感想メモ:流星ワゴン

流星ワゴン (講談社文庫)
流星ワゴン (講談社文庫)
  • 著者: 重松 清
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 730
  • 発売日: 2005/02/15

★★★★☆

重松清氏の小説。
本のソムリエさんの書評が★5つだったので読んでみた。

テーマは家族関係、特に父子関係。
なので、家族を持っているかいないかで、
響き具合が全く異なるはず。
家族を持ってから読んだ方がよいですな。

ネタバレになるので筋は書かないが、
泣かされるので、電車で読むと危険な本、
とだけ書いておく。

設定がどうのこうの、というツッコミもあるだろうが、
そんなことは置いといて、自分の心にどう響くか、
何を感じるかだけ考えればいいだろう。
だって、小説ってそういうものでしょう?

オススメ度は★4つです。
最近読んだ「永遠の0 (ゼロ)」に続き、
おもしろい小説でした。
あとこの本がよかったら、「四十九日のレシピ」もオススメです。

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感想メモ:希望をはこぶ人

希望をはこぶ人
希望をはこぶ人
  • 著者: アンディ・アンドルーズ
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • レーベル: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2011/04/15

★★★★☆

ピンチに陥っている人の前にフラッと現れる、
謎の老人?ジョーンズ。
次々と人々を危機から脱出させる、
彼が教える「物の見方」とは?

心に感謝を持つこと。

失ったものに意識を向けると、
ますます多くを失うことになる。
逆に、感謝に満ちた物の見方は、
人生に幸せと豊かさをもたらすんだ。

人に好かれるようにすること。

    他人の言いなりになれと言ってるんじゃないよ。
    しかし、影響力のある人になりたいとか、
    人々の共感を得たいと思うなら、
    一緒にいて楽しい人にならないといけない。
    君に対する他人の評価はそれぐらい大切なんだよ。

    自分のやり方で愛情を表現しても、
    相手がそのやり方を理解できなければ、
    意味がない。

    愛情表現力の「方言」は四つある。
    (中略)
    自分がアイデアがを表現する方法と、
    自分が愛されていると感じる方法は同じであることが多い。

    その4つとは以下の通り。

    1. 承認の言葉
    2. 親切な行為
    3. 肉体的接触
    4. 質の高い時間を共有すること

    心を前向きに保つ方法。

    枕元にノートとペンを置いて、起き抜けの十分間で、
    自分がありがたいなと思っていることを書きとめてごらん。
    人の名前でもいいし、物でも気持ちでも、何だって構わない。

    内容としては、このサイトでも色々と紹介している
    成功」や「幸せ」タグの本たちと重なるものが多い。
    特に中村天風氏の本との一致を強く感じた。
    (参考:ほんとうの心の力)

    一方、生活の中で、どのようにその教えを
    活かしていくのか、という視点はおもしろい。

    喜多川泰氏の本や「仕事は楽しいかね?」と似たテイスト。
    あちらを楽しく読めた人は、こちらもきっと気に入るはず。
    架空のお話ではあるが、彼自身の体験がベースと
    なっているようだ。そんな人と会ってみたいなぁ。
    オススメ度は★4つです。おもしろく、ためになる本でした。

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    感想メモ:螺鈿迷宮

    螺鈿迷宮
    螺鈿迷宮
    • 著者: 海堂 尊
    • 発売元: 角川書店
    • 価格: ¥ 1,680
    • 発売日: 2006/11/30

    ★★★☆☆

    今回のテーマは、「チーム・バチスタの栄光」のテーマに戻って
    エー・アイ(オートプシー・イメージング:死亡時画像診断)。
    どの程度現実に広まっているのかとふと興味を覚え、
    ちょっと調べてみた。

    最近になって、かなり動きが活発になってきているのがわかる。
    「チーム・バチスタの栄光」における問題提起が、
    全てではないにしろ、現実社会を動かす一因となっているのは間違いなさそう。
    小説というものにはこういう力もあるのだなぁ。すごいことだ。

    で、この本の内容だが、「バチスタ」の主人公田口センセはチョイ役で、
    おちこぼれ医学生、天馬大吉君が主人公。
    詳細は読んでのお楽しみだが、さすが、引き込まれ
    読むのを中断するのが惜しい本だった。

    「バチスタ」ではキャラの濃さにちょっと抵抗があったのだが、
    自分が慣れたのか、あるいは著者の描き方が変わったのか、
    その抵抗もなくすんなり読んでいけた。

    オススメ度は★3つです。
    「バチスタ」がおもしろかった人は、ぜひ。

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    感想メモ:永遠の0 (ゼロ)

    永遠の0 (ゼロ)
    永遠の0 (ゼロ)
    • 著者: 百田 尚樹
    • 発売元: 太田出版
    • 価格: ¥ 1,680
    • 発売日: 2006/08/24

