と希少性で理解できる
    →なじみのものを失う恐れ
  • 人にものを頼むときは、必ず強力な根拠を示すといい
    当たり前の根拠でも、受け入れてもらえる確率が上がる
  • 読みやすさ、理解しやすさ、発音しやすさを内容の説得力と関連付けてしまう
    発音しやすい、韻を踏んでいる、わかりやすい名前にすると良い
  • 8個ためると特典がもらえるポイントより、10個でもらえて既に2つあるポイント
    →途中まで来ていると感じることで、進みやすくなる
  • 鏡を置いておくだけで不正行為は減る。目のマークでも!
    →自分の目でも、他人の目でも効果あり。
  • 感情の高まり、睡眠不足は判断に影響を与える。しかもそれは自覚しにくい
  • 個人主義(米、英など欧米諸国)と集団主義(日本などアジア諸国)の国では
    判断基準が異なる
    →一貫性に訴えるか、社会的証明に訴えるかを変える必要

どれも身に覚えがあることで、日常生活にも応用が利きそうなことばかり。
なんだかずらずらと並べて読みにくくなってしまったが、
メモを取ってしまったのだからしょうがないじゃない!

ということで、影響力の武器に続いて、これまたとても興味深く読めた。
文句なしの★5つ!

ちなみに影響力の武器本編同様、マインドマップ的読書感想文での
書評を読んだのがきっかけ。ありがとうございます。
【スゴ本】「影響力の武器 実践編」がやっぱりスゴかった件:マインドマップ的読書感想文

関連:


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