    ★★★★★

    特攻で祖父を亡くした姉弟が、
    生前の祖父を知る人々を訪ね、
    それぞれの口から、祖父についての様々な話を聞く。

    彼がどのような人間だったのか、
    何を考え、どう生き、そして、
    どのような最期を迎えたのか。

    最初は「憶病者」という言葉を聞き、
    暗い気持ちになった二人だが、
    話を聞くにつれ、その裏にある強い信念、
    そして愛を知る。

    不覚にも、読んでいる最中に、
    何度も目から汗が出てしまった。
    外で読んでいたので、困った困った。

    改めて、どこに心を動かされたのか?
    と振り返ると、ここ、というシーンがあるわけではない。

    しかし、戦争という、現代の日常から遠く離れた状況で、
    文字通り自らの命を賭して戦った人たちがいたこと。
    命を落とした多くの人たちには、皆大事な人がいたであろうこと。
    そういったことを思い馳せると、今、こうして生きていること自体が
    幸せなことなのだと気づかされた。

    久しぶりに小説を読んだけど、
    今まで読んだ中でも5本の指に入る小説だった。
    とてもおもしろかった。オススメ度は★5つです!

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    感想メモ:忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス

    忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス
    忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス
    • 著者: 明橋 大二
    • 発売元: 1万年堂出版
    • 価格: ¥ 980
    • 発売日: 2007/11/07

    ★★★☆☆

    ハイパー子育て父親の私にとっては、
    特に目新しい内容ではなかった。
    が、仕事優先に成らざるをえない父親の人は、
    参考になる部分も多いと思われた。

    お母さんは大変なんだから、
    「仕事だからしょうがない」とか言ってないで、
    感謝の言葉をかけて、手伝えばいいじゃないですか。
    育児もやってみると大変なんだから。

    この本で一番驚いたのはあとがき。

    そんな中、私の育児本が書店に並ぶようになったのですが、
    子どもたちは、(見逃さないで! 子どもの心のSOS、
    という私の本のコピーをもじって)
    「見逃してるよ、心のSOS」と言ったり、
    「お父さん、ちっとも家にいないくせに、さも子どもの心が
    わかったようなこと書いてる!」とか、口々にブーイングの嵐でした。

    そうだったの・・・?

    オススメ度は★3つです。
    マンガもあって、スッと読めます。

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    感想メモ:なんとか会社を変えてやろう

    日経ビジネス人文庫 なんとか会社を変えてやろう 実践ガイド・企業風土改革の進め方
    日経ビジネス人文庫 なんとか会社を変えてやろう 実践ガイド・企業風土改革の進め方
    • 著者: 柴田 昌治
    • 発売元: 日本経済新聞社
    • 発売日: 2004/01/07

    ★★★★☆

    組織変革、と言うのは簡単だが、やるとなると一大事だ。
    組織風土というのは、年月をかけて形作られた形のないもので、
    だからこそどうすれば変えられるのかもよくわからない。

    この本は、そうした組織変革のストーリーを描いた
    なぜ会社は変われないのか」の続編。
    前作は実話を元にして組織変革のプロセスを追ったものだったが、
    この本は、どうすれば組織変革を実現できるか、
    そのポイントと注意点などが語れている。

    前作を読んで
    「どうすれば実現できるのだろう?」
    あるいは
    「なんでうまくいかないのだろう?」
    と悩んでいる人のための本。

    読んでみて
    「書いてあることは正しい」
    と直感した。思い当たることが非常に多い。
    この人たちの力を借りると、本当に抱えている問題が
    良くなるのだろうか…?試してみたい。

    役所での変革の実例を描いたどうすれば役所は変われるのかなどと共に
    読んでみると良いでしょう。
    組織に不満を持っていて、何とかしたいと思っている人にオススメ。
    そういう人へのオススメ度は★4つです。

    序章 意識改革では変われない
    
第1章 問題を見えやすくするには
    
第2章 会社を変えていくプロセス
    
第3章 気楽にまじめな話をする場づくり
    
第4章 キーマンと人材育成
    
第5章 人事制度と組織の変革
    
第6章 責任の明確な意思決定ルール
    
第7章 今の日本企業に必要なものは
    
終章 なんとか会社を変えてやろう

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    感想メモ:子育てはお金の教育から

    子育てはお金の教育から (PHP文庫)
    子育てはお金の教育から (PHP文庫)
    • 著者:邱 永漢
    • 発売元: PHP研究所
    • 発売日: 1989/09

    ★★★☆☆

    日本人は一般的に、お金のことについて話すのを、
    品がないという風にみなす傾向にある。

    とはいえ、生きている限りお金のことはついて回るのだから、
    子供にしっかりとお金のことを教えるのは、
    親としての責務であるような気がする。

    この本は、ビジネスのエキスパートである邱 永漢氏の
    教育方針が語られている。内容はお金のことに限らない。
    さすが、実用的な教育方針で、自分が実行できるかはさておき、
    なるほどなぁ、と考えさせられることが多い。

    基本的に、自分が持っている以上のことは教えられない、
    という制約が、親による教育の限界である気がする。
    まず、お前ががんばれよ、ということでしょうな。
    軽く読める本で、参考になりました。
    オススメ度は★3つです。

    目次
    1章 なぜ今、お金の教育が必要か―お金に裏切られる親子関係

    2章 バカにされないお金の貯め方使い方―親である自分は大丈夫か
    
3章 子は親の首かせ財布貸せ―息子の「金銭感覚」とどう対決するか
    
4章 学歴に負けない生き方―学校は「お金」を教えない

    5章 お金からの自立をどうやるか―しっかり者の子供に育てよ

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    感想メモ:誰でもできるプロの整体術・伝授〈2〉下半身編

    誰でもできるプロの整体術・伝授〈2〉下半身編
    誰でもできるプロの整体術・伝授〈2〉下半身編
    • 著者: 中山 隆嗣
    • 発売元: BABジャパン出版局
    • 価格: ¥ 1,575
    • 発売日: 2007/02

    ★★☆☆☆

    経絡を活用した身体の調整法の解説(プロ向け)

    あとがきに書かれているようにプロまたはプロ予備軍を
    対象としている本なので、素人向けではない。

    特に、経絡(ツボ)の位置を文字で書かれていても、
    ここかな?と思ってもそれが正しいかどうか確認のしようがない。
    手技は実際にできる人に習わないと身につきませんなぁ。

    私のような素人にとっては、対象外ということで★2つです。
    プロにとってはお役立ちなのかもしれません。

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    サイト運営の方向性を変えてみる

    元々備忘録的な意味合いで付けていた読書メモを、
    未来の自分が参照しやすいようにということで
    データベース化しようという試みが、このサイトの始まり。

    記事の数も500近くになったが、
    いくら自分のためとは言え、
    ヒット数が労力に全く見合っていない。

    ということで、以下のように方向性を変えることにする。

    • これまでは読んだ本はほぼ全数記事を記事を書いていた
      →あまりオススメでない本については、書かない
    • 目的に合わせた本のまとめ記事を増やす

    色々と試行錯誤してみます。

    感想メモ:BORN TO RUN 走るために生まれた

    BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”
    BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”
    • 発売元: 日本放送出版協会
    • 価格: ¥ 2,100
    • 発売日: 2010/02/23

    ★★★★★

    〜ややネタバレ注意〜

    • 180cm超、90kgオーバー、
      走ると故障して当たり前と診断された著者が、
      どのようにして何十kmも走れるようになったのか?
    • 人は走るために直立歩行するようになった?
    • メキシコの奥地で開催された、
      ウルトラマラソンのトップ選手達と
      タウラマラ族の選手達とのレースの結果は?

    というコンテンツが織りなされている。
    いずれも興味深いものばかり。

    特に、「高価なランニングシューズを履くほど、
    足を故障する確率が上がる」
    という話は衝撃的。
    ショックを吸収するクッションがあると、
    必要以上に踵を踏み込むよう、走り方が変わる。
    そしてそれは、人の足が持つ自然のアーチ構造を
    無視した走り方になってしまうというのだ。

    「人は走るために直立歩行するようになった」
    という主張もとてもおもしろい。
    人間は動物と比べ、短距離走が速いわけではない。
    しかし、そこそこのスピードでの長距離走においては、
    かなりの能力を持っているのだ。
    その能力を何に使ったのかは、読んでみてのお楽しみ。

    更に、レースの話も熱い。
    レースの開催に至るまでのストーリーもさることながら、
    レースの模様は読んでいて興奮した。おもしろい!

    というように、運動好きの私としては、
    久しぶりに引き込まれるおもしろさだった。

    ただし、本だから、架空の人物が追加されていたり、
    脚色されているのかと思っていたら、
    巻末にサイトの紹介がされていたので、見てみた。
    BORNTORUN.ORG – A RUNNING RE-EVOLUTION IS AFOOT – FAN SITE

    すると、登場人物のサイトがあるじゃないですか!
    Barefoot Tedのサイト→Barefoot Ted’s Adventures
    Scott Jurekのサイト→Scott Jurek
    Caballo Blancoのサイトも!!→Caballoblanco
    そのサイト内には例のレースについても書かれている!!
    Canyon of dreams–March 5, 2006 Copper Canyon Run: Results

    驚いた。
    ホンモノじゃないですか。

    そして、リンクを辿っていくと、
    おそらく裸足に近い感触で走れるのであろう、
    サンダルが売られている。
    Luna Sandals – Instructions

    この形、どこかでみたことがあるような…?

    ああ、草履だ。

    日本にもかつて、恐るべき距離を走りまくる
    長距離ランナー集団がいた。
    言うまでもなく、飛脚。

    彼らは当然、ランニングシューズなんか持ってない。
    履いていたのは、草履だ。
    仮に飛脚がランニングシューズを履いていたら、
    故障が増えていたのだろうか??

    今までランニングシューズの存在を
    疑ったことなどなかったが、
    こういう話を読むと、自分で試してみたくなる。
    うーん、草履っぽいもので走ってみたい。

    ということで、オススメ度は★5つです!
    おもしろかった!

    関連:


    その他の書評などはこちら。
    Socialtunes – haru

    読んできた本の内容をまとめて紹介